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31 話 ドワーフモントルーおすすめ口噛み

(セバスside)


「待たせたな、じゃないですよ、モントレー様っ」


「あん?誰だってんだ、俺に《《様》》なんていらねー」


 なんだか、ブツクサ言いながら、奥からのしっのっしやってきますねぇ。


 マーシュ家の執事である私が来たんですから、もう少し早く店の前まで来ていただけないですかね~。

 んあぁ?モントルーまた大きくなりましたね


「大きくなりましたね」


 おっと、こころの声が口から出てしまったようです。


「何言ってんだ、立ってねー、そのまんま、立派だろーが!」


 は?なんですか?あなたのナニではなく、あなたの体とその態度ですよ。


「いや、少しお体が大きくなったなって思ったんですよ、勘違いしてないで、ほら、要件がありますから、聞いていただきますよ」


「お、セバスの旦那、久しぶりにこっちに顔を出したんだ、なんだ、酒でも飲むか?」


 いいえ、こんな明るいうちから飲まないですよ、しかもドワーフのお酒って言ったら【口噛み酒】、いや、ご遠慮したい。

 初めて呑んだ時は、ちょっと匂いがきつくて、少し酸っぱい感じが飲みにくかったですね。


「これはさー、【口噛み酒】ってーんだ。ドワーフの伝統の酒さ。どうだ?これは処女の乙女が米を噛んで、噛んで、唾液を混ぜて、発酵させた奴でさっ。」


 ブーッ!流石に吐いてしまうのを我慢しましたよ。吐くのは失礼ですからね、吐きそうで危なかったですよ。ドワーフの伝統を汚してしまったらまずいですから。


 飲み干した酒に気を良くしたドワーフ、このモントルーにはその時から気に入られましたな。


「いいえ、酒はいりません、仕事中ですから」


 えー、二度と飲みません、ごめんなさい。

 好みがありますが、私は苦手でした。


「今日はどうした?」


 私が酒を断ったのは気にならないのでしょう。話を変えてくれました。


「旦那様からの依頼です。イスを作ってくださいませ」


「イス?どんなイスだ、今までのイスはぶっ壊れちまったか?」


「違いますよ。高さは大人のテーブルの高さにして、子供用のイスを大人のテーブルに高さを合わせるんですよ、そうすればっ、お子様が大人と一緒に食事ができますからね」


「なんで、そんなイスがいるんだァ?」


「カイトお坊ちゃんがね、あ、領主さまのお子様ですねー、お父様達と一緒にご飯が食べたいそうですよ」


「そーか、お坊ちゃまがね。そうなると角は丸くして、よしゃ、作ってやらあ、1週間時間くれや」


「分かりました。まずは試作品ですよ。出来上がりましたらお屋敷に使いを寄越してください。では、連絡お待ちしておりますね、では!」


「了解っと、全くセバスの旦那、もういなくなってやがるぜ。返事を聞いたんだか?ま、作るか」

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