91話 魚骨を使って肥料を作ろう
マーシュ領は、今、色んな事が同時進行な訳で。
ほら、魚の骨を砕いて土に混ぜるといい肥料になるってこと。それも試していたよ。本当にやることいっぱい。
これは、ボクが提案して、ママが主導で庭師のカマチョにお願いした。
最初名前聞いた時に、どれだけカマチョなんだと思ったけど、名前だったんだよね。
「カイト坊っちゃま、その魚の骨が肥料になるなんて本当ですかい?オラ、聞いたことないっすよ」
「うん、これもイカルダの女神様からのお話しなんだけど」
「あぁ、カイくん、そのことはママから説明するわ」
「はい、分かりましたっ」
んーっ、ママがボクの頭撫でてくれるー。
ママの手は柔らかいんだよー。
ママはぜーんぶ柔らかいねっ。
そんなとこもボク大好きだよ。
「あのね、カマチョ。私たちが今から行うことは、これからのマーシュ領の発展に大きな役割となる予定なの。だからこれからすることは決して他に話してはダメよ、家族にもよ、約束、分ったかしら?」
「へい、奥様」
「それでは説明するわ。カイトが夢で見たのだけれど、イカルダの女神様からお話しがあったらしいの。子どもの話が真実かどうか確かめたいって言うのがあるわね。夢の通りに上手く行けば、食物が多く育つと思うの。食物が多く育つことが分かれば、その肥料は……」
ん?その肥料は?ママ?どーしたの?
「売れるわっ」
あはは、確かにねー。
「へぃ」
そうだよね、子どもの話だよ、いきなり言われても信じられないよね?困るよね?
「大丈夫よ。子供の戯言って思ってしまうのは無理ないわ。失敗してもカマチョを罰したりしないから安心してね」
良かった、罰しないといったママの顔は慈愛に満ちてるね。その顔見てカマチョも明らかなにホッとしてるじゃん。
「分かりました、奥様。オラァ、奥様の下僕だ。なんでも仰ってくだせー」
おっとー、カマチョ、ママに惚れたら火傷するよ。パパ嫉妬深いから大変よ。
「そう、分かったわ、よろしくね。」
「ではまずはカイトの話を聞きましょう。」
よしっ、いよいよボクの出番。だけど本当はイカルダの女神様からの《《お告げじゃない》》のよ。ボクの前世の記憶だけれど、この世界でも通用するのかは分からないけれど、まずは色々と試してみなきゃだよねっ。
「じゃあね、ここにあるツボの中には十分に乾燥させた魚の骨がいっぱい入ってるよ。これを土に混ぜるんだよ」
十分に乾燥させないと臭いが発生しちゃうし、カビが生えたりしちゃうはず。だから十分乾燥させたんだよねー。
ここはスコールが降るからなかなか直接外に干せなくて大変だったよ。
メイドのみんなにお願いしたよね。彼女たちは屋敷の洗濯物を干す時に風をよんで湿った空気が急激に上昇する前には洗濯物を取り込むんだ。そしたらしばらくすると上空で冷却されて急激に雨が降るからね。
洗濯物を取り込む時にも、魚の骨も取り込んでもらった。たまに風の魔法が使えるメイドさんたちにも暇があれば風を当ててもらい乾燥を促し、手伝ってもらったよ。
そうして1ヶ月待ったけど、ちゃんと乾燥してるか不安だったから、更に1ヶ月待った。2ヶ月長かったー。
って言っても、ボクはお願いだけだから苦労はしていない。大変だったのはメイドさん達だよね。感謝しなきゃね。
「カイトおぼっちゃまのお願いならなんでも聞いちゃいますよ」
ってニコニコ笑ってくれて助かるー。
「カイトおぼっちゃま、どれくらいの土に、どれくらいの魚の骨を混ぜるんですかぇ?骨が溶けるまでは10年位時間かかりますよ」
「あ、それはね、骨を砕いて使うんだよ」
「骨を粉々にして土を混ぜるんですな」
「そうだよー」
「では、どれくらいですかい?」




