69話 ママがお茶会に出したいもの
数日後。
「カイトお坊ちゃま」
「なあに?マール」
「お母様がお呼びです。」
なんだろ?マールに連れられ通い慣れたママの部屋へいく。
トントン!
「奥様、カイトお坊ちゃんをお連れしました。」
「カイくん、いらっしゃい。さぁ、ママのそばに、隣に座って」
ママの笑顔いいね。今日も美人さんだね!
「うん。」
ボクはママの隣。
ママのいい匂いがする。
落ち着くなー、うんうん、ママ大好き。
「あのね、カイくん。ママね、またお茶会を開こうと思うの。みそ汁を紹介したいのだけど、どう思う?みそ汁は、トン汁がいいと思うの。だって《《とんでもなく》》美味しいんですもの。やっぱり寄子の皆様にも紹介して、ミソ汁の美味しさを知って欲しいわ。それにガリガリクゥステーキも一緒に、どうかしら?」
ママ、とんでもなく美味しいのは正解だけどねー、とんでもない勘違いだからね。本当は豚汁っていう漢字の読み方が正解だからねー。んで、豚汁とガリガリクゥステーキ出しちゃうの?あれ?これってもうお茶会じゃなくて食事会じゃん?
「ママ、それ、お茶会じゃなくて食事会じゃない?」
アッて気づいてお顔真っ赤なママ、かわいーな。もう、お茶目なママ。
「んんっ、そうね。お食事会になるわね。」
でもアレだな、家族とか、我が家の従業員たちならよかった?よくはないな?前から気になってたんだけどさ。やっぱりよくないかなー?元日本人としてはスープ皿に味噌汁はやっぱり違う気がする。スプーンですくって飲むんじゃなくて、お茶碗に直接口をつけて味噌汁飲みたい。
「あのね、ママ。ミソ汁のお披露目はまだ待って欲しいの。あのね、お茶碗がないとダメだから」
「カイくん、お茶碗ってなーに?」
やばい、なんと説明したらいいの?思わず普通にお茶碗って言っちゃった。どーしよ。えっと、えっと、あ、そーだ。
「あのねー、うんとねー、えっとねー、お茶飲む時の器の大っきいのだよー。なんかね、その器のことをある国では碗って言うんだって。んでね、その形にしたら量も増えるし、器に深さがあるからスプーンでもすくいやすくなるんだって。」
「まぁ、そんな器なんて見たことないわ、あったかしら?マール、お茶碗って知ってる?」
「お茶碗ですか?」
なんですの?カイトお坊ちゃん、マールにウインクパチパチして?あら?私の事が好きなんです、やですよ、こんなおばさん、歳の差がねー。
だめだ、マールに話合わせてって合図をしても、ウィンクじゃ通じないかー。
「あ、あのね、図書室でたまたま見た本にお茶碗の話があったんだよ。」
けど、なんでマール赤くなってんのさ。
もじもじしてどーした?
ん?マールの後ろに控えている君たち?
なんで、マールと同じようにもじもじしてんのさ?ん?みんなトイレ我慢してるなら早く話切り上げなきゃ!
「私は知らないですね、お茶碗なんて初めて聞きましたよ」
「そうよね、あまり想像できないわね?難しいわね」
ママ、考える人ポーズ、またしてる。
うん、ボクも考える人ポーズして、一生懸命考えてる《《フリ》》しなきゃね。
「やーん、カイトお坊ちゃん、奥様と同じポーズしてるわ、かわいっ」
「ほんとー、前にもそんな事あったわよねぇ、あの時も可愛かったけど、まだまだ、いや、むしろ今の方が可愛いかも」
「可愛すぎて、思わず震えちゃうわ」
「「「「「「うん、うん」」」」」」
「可愛さは正義!推しは尊いっ」
「「「「「「「そのとーり!」」」」」」」
なんかヒソヒソ話してるけど?
みんな、そんなにトイレ我慢してるの?
もう少し待てる?大丈夫かな?




