250話 サンディおばあちゃんはママの匂い
「ひとまず、お義父さまとお義母さまを応接間にお通しして。」
「カイト、料理はどうするんだ?」
「うーん、唐揚げができたら、あとはもう大丈夫だと思う。」
胡椒は蓋のある容器に入れるようにして食事の時に追加でふりかけられるように出してもらう。
あと、赤い実はふやけていたから1つつまんで中の白い部分を取り出し、これは乾燥させて置くように伝える。
乾燥したら、緑の実を十二分に乾燥させた黒胡椒と同じように、すり潰して粉にして容器に入れておくようにお願いをした。
牛肉はガリガリクゥー&ペッパーステーキに、豚肉と鶏肉はソテーぽくなった。
あとナス味噌もできている。
ただ、さっきパパが食べたよね。
全体的に皆が味見をしたから、絶対に足りないよね。
足りるように料理をしてもらい、夕食の一部として出してもらうように頼んだ。
おばあ様がどんな方かは分からないけど、女性は甘いの好きよね?
なにかないかな?
やっぱりシャーベットしか浮かばない。
牛乳やチーズが欲しいなー。
シャーベットは凍らせないといけない。
そうなるとやっぱりジュースだよね。
シーレモンを大量に用意させ、切って果汁を絞る。
別皿に粉黒糖を入れ、少量の水で熱を加えて溶かしていく。
シーレモンと液体になった黒砂糖を混ぜて水も加えながら味を確認して完成。これは冷やして貰うように手配。
1口飲んだサラマン。目をキラキラにして「甘い?酸っぱい?なんて言えばいいか分からないけど、美味しい。美味しい。もう幸せ過ぎて私の寿命が縮こまります」
ちょっと、縮みます、じゃない?
突っ込むのはやめといて。
「カイト、では、1度キレイにしてからおじい様、おばあ様にご挨拶しよう」
パパと一緒に風呂に入る。
お付の方もキレイに丁寧に風呂に入れてくれる。だけど、慣れないからまだ恥ずかしい。
着替えてパパに手を引かれ、応接間へ。
そこには宰相のおじいちゃんがいて、その隣にはママにそっくりな女性が佇んでいた。ママにそっくりだからおばあ様って気づくよね。
「ダウニー様カイト様、お時間頂きありがとうございます。隣が妻のサンディでございます。」
紹介されたおばあ様は、震えた声で挨拶してきた。
「お久しゅうございます、ダウニー様。突然の訪問に大変失礼を致しました。」
「義母上、大丈夫です。カイトに会いたかったのでしょう。お待たせして申し訳ありません。」
パパは、おばあ様の事をわざと義母上って呼んだんだ。きっと娘婿として接した方がいいって判断だ。
「いえ、いえ、いいのです。今までお忙しかったのは存じております。ですから我慢してました。けど今、会えましたもの。」
「カイトちゃん、初めまして。あなたの母上の母上ですよ。あなたのおばあ様ですよ。抱きしめてもいいかしら?」
涙うかべて恐る恐るボクを抱き寄せるおばあ様。少しだけママと似た匂い。
ちょっとママに会いたくなって涙が出ちゃった。
「あらあら、どうしたのかしら?おばあ様がカイトちゃんを泣かせてしまったのかしら?」
「大丈夫か?カイト」
心配そうにするパパに抱っこしてもらう、少し安心したみたい。
「おばあ様、ママの匂いがしたの」
「そうか」
そう言ってボクの背中をさするパパ。
「おかあ様はアマナに似てますからね。カイトはママが恋しくなったんでしょう」
「あらあら、そうなの。そうねまだ4歳だもの。こんなにママと離れること無かったから寂しくなったのね」
ボクは前世の記憶があるから、成人している気持ちが少しあるけど、こっちの世界ではまだ4歳だもの、子どもの感情に引っ張られることあるよね。仕方ないこと。
パパに抱かれ、おばあ様に背中を優しく撫でられたから少ししたら落ち着いたみたい。
「さあ、良かったらおじい様にも抱かせてくれないか?」
陛下のおじいちゃんが居たから前は少し遠慮していたのかもしれない。そう思うと自然におじい様に手を伸ばす。
おじい様、おばあ様に抱っこされ落ち着いたみたい。いつもはアリがいるから、お兄ちゃんのボクはちょっと遠慮がちだけど、アリは居ない。だから、ボクが甘えてもいいかな?そう思って、おじい様、おばあ様にギューって抱きついた。そんなボクを2人とも優しく抱きしめてくれた。




