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あの日、あの場所で見た星空  作者: ともり。


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第三十八話 すれ違うタイミング

## 第三十八話 すれ違うタイミング


《今日、

少しだけ会える?》


かなが送ったのは、

夜十一時を過ぎた頃だった。


既読は、

なかなかつかなかった。


かなはベッドへ座りながら、

ぼんやり画面を見る。


数分後。


《ごめん、

まだ仕事終わってない》


短いメッセージ。


かなは小さく息を吐いた。


《そっか》

《頑張ってね》


送信する。


でも。


本当は少しだけ、

期待していた。


『今から行く』


って、

返ってくるんじゃないかって。


スマホを置く。


静かな部屋。


外では雨が降り始めていた。


その頃。


ゆうきは会社の駐車場で、

小さくため息をついていた。


疲れていた。


仕事も。


人間関係も。


でも。


かなに会いたかったのは、

本当だった。


スマホを見る。


《頑張ってね》


その一文が、

妙に優しくて苦しくなる。


会いたい。


でも、

今の自分には余裕がない。


中途半端な状態で会って、

かなを寂しくさせたくなかった。


その時。


《また今度、

ゆっくり夜コースしよう》


ゆうきはメッセージを送る。


送信したあと、

少しだけ後悔した。


“また今度”。


最近、

その言葉ばかり増えている。


数分後。


《うん》


かなから返事が来る。


短い文章。


でも。


その“うん”が、

少しだけ遠く感じた。


雨は静かに降り続いていた。


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