92話 カマチョの土魔法と、セバスの風魔法
うーん、どれだけ混ぜたらいいんだろー。
困ったな。
こんな時、どうすればいいのさ。
1m×1m辺りに、コップ一杯はどうかな?
「カマチョ、ちょっと棒を貸してくれるかな?あの地面に線を引きたいんだよ」
「へぇ、坊っちゃん。これでいいですか?」
「そうそう、ありがとう。」
さっ、早速書いてみよう。サイズを測るのは持ってないし、でも大体はこんな感じの大きさで合ってるはず。
ボクは早速1m×1mの正方形を何とか書いてみた。上手くはかけてないけど、こんなもんだろ。
「じゃ、この形で試してみるからカマチョ、この四角の中を少し耕してみてくれる?」
「へい」
カマチョ、ガタイいいな。あの上腕二頭筋がやばい、筋肉モリモリですごーい。
「はい、坊っちゃん、終わりやした」
「え?もう?早いね、さすかだね」
パチパチパチ、手際のいい作業に思わず拍手しちゃったよ。カマチョ照れてるし。
「オラ、土魔法が少し使えるだす。だからこれくれーはなんともないですでさ」
おー、ここに土魔法の使い手が、だから庭師の仕事をしているんだねー。
「土魔法、すごいねーすごいよっ」
「いやー、それほどでもー」
って、いや、待て?待って、筋肉モリモリおじさんが照れてるのはちょっと、ウケる。それよりさ!
「じゃあさ、このコップ一杯分の魚の骨粉を撒きたいんだけど……あっ!」
「ねぇカイくん、これ、まだ骨のままよ。どうやって砕いて粉にするの?」
そーだ、忘れてたー。粉にするのすっかり忘れてたー。どーしょー。
「忘れてたの、どうしよう」
焦るボクにママはクスリと笑う。
「大丈夫よ、ママに任せて」
え?ママ、治癒魔法が使えるんだよね?どーやって骨を砕くの?
「セバス」
「はい、奥様」
セバス来たー。どーしたのー。
なんでセバス呼んだの?ん?
「カイくん、あの瓶の中には魚の骨が入っているのよね?」
「うん、そうだよ。これを砕かなきゃ。」
「分かったわ、粉々になればいいのね?」
「うん」
「では、セバス、あの瓶に入ってる魚の骨を細かく砕いてくれるかしら」
「はい、奥様、了解ですよ」
えー、なに?なに?セバス、そんなことできちゃうの?どうやるの?パパみたいに怪力で叩き潰すの?こんなにいっぱい?大丈夫?手、痛くならない?
ん?瓶に手をかざす。
それで?
うぃーぃー キュルキュルキュルー
えー、瓶の中で風が凄い勢いで回ってるけど、すごーい、すごーい、まるでミキサーみたーい。なに?なに?フードプロセッサーみたいじゃん。魔法じゃん。
なんかセバス、かっこいいです。尊敬。
え、なんなの?ボクにウィンクパチパチ。
それはいらなーい。
ボクの目が、無になっちゃうよ。
「はい、坊っちゃん、これでよろしいですか?」
ボクは急いで瓶を覗くと、瓶いっぱいに入っていた魚の骨はキレイに細かいパウダーのようになって瓶の1/5程になっていた。
「おー!ゼバス、すごーい」
「ありがとうございます。私の風魔法カッターですよ。この瓶の中だけに風を高速回転で回して、骨を粉砕したのです。」
「セバス、助かるわ。じゃ残りの瓶もお願いね」
「承知しました、奥様」
おー、セバス、すごっ、すごーい。
万能執事じゃんかっ!
残りの瓶の骨の粉砕はセバスに任せて。




