260話 キノセイ様とイカルダの女神様の加護
「心配はするなとは言いません。心配をするのは当たり前です。私たちの可愛い孫ですもの。でもカイトちゃんにはこれまでのように自由にのびのびと暮らして欲しいのです。これまでのカイトちゃんがしてきた数々の素晴らしい発明や発見は、今の環境があって生み出されたものでしょ?【イカルダの女神様の愛し子】という称号だけではいけませんの?」
うんうん、陛下んちのおばあちゃん、いいぞー、もっと言って。
「あと、王位継承はそのままジルのままで行きましょう。余計な火種は起こす必要は無いわ。私思うの。カイトちゃんはこの国だけには留まらない大きな存在になると思うわ。だからこの国に王位として縛り付けるのはやめた方がいいと思うわ」
おばあちゃん、そこまで大きなプレッシャー与えないでよ。でもね、おばあちゃん達がボクを守る術を考えてくれて、嬉しい。もちろん、陛下のおじいちゃんもボクを思って考えてくれてる。それもとても嬉しいよ、ありがとう。
ここにいるみんなはボクを大切に思ってくれてる、それがとても嬉しい。
「「「「「…………」」」」」
みんな何が最善策なのかボクの為に考えてくれてる。
ん?パパからなんかあるみたい。
「私から。息子カイトの事で色々考えていただきありがとうございます。カイトは幸せ者です。皆さんの想いは親である私、そしてここにいる皆さんに、そしてカイトに伝わったことでしょう。カイトの今後の扱いには皆様に色々と考えて頂きました。皆様の意見を聞いて、私はカイトの親として答えを出したいと思います。」
うんうん、パパ、それでいこー!
「その答えは?」
「正直まだ答えは出ていませんが、実はもうひとつ伝えなければならないことがあります。」
「なんだ?話してみなさい」
「はい、実は王都の私の屋敷の図書室にイカルダの女神様の使いであるキノセイ様がいらっしゃいます」
「はっ?なんだそれは?いつからだ?」
「稀人の祐仁様が崩御された後からのようです」
「なんだ?本当か?気のせいではなく?」
うわ、陛下のおじいちゃん、パパと一緒の発想してるっ。
「はい、ややこしいのですが名前がキノセイ様です。」
「「まぁ」」
おばあちゃん達、被ってるよ。
「なぜそれがわかったのですか?ダウニー様のお屋敷は歴史ある建造物ですが、これまでそんな事実はございませんよ。」
宰相のおじいちゃんが言ってることはもっともだよ。だけど、居るんだなー。
「はい、実はキノセイ様はイカルダの女神様の怒りを買いまして、私の屋敷に閉じ込められているようで」
「なぜそれが今わかったの?」
そうだよね、そこ気になるよね。
「キノセイ様によると「キノセイ様の姿はイカルダ様の加護がある人とにしか見えないし、話せない。そしてこの屋敷の一部にしか移動できない、あとは魔法もいくつか封印されているんだ。」だそうです」
「ああ、なるほどだからカイトの前にキノセイ様が現れたって事ね?」
そう、陛下んとこのおばあちゃん正解。
「なんだ、ダウニー。これはカイトから聞いた話なのか?」
「いえ、私も《《直接聞きました》》」
「なんだと?」
「どういうことですの?」
「それって?」
「ダウニー様、キノセイ様の話が聞こえたと?気のせいではないのですね」
あちゃー、ややこしいね。
「はい。カイトほどではありませんが、実は私にもイカルダの女神様の加護があるとの事」
「は?なんだ、ダウニー、羨ましすぎるぞ」
あれ?そこに反応するの?
「素晴らしい。親子揃ってイカルダの女神様の加護持ち。これはこの国の歴史に刻まれる素晴らしいことですぞ。記録に止めておかなければ」
宰相のおじいちゃん、興奮しすぎっ。
「わたくしの息子と孫がイカルダの女神様からの加護があると言うの。あら、私の遺伝子優秀」
っていやいや、それは関係ないかも。
「いや、私の遺伝子だな」
そこ、陛下のおじいちゃん、競うとこ?
「んん、父上も母上も興奮されるのは分かりますが、これでは話が続けられません。落ち着いて。では、続けて話しても?」
「ああ、すまん」




