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588/642

588話 悪行河童の登場なのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 それから俺たちは街道を進み、森へと向かった。

 やがて近づく森。

 街道は森に沿って離れていくのだが運の良いことに森の中へ入れる道があった。広さと路面状態からして馬車での乗り入れが可能な道だ。




「馬車のまま森に入れるのはいいな」




「ふぉふぉふぉ。そうじゃのう。馬車を置いて行くのも心残りじゃし、森の中を歩くのも歩きづらいしのう」




 俺の問いに御者をしているアツメルコがそう答えた。

 確かに馬車を置いて行くとなると盗難などが心配だ。そして通常、森の中は根っこや下草などが密集しているので歩くのが大変なのだ。

 だが、この森には馬車が通れる道があるのでいろいろ安心なのである。




 そして森の中の道を馬車で走らせて30分くらい経過したときだった。

 御者のアツメルコがなにかを見つけたようで振り返って車内を見たのだ。




「ふぉふぉふぉ。この先が開けているのう」




 窓から見ると前方が明るくなっていて森が途切れているのがわかる。そして見ているうちにそこは泉がある広場のような空間になっているのがわかった。




「休憩するか」




「そうですねっ。一休みするにはちょうど良さそうな場所ですっ」




「そうね。馬もきっと疲れているから、ちょうどいいわね」




 そして泉の湖畔で馬車を停めて、俺たちは大地に降り立った。そして泉を見る。そこは水がこんこんと湧き出ている泉で広さは縦横10メートルといった感じの小さなものだった。



 そして俺たちは泉の縁に腰掛けアイテムボックスから取り出した軽食を摂る。そして馬にも水を飲ませ、飼い葉を十分に与えるのであった。




 そしてそんなのんびりな雰囲気に小一時間浸っていたときだった。




「……あれ? 霧が出てないか?」




 そうなのだ。

 泉中央のこんこんと水が湧く辺りから真っ白い濃霧が吹き出して徐々に広がっているのだ。




「そうですねっ。霧ですねっ」




「なんか出そうな雰囲気ね」




「ふぉふぉふぉ。また秀子の仕掛けかのう?」




「……視界が……効かなくなってきた……」




 そうだった。

 泉がこんこんと湧くように濃霧もどんどん発生していて今では泉すべてが真っ白になってしまったのだ。




 さすがに異変を感じた俺たちは泉から距離を取り、警戒する。するとそれは突然だった。濃霧の中から4匹の何者かが現れたのだ。




「魔物ですっ。……えっ? 河童?」




 そうなのだ。登場したのは全身緑色で頭髪が生えた頭頂部には皿状になったものがあり、くちばしが生えている昔話に登場する河童に見えるのだ。




「……表示されたわ。確かに魔物だわ。……悪行河童(あくぎょうがっぱ)ね」




「ふぉふぉふぉ。鋭い爪が武器のようじゃのう」




「……水に……引きずり込む……とも……ある……」




 そうなのだ。

 ウィンドウに表示された魔物情報では、この魔物は悪行河童とあり、爪での攻撃と水中に引きずり込んでの攻撃を行うとあるのだ。




「全員、先頭準備」




「「「「了解」」」」」




 俺たちは水中から上陸しようとしている悪行河童4匹と対峙するのであった。

河童が出たのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。

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