表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの日、あの場所で見た星空  作者: ともり。


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/45

第三十話 夜空の下で

## 第三十話 夜空の下で


「付き合ったってことで、

いいんだよね。」


ゆうきが少し照れたように言う。


かなは思わず笑った。


「今さら確認します?」


「ちゃんと言葉にしたかった。」


その言い方が、

ゆうきらしいと思った。


車は静かな海沿いを走っている。


窓の外。


夜の海が、

月明かりで小さく揺れていた。


かなは助手席で、

そっと窓に寄りかかる。


不思議だった。


少し前まで、

ただの知らない人だったのに。


今は、

隣にいることが自然に感じる。


「りゅう、

絶対うるさいですよね。」


かなが笑う。


「たぶん朝まで騒ぐ。」


「想像できる。」


二人で小さく笑った。


その時。


ゆうきが車をゆっくり止める。


「え?」


「ちょっとだけ。」


ドアを開ける。


夜風が、

静かに流れ込んできた。


目の前には、

広い夜空。


波の音だけが、

遠くで聞こえている。


かなは空を見上げる。


星が綺麗だった。


あの日みたいに。


「……ここ。」


かなが小さく呟く。


最初に出会った、

あの場所だった。


ゆうきは少し笑う。


「なんとなく、

来たくなって。」


かなは静かに夜空を見る。


あの日。


名前も知らなかった。


ただ、

少しだけ目が合っただけ。


なのに。


あの夜を、

ちゃんと覚えていた。


ゆうきが隣へ来る。


肩が少し触れる。


「かな。」


名前を呼ばれる。


かなは小さく顔を上げた。


「これからも、

夜コース付き合って。」


かなは思わず笑ってしまう。


「長そうですね。」


「たぶん。」


夜風が、

静かに二人の間を抜けていく。


かなはもう一度、

星空を見上げた。


あの日より。


少しだけ、

世界が綺麗に見えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ