579話 討伐命令が出たのです。
基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「誰だろう? あ、俺が出るよ」
俺はそうみなに告げると席を立ち扉へと向かった。そして扉を開けるのであった。
「フセルコ王女殿下ではないですか? いったいどうされたのです?」
驚いたことにノックの主はフセルコだった。
そしてここは王城なので俺は敬語を使って話しかけたのだ。
「……話が……ある……」
そう言ってフセルコは部屋の中へと入ってきた。俺は廊下に顔を出し左右を見るが誰の姿もないことを確認した。どうやらフセルコは1人で来たようだ。
「フセルコ。いったいなんの用事ですっ?」
部屋の中には俺たちしかいないのでメグミはタメ口になって尋ねた。
「……明日。……父上から正式に……魔王討伐の命令が……みんなに下される……」
俺とメグミ、ロキ、アツメルコは互いの顔を見て大きく頷く。そしてフセルコを見る。
するとフセルコは話の続きを始める。
「……ワタクシも……いっしょに……行く……」
俺たちは驚きの顔になる。それはそうだろう。誘拐されて救出されたばかりの王女が再び危険な目に遭うかもしれないのだ。それは国王陛下が許さないだろう。
「……実は……秀子から……頼まれていた。……勇者たちと……旅をして欲しいと……」
俺、メグミ、ロキ、アツメルコは円陣を組むような姿勢で向かい合った。そして相談する。
「……秀子ちゃんからの依頼ってことはゲームシナリオ的にそういう設定ってことだよな?」
「そうですねっ。そうなりますねっ」
「ってことは王様にフセルコもいっしょに連れて行くって言わなければ駄目よね」
「ふぉふぉふぉ。これはまずは明日、フセルコから王に話を切り出して欲しいのう」
そうなのだ。
これは俺たちが無理やりフセルコを連れて行くのじゃない。あくまでフセルコの意思なのだ。なので話の切り出しはフセルコから始めてもらう方が説得しやすいだろうな。
「……わかった。……ワタクシから……父上に……話す」
相談はこうして終わった。
あとは明日の国王陛下への謁見の場での話になる。
■
翌朝。
食事を終えた俺たちに城から使いの執事が来た。そして午後に国王陛下との謁見が決まったと伝えられるのであった。
そして午後。
俺たちは玉座の間に向かった。
そして毛足が長い赤絨毯を中央付近まで進み。そこで片膝をついた状態で頭を垂れて待つ。するとやがて国王陛下が入室し、俺たちは頭を上げることを許された。
「――ということで勇者ダイキチとその一行に魔王討伐を命ずる」
「ははあ。身に余る光栄です」
俺が命を受ける。
すると王の横に立った宰相から説明される。
どうやら俺たち以前に過去勇者と認定された一行が9組いたらしい。だがそのいずれも魔王討伐は成し遂げていない。
そして9組の勇者一行はすべて行方不明とのことなのだ。
俺は思い出す。
そう言えばこのゲーム世界での俺の父親は戦士として勇者一行に加わった設定だった。そしてメグミの父親も同様に参加していたのだ。
どうやら魔王はとても強大な敵のようで簡単に倒すことはできないのだろう。
王様から命令が下されたのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。




