第六話 通知
## 第六話 通知
仕事終わり。
かなは会社を出ると、
小さく息を吐いた。
昼間は暖かかったのに、
夜風は少し冷たい。
駐車場へ向かいながら、
バッグの中からスマホを取り出す。
通知が一件。
《お疲れさまです》
りゅうからだった。
かなは少しだけ驚く。
まだ、
毎日連絡を取るような関係じゃない。
でも。
嫌じゃなかった。
《お疲れさまです》
返信を打つ。
数分後。
《今日、
めっちゃ夕日綺麗でしたよ》
送られてきた写真。
海沿いの道路。
オレンジ色の空。
助手席から撮ったみたいだった。
かなは思わず立ち止まる。
《綺麗ですね》
送ると、
すぐに既読がついた。
《かなさん、
夜派ですか?》
少し考える。
《どっちかと言うと》
《わかる》
《夜の方が落ち着きますよね》
かなは車へ乗り込みながら、
小さく笑った。
この人とは、
無理に会話を続けなくていい。
その感じが、
不思議と楽だった。
エンジンをかける。
車内に、
静かに音楽が流れ始める。
その時。
《ちなみに、
ゆうきも夜派です》
かなは思わず画面を見る。
突然出てきた名前。
《友達さんですよね》
《そうです笑》
《昨日、
かなさん達いたよなって話してました》
「またその話……。」
かなは小さく呟く。
でも、
少しだけ可笑しかった。
《星好きなんですか?》
送ってから、
少しだけ後悔する。
聞きすぎたかもしれない。
数分後。
《めっちゃ好きですよ》
《夜コース始まると止まりません》
かなは思わず笑った。
夜コース。
その言葉が、
なんとなく頭に残る。
窓の外を見る。
遠くの空には、
少しだけ星が見えていた。




