85話 スラちゃんとイムちゃんはアリのお気に入り。ルーク団長はロープ飛びがお気に入り。
「パパ、バイバイ」
「あのねアリちゃん、お願いの時だけパパのとこに来るんじゃなくて、また遊びに来てね。」
「うーん?」
え?そこ悩むの?パパ寂しいぞっ。
最近アリちゃん、パパに冷たくないかっ?
「ね?ね?アリちゃん、うんって言って」
「あのねー、パパ、アリはパパ好きだけどぉー、おにーちゃまの方が好きっ」
うっ、悲しすぎるぞ!
けど、右斜め上に向ける視線に、人差し指を顎にあてて考える仕草も可愛いぞ。
うちの娘可愛すぎるぞっ。
「パパどーしたの?お胸いたいの?大じょーぶ?」
「ああ、大丈夫だ。アリは優しいね」
「うん、アリ、やさしーよ」
「そうだな」
「じゃ、パパ行くね。おにーちゃまが待ってるからっ、またね、バイバイ」
私に手を振り走り去るアリ。
そんなに走ってお兄ちゃんのところに行かなくてもいいんじゃないか?
うー、ちょっと悲しい。
悲しいから、今日はもう仕事なんかしていられるか、よし、アマナに慰めてもらえばいいじゃないか。そうだ、そうしよう。
「おにーちゃまぁ」
マールに手を繋がれてアリは嬉しそうにボクに向かって手を振る。
あー、アリ、ピンクの洋服に着替えてきたんだね。うんうん、これも似合うね、可愛いねっ。
「アリ、あれ?」
お兄ちゃん、スルーしてどこ行くの?
なに、キョロキョロしてるの?
「おにーちゃま、スラちゃんはどこ?」
あーーーーっ、忘れてたっ。
スライムどこいった?
やばい、やばい、見つからないとアリが泣いちゃうぅー。
「あ、いたっ、スラちゃん、わたちのお部屋に行きまちょ」
よかったー。安心したー。
ん?あれ?2匹いる?分離した?
「あれー、いつのまに、イムちゃん連れてきたのー?」
あは、やっぱり、イムちゃんなんだな。
「スラちゃんとイムちゃん、アリのお部屋に行くのよっ、歩ける?」
いやいやいや、一緒に歩いては連れては行けないでしょー。
「アリ、スライムはそんなに急いで、みんなと一緒には歩けないはずよ。」
「んじゃ、どーちよ」
ん?あれ?いつの間にあそこに箱があるの?え?もしかして、シャドーさんかな?いい仕事してくれてるー、ありがとう!
「アリ、あっちに箱があるよ、あの箱に入れていこうか?」
「うん」
さ、スラちゃん、イムちゃん、アリのお部屋に行こうねー。あれ?そういえば、スライムって何食べるんだろ?
「ねー、ルーク団長、スライムって何食べるの?」
「スライムはなんでも食べますよ」
へー、そうなんだ。
じゃあれかな?よくあるじゃないか?
トイレのお掃除してくれるって。
それは今度、スライムで実験してみるべきじゃないのかな?試してみよ。
さー、そうしたらアリのスライムには何あげよ。
「アリ、スライムのご飯は何あげるのー?なんでも食べるみたいよー。」
「おにーちゃま、じゃあね、ゴードンに相談するぅ?」
「そうだね、じゃ、今から厨房に行こー」
「うん」
そして、ボクとアリは仲良くお手手繋いで厨房へ向かってテクテクてとてと歩く。
「マールがお供しますね」
マールがスライムの、いや、スラちゃんとイムちゃんが入った箱を持ってくれた。
そして、ボクたちのあとからついてくる。
「私もお供しますっ」
ルーク団長、ロープがお気に入り。
だけど、ちょっとちょっとガニ股でロープ飛びしながらついてくるのはやめてー。
「ルークだんちょ、何してるの?変なの?バカなの??」
マール、肩がプルプルしてるよー。
ぶっぶっ、ダメだ、さっきの笑いがまたぶり返しちゃったよー。
「あははははっ」
アリ、ダメ。本当のこと言ったらダメだよ。




