19話 天使
今日は、うちに珍客が来ている。
うるさいので引き取って欲しいのだが・・・・。
「神様! こんな所にいましたか!!」
「おお~、ミミエル、お前もコーヒーを飲みに来たのか?」
「違います! アナタ様を迎えに来たんです!!」
「なんだ、ここは良い所だぞ?」
「神様ともあろうお方ががこんな下賤な場所に、ひっ!」
「まぁまぁ、フラニー殿、こいつは、優秀な天使ではあるのだが頭が固くてな、吾輩に免じて許してやって欲しい。」
フラニーの一睨みにでミミエルは、たじろいだ。
そして、自分の事で神様に頭を下げさせた事に動揺しているようだ。
「まぁ、試しにコーヒーでも飲んで見てください。」
「ふん、気安く私に話しかけ、ひっ!」
どうやら、この人は、学習しない人の様だ。
フラニーの無言の圧力により、席に座らされ、コーヒーの前で百面相をしている。
「ミミエル、お前は、勘違いをしている。」
「・・・・はぁ? 勘違い・・・・ですか?」
「うむ、この場では、亭主であるユグル殿が一番偉いのだ。 その次にフラニー殿、そしてミソノ殿、そして、吾輩や魔王となる。」
「・・・・その次に私がいると?」
「いや、吾輩達の次は、スライム達だ。」
「!? わ、私は・・・・スライム・・・・以下・・・・。」
相当ショックだったのだろう、四つん這いになって打ちひしがれている。
その上でスライムが飛び跳ねたり、「気にするな」と言わんばかりに肩を叩いたりとより一層悲壮感が増す光景になっていた。
「わ、私は! ・・・・、少し・・・・休暇を頂きたく思います。」
「どうしたのだミミエル?」
「・・・・自分を見つめ直そうかと・・・・。」
「そうか、ならば天界にある最善の門をくぐると良いだろう。」
「っ! あの門を使って良いのですか?」
「今まで頑張って来た褒美だ。 使うと良い。」
「ありがとうございます!!」
そう言って、ミミエルは、天界へと戻って行った。
「最善の門?ってなんだ?」
「ああ、最善の門を通るとその者に一番必要な、この場合は、ミミエルの成長に必要な最善の場所へと転移出来る門があるのだ。」
「へぇ~、便利なモノがあるんだな。」
「便利だが当然、デメリットもある。 神である吾輩の許可と1月に1回しか使用できないのだ。」
「なるほど。」
そんな会話をしていると部屋が一瞬光、見知った人物が突如現れた。
「ここが私に必要な・・・・。」
「「「「「おかえり~。」」」」」
「何故ここに・・・・。」
「ミミエルよ。 どうやらお前は、ここでバイトとして、修行する事が最善と判断されたようだな。」
「そんな~~~~!!」
ミミエルは、また、四つん這いになっていた。
今度は、先輩アルバイターのバニファーに肩を叩かれていた。
頑張れミミエル、きっと報われる日が来る。




