247話 サラマンへの料理指導、ナス味噌
胡椒が見つかった。ステーキが美味しくなるねー。あと何があるかな?
ボクはルンルン気分。
野菜の倉庫には、ナス、ナダンソウソウがあったね、これも料理に使おう。
あとは、そう珍しいものはなかった。
早速厨房で料理を作ろう。
まずはどんなふうにミソ汁を作っているのか確認しないと。
「ね、どんなふうにミソ汁を作ってるの?」
サラマンは料理の手順を説明してくれた。そこで判明したことは、まず、野菜、お肉を一旦《《ゆがいて捨てていた》》のよ。
初歩時なところから違うの。
「あのね、サラマン。野菜や、肉を鍋に入れたらそこに野菜や肉からの美味しい《《出汁》》が出るの。絶対に捨てちゃダメよ。まずはそれで料理を作ってみようよ」
やっぱり「出汁とは?」って聞かれたから、美味しさの素って伝えた。
ボクは指示を出しながら、トン汁の材料を用意し、大きな深鍋に水を入れ火にかけたところに湯が沸いてくつくつ言い出したところにブタ肉投入。灰汁を丁寧に取り除き、柔らかくなるまでは一旦放置。ブタ肉は茄子味噌でも使うからその分は取っておく。
ここでさっき手に入れたナスとナダンソウソウを並べていく。
「ん?カイト、新しい料理か?」
「うん、今日は今から茄子味噌作るから楽しみにしていて」
「茄子味噌、どんな料理か楽しみだな。」
パパは子供みたいにワクワクしてる。
美味しいもの食べさせてあげるよ、待ってて。
「ナスは半分に縦切り。あとは横切りでこれくらいね。ナダンソウソウはみんな食べたことない?え?」
「これは、陛下がマーシュ領で美味しかったからと最近取り寄せたものらしく、マーシュ家にダウニー様たちがお越しになるからと、こちらにも届けて下さいました。しかし、私達は料理で扱った事がないので、困ってたのです。どのように料理すればいいか、教えていただけますか?」
なんだー、そうだったのー?
「食べたことはある?」
みんな、首を横に振ってるね。
「じゃあ、根っこと、その反対の、そう、少し尖ってるところを切り落として。そうしたら皮が剥きやすくなるから、あとナダンソウソウは涙が出るよ、だから素早く皮むいて水にさらして」
みんな、泣きそう、ちょっと笑える。
え?パパも泣きそう?ウケる。
「はい、じゃあ、トン汁様は薄くスライス。これくらいね。あとは茄子味噌炒めに使うよ」
どんどん指示を出す。一度説明すると、さすが高位貴族家の料理人、手際がめちゃいい。
少し手の空いている料理人にはブタ肉から出る灰汁を丁寧にすくってもらう。
茄子味噌炒め始まるよー。
ミソはボクの屋敷から送ってあったもの、これを使う。そして今回持ってきた黒砂糖。よしっ。
大きな鍋に油を敷いて、トン汁の時に分けておいたお肉を一口大に切り、鍋に投入。ジュージューとした焼ける音。続けて茄子を投入。急ぎすぎると野菜から汁が出てベチャベチャになるからゆっくり混ぜていく様に指示をして、肉が半分焼けたら、ナダンソウソウを入れる。
しばらくすると全体に火が通ってきた。
ミソは適量、そして黒砂糖を躊躇いなく投入。
厨房のみんなはちょっとギョッとした顔をしたけれど、忙しからムシムシ。
ミソも黒砂糖も混ぜ合ってきたから、ボクは味見を要求。
差し出された小さな器に乗った茄子味噌。
なぜかみんなボクに注目。
さっ、なすみそー、楽しみー。
一口口に含むと、何てことー。
めちゃくちゃ美味しい。
ナスの旨み?ナダンソウソウの甘み?
味噌の風味?それとも黒砂糖の甘みとコク?いやー、もう、全部でしょー。
「カイト、どうだ?美味いか?この顔はうまいんだな?私にも食べさせてくれ」
美味いのに、待ったは我慢できないよね?
さすが、サラマン。すぐパパにも提供。
パパも皿に乗ったの全部口にかっこんだよね。そして、目を閉じて咀嚼。
カッと目を見開き出ましたー。
「う、んまいっ。これはなんだ?甘いけど味噌の味も合わさって、なんていうことだー、美味い、美味いぞ、もっとだ」
いや、パパ、味見よ?
「パパ、味見だよ。夕食まで我慢できない?」
できないらしい。




