第三話:そのまた次もプロローグから
早くも三人の方から感想を頂きました!
とっても嬉しいですよ!
他の読んでくださった方もどしどし感想を書いてださいね!
では、第三話はじまります!
~~三日後~~
「どういう事だおい……」
「お兄ちゃんお兄ちゃん! 仕送りがこんなに遅れるのって初めてじゃない?」
リビングで俺と琴美は机を挟み、向かい合った姿勢で家族会議ならぬ、兄妹会議を開いていた。
議題はもちろん、仕送りについてだ。
今日までの約一年間。こんな事は全くなかった。
それなのに、あれから三日。
まだお金に余裕はあるが、何も言ってこない両親達が心配になる。
「はぁぁ。お母さん達、電話にも出てくれないしね~」
「そ、それだけ忙しいって事だろ。まぁまだ蓄えはあるんだし、琴美は何も心配するな」
取り繕う様な笑顔で琴美を誤魔化しつつ、内心では膨れあがる不安に押しつぶされそうになる。
しかし、ここで俺が取り乱せば、琴美まで不安な感情を持ってしまう。
いくら普段は馬鹿やっている妹でも、さすがにそこは兄である俺が護ってやらねば。
「もしかしたらこのまま私たちだけになるのかな? きゃっ。そしたら私たち、アダムとイヴだよ、お兄ちゃん!」
「母さんと父さんが居なくなっても、全世界にはまだ人類が億越えでいるわ!」
訂正。少しはこの馬鹿にも焦って貰おうか?
「まぁ何にしてもさ。もうしばらく様子を見よう」
「お兄ちゃんの結論ならば!」
その日の兄妹会議は、俺の一声で締めくくられたのだった。
母さん、父さんはきっと仕事が忙しいだけなんだ。
だけど、連絡の一つぐらいくれたって……いいじゃないか。
~~一週間後~~
「今からあの碌でなし共に電話するぞ?」
「お兄ちゃん、私たちには両親なんて居なかった……だよね?」
「両親? はっ。そんなのどこのお伽噺だよ。この世に親なんての、本当に存在するのか? 都市伝説だろ」
「そうだよね。今から連絡するのは……この世のゴミだよね♪」
ああそうだ。と言いながら、ここ一週間で何度も押した番号をプッシュ。
ん? いきなり態度が変わりすぎ? うるさいわっ!
たしかに最初は忙しいんだろうとか考えていたが、甘っちょろい考えは四日を過ぎた辺りから捨てたんだよ。
普通、何度も何度も息子達が電話しているのに、一回も返さないなんて、さすがにあり得ないだろ!
それとも何か? あの二人は電話をする暇なんてないぐらいに根詰めているのか?
ってことは、トイレもメシも睡眠も! あの二人はそれぐらい忙しいのかっ!?
「お兄ちゃん。ちょっと落ち着いて」
「うがーーーっ!! ……ッハ! あ、ああ悪い」
ふぅ。普段は逆の立場なのにな。
この妹に諭されてしまうなんて……うわ、憂鬱だ。
そう思いながら受話器に耳を当てるも、聞こえてくるのはコール音だけ。
留守電すら設定していない二人の電話は、永遠とこのコール音の繰り返しだ。
「ったく。これから俺たちはどうすればいいんだ?」
親戚の家とかに頼れたらいいんだろうけど、ウチの両親はどうやら駆け落ちしたらしく、今まで祖父や祖母といった親戚関係とは無縁だった。
バイトでもしていれば、まだ少しは今よりも蓄えがあったかもしれないけれど。
中学生だった琴美を一人で留守番させるわけにもいかず、家事全般を引き受けた俺にバイトをする時間は無かった。
それを承知の上で、母さん達は仕送りを多めに送っていてくれたし。
だが、今ではそんな過去にも悔いてしまう。
何よりも早く二人に連絡が付けば……。
「お兄ちゃん……」
琴美が不安げな表情で俺の事を見つめてくる。
瞳には微かに涙が浮かび上がっている表情だ。
「ごめんな琴美。お兄ちゃんがもっとしっかりしていれば……」
そうだ。
俺が家事を理由なんかせずに、寝る時間を削ってでも最低限のバイトをして少しでもお金を確保していれば……。
はぁ。こんな駄目な兄貴で琴美にまで迷惑を掛けるなんて……本当に申し訳ない。
なんて償えば……。
「償い……? あ、それじゃあ、お兄ちゃん! 私はお兄ちゃんと結婚できれば無問題だよ! だから早く私と一緒に結婚しよう!」
「……だから人の心を読むなってば」
あーコイツに対しての償いは必要ないかな。
なんかいらん心配をしたよ……。
俺は改めてため息をつこうした。
――その時だった。
手に持っていた電話が鳴ったのだ。
はい。第三話でした~。
えーっとプロローグはまだ続きます。
では感謝コーナーです!
龍賀様、メガネ様、紅 幽鹿様、感想ありがとうございます!
やっぱり感想を頂くと嬉しいですし、書く気がハンパないですね。
だったら早くプロローグを終わらせろ? ……そうですね。
では、次話もまたよろしくお願いします!




