83話 ボクはロープ飛びをする
「さあさ、アリアーナお嬢様、先程転んだ時にかわいいお洋服が汚れてしまいましたね。キレイキレイにしましょうね」
だねー、さっき転んだ時にワンピースの前が広範囲に汚れてたよねー。マールが汚れを叩いていたけど、まだ少し汚れてるよねー。
「アリ、お着替えしておいで~」
あれ?さっきからスライムから動かないよ?
アリ、ちゃんと聞こえてる?
ね、ね、お兄ちゃんの言うこと聞いて。
聞いてくれないと、お兄ちゃん拗ねちゃうぞっ。
「アリ?」
「やだ、スラちゃんも一緒に行くの」
「スラちゃん?」
なに、もう名前つけちゃたの?
スライムだからスラちゃん?
2匹目はイムちゃんになるの?
たんじゅーん、でも、かわいぃー!
「スラちゃんってお名前つけたの?」
「うん♡」
うん♡、なにー、この満点の笑顔ー。
はー、癒し、ここに癒しがあるよ~。
あれ?でも?名前なんかつけちゃって大丈夫?それはちょっと、まだパパからの許可もらってないよー。
「アリちゃん、お着替えしてきてね。そして可愛くてパパにスライムを連れて帰っていいかお願いしたらいいんじゃない?」
あはは、そんなキラキラした目で(ナイスアイデア)みたいに期待するんじゃないの。
「おにーちゃま、それいいね。アリ、可愛くしてパパにお願いに行くっ」
うんうん、素直でいーね。
アリ、可愛すぎるぅ~。
「さ、アリアーナお嬢様、マアヤのところに行きましょうか。お着替えをして貰いましょ」
「うん、お着替えして、アリね、パパのところに行きたいのっ。パパに会えるようにおはなししてくれゆ?」
「はい、承知しました。では参りましょうか」
「あい」
「おにーちゃま、スラちゃん見ててねっ」
「わかった。お着替え行っておいで」
ボクがバイバイと手を振ると、アリは、マールと手繋ぎをしていない手でバイバイと返してくれる。
アリ、可愛いなー。
時々チラチラ、スラちゃんを見ながら、ボクに手を振って~。
ちゃんとパパにスライムの飼育の許可を貰っておいでー。
マールと手を繋ぎながらテトテト屋敷に戻る、うん、後ろ姿も可愛い。
うんうん、トレーニングパンツのせいで少しスカートの後ろがモコモコしてるのもかわいい。ボクの妹はかわいいね。
あ、そうだ!
「ロープ持って来てくれてありがとう。それちょーだい」
さ、ボクはロープで遊ぶぞー。
「カイトおぼっちゃま、これをどうするつもりですか?」
あーのーねー、そこのルーク団長さ、なんで自分を抱きしめてるのさー。
貞操の危機なんて、聞き捨てならないよ。
ニヤニヤしてー、ボクをからかってるの?
そんなの無視だよ。
「これで?これはね、こうして遊ぶの」
両手で紐の端を両手で掴み、大きく前に回すとロープがボクの足のとこにくるタイミングで…
「えいっ」
飛び越えたつもりだったけど
え?ロープ踏んじゃった!
えー、ボク、縄跳びできてない。
ショック!!
「あのー、カイトおぼっちゃま、何をしてるのですか?」
って、ボクを気の毒な人を見るように見ないでよー。残念な人じゃないからっ。
いや、うっ、飛べなかったから、残念は残念なんだけどっ。
「縄跳びだよっ」
えい、もう1回チャレンジだっ。
「縄跳び?ロープですが」
「そ、ロープ飛び、してんのっ」
「えいっ」
よしっ!何とか飛べたよ、やったぁー。
では、連続縄跳、じゃなくて連続ロープ飛びやるぞー!
「ロープ飛びですか」
「そっ、これを連続で、とぶっのっ、えいっ」
「ロープを飛び越える、連続…」
ねー、ボク飛べたよ、見てる?
ちゃんと見てる?ほめて。
ボク、褒めると頑張れる子だから。
ねー、ルーク団長、見てる?
なに考え事してんの?
「これは、使えるかもしれん」




