282話 白虎キノセイの真意!ルーク団長の足が……
誰もが固唾を飲んで様子を見守ってる中。
ルーク団長の失った足が生えた。
傷もどんどん消えていく。
うそーん。
ただ、みんな呆気にとられてる。
うん、ボクも今、見ていることが信じられない。
なに?なに?ファンタジーすぎ。
でも今はリアル。
すごっく、アンビリーバボー!
信じられないっ。
なんなの?凄すぎ。
え?あ、それよりも、だよ!
ルーク団長、大丈夫なの?
「ルーク団長、ね、大丈夫?傷も怪我も治ったよ。ね、大丈夫?」
ルーク団長を揺さぶるボクはパパに止められた。
「カイト、ルークは今、静かに息をしてる。大丈夫だと思うぞ。」
「とりあえずはグローに診せるか。おい、誰かグローを呼んできてくれ」
城の兵士が数名、謁見の間を後にする。
「団長、団長大丈夫ですか?」
「団長、目を覚まして下さい」
「団長、怪我も傷もキレイに治りました、だから目を開けて下さい」
ルーク団長を連れてきた兵士たち。
マーシュ領の騎士団の人たちだ。
面識があるよ。
こんな騒ぎになるとは思ってなかったよー。
そうだ、キノセイ!
「キノセイ?」
「なんだ?」
あ、いたいた。
ちゃんと説明必要だよー。
「ちょっと教えて。聞きたいこといっぱいあるんだけどっ」
さあ、話してもらうよ。
「なんで、ルーク団長の足を食いちぎったの?食べるの?ボクたちの味方のフリして、ボクたち諸共食べるつもり?」
周りのみんな青ざめてる
「おいおい、いきなりたくさん質問するんだな。まずは、この者の足を《《引きちぎった》》が正解だな。食べてはない」
ゴロンッ!
キノセイがちぎったルーク団長の足を目の前に置く。
う、グロい。
「ウッ」
ちょっと吐きそ。
「あの足は腐っていた。だから切り離した」
「ほら見ろ」
ゴロンと、黒くなって引きちぎれた足が転がる。血がドロドロと滴り落ちる。
ウッ……!グロい!
「つま先から、あちこち黒く変色しているだろ。これをこのまま本体に引っつけて、いくら治したとしても、以前のようには動かん。ここまで来たらこれを切り落として、新たな足を再生した方が良かったからな。今はもう問題ないぞ。」
キノセイが、ドヤ顔で説明してる。
「それに、お前たちを食べるつもりは無い」
いやいや、それ先に説明してくんない?
キノセイが、気が狂ったのか、敵になったとか、色々頭の中ぐじゃぐじゃだったんだぞっ。
「ちょっとちゃんと説明してからにしてよ、キノセイがいきなりルーク団長の足を食いちぎったから、ルーク団長を食べるのかって思って、敵認識しちゃったじゃんか」
「あ?だから、こいつら、私に攻撃してきたんだな?」
「そうだよ、先に説明してくれたらこんな風に攻撃なんてしなかったよ」
「ああ、すまん。」
ああ、すまん、じゃないよー。
「ボクたちがキノセイをやっつけようとしたのに、キノセイならきっと反撃出来たでしょ?そうしなかったのはなんで?」
「ああ、こいつらはカイトの仲間なんだろ?なら私は攻撃しない。とりあえず攻撃は避けたからな。なかなか攻撃力は悪くない」
いや、そこじゃないよ。
「それと、キノセイは、屋敷からは出れなかったんじゃないの?ボクとパパ以外には姿も見えない、声も聞こえないんじゃなかったの?」
「ああ、そうだったな。しかし、今は私にかけられた魔法はさっきカイトが解いてくれたぞ」
え?いつ?そんなことした覚えないけど?
「え?いつ?」
「カイト、お前が真剣にさイカルダの女神様へ祈った。その願いを聞いたイカルダの女神様が、私を縛っていた魔法を解いた」
えーっ、ボクが《《真剣に祈った》》から?
「閉じ込められていた私の声を聞き、姿を見ることが出来た、そんな事が出来るのはイカルダの女神様の加護があるカイトとそこのお兄さんだけだ」
ちょっと、何気にパパとボクにイカルダの女神様からの加護があるってバラしてるじゃんかー。
「そして、私にかけられていた地縛、隠滅魔法を解けるのは稀人だけだからな。」
って、ボクが稀人って、今、バラしたな?
ほらー、事情知らない人たち、みんな、びっくりしてんじゃん。
パパたちは、あちゃーって顔してんじゃん。内緒話がバレちゃったよ。
「ちょ、ちょっとキノセイ。ボクが稀人ってまだ内緒だったんだよ。」
「そうだったのか?」




