32話 子供イス 試作品の改良案
ボクはパパの部屋にいる。
とうとうあの子供用椅子テーブル付きの試作品ができたからだ。
なんていうかな?四角い箱をくり抜いて、テーブルも椅子も作られている。
そして、側面はなんだろう、物凄ーく豪華に掘られてる。なんならテーブルまで彫刻されちゃって、物凄ーーーく使いづらそう。
その椅子に今、ボクは座らされてるよ。
うん、みんな、拝まない。
ボクは偉くなんかないんだからねっ。
「はぁ、カイト坊ちゃんの高貴なお顔立ちにも負けないこの木彫りの美しさ、素敵っ」
ね、セバス、!って全然素敵じゃないからね、使いずらいって。特にさ、テーブルに彫刻してどーすんのさっ。食べかす落としちゃうよ。
隙間に入って取れないよ、汚いじゃん。
「カイトお坊ちゃま、いかがですか?使い心地は?渾身の力で作った者が自信を持ってる、と申しておりました」
キラキラな目を向けてもダメダメ!
ダメ出ししちゃうよー
「これ、使えない。椅子も硬いです、食べて落としたらゴミ取れないです、ダメ」
「チッ!」「つまんない物を作りましたねぇー、モントルー殺るか」
いやいや、セバス。殺ったらダメだから。また作るだけだから、舌打ちしないで、そんな目をしないであげてー。
ボクは、子供用椅子のアドバイスをいくつかあげていく。
「ここの椅子があるでしょ?足を太くして伸ばして、テーブルの高さにするの。そしてテーブルから転げ落ちないように、手すりをつけるのよ。」
「さすがおぼっちゃま、天才か?ここに天才現れるとは、なんとありがたき幸せ、なんて素晴らしいのでしょう」
いや。待って、セバス目がハートじゃん。
ボクに惚れたらダメだからね。
ボクは男に興味ないからね、ノーマルだから、好きなのは女の子なんだからね。
ヤバ目のセバスは置いといて、ボクは続ける。
「これくらいのさっきの椅子の手すりと手すりを少しはみ出すくらいの大きさの軽めの板を用意するでしょ。そして、コの形の板を四つ作って、右と左に二つづつくっつけるの」
コの形のコ←部分を板に貼り付ける、左右に二つづつ、それを肘置きに咬ます感じにするといい感じかな?それか蝶番使ってテーブルを上げ下げできると便利だと説明をした。
「あー、なんて素晴らしい考えなんでしょ、わかりました、よく理解しましたよ、では、セバス行ってまいります」
今まで様子を見守っていたパパは
「では、セバス頼んだぞ」
「カイト、天才だ」
やめてー、パパ。ボクにチュッチュッするのはいいけどさー、おヒゲチクチク痛いんだからっ。
パチ!ボクの手がパパの顔を叩く。
「パパ、痛いからやめてってばっ」
その後、出来上がった子供用椅子は、まさにボクが思い描いた通りの出来上がりだ。
「カイト、これはいいな、素晴らしいぞ」
今日はアリアーナが試してる。
「あいー、いーね、にいたま、これいーね」
ってご機嫌だ。
「カイくん、素敵な物作ってくれてありがとう。」
チュッ。
ママからのキスは大歓迎だ。
「あなた、これは素晴らしいわ、ぜひ今度のお茶会でご婦人とお子様たちを招いてお披露目しましょう、これは絶対売れるわ」
ママー、売る気マンマンですねー。
うん、売れたら嬉しいな。
ね、ボク、少しは役に立てたかな?




