246話 コショウ発見
ミソは熟成中。だから、売り上げてるのは予約分。まだ物自体は流通していない。
それなのに、なぜ、あの二人は今すぐ食べられるような話をしていたのか、やっぱり気になる。
今、ミソを扱っているのは、うちの屋敷。ママがカマチョと一緒に取り扱っているし、料理で出すからゴードンとその他にいる料理人達で扱っている。
それ以外は、マージン商会だ。
マージン商会自体が魔法契約を結んでいるから問題ないとして。
あとは、グランドメゾンか、ビストロ。
ここが怪しいな。
今、多分、騎士団の調べがあるよね。
王都にミソが流れているって事は、商人が絡んでる?
確か、マージン商会だけではなく、仕入れに他の業者も使ったよね?
あとは、食器関係は、モントルー兄弟。
でもモントルーは契約魔法を結んでるよね?あとは、店に飾る花を扱っているのはカマチョのところだし。
色々、怪しいって思うも色々なところに隙間があるかも。
まずは、セバスチャンの話を聞いてからだよね。
うーん。
王宮騎士団訓練場からの馬車の中で考える。今、考えても何も出来ないけど。
ボクらが知らない内に勝手に、流されても嫌だよね。
「どうしたんだ?悩んでるのか?」
「あー、実はさっきのあの二人のことなの。今から食べに行きそうな話していたじゃない?気になったの。ボクが見つけたミソだよ。他に誰かがタイミングよく見つけて、タイミングよく食べられるって知ったとして、ちゃんと味噌になるまで半年は熟成させないといけないの。だから、今、出回っているのは、熟成ミソ。つまりボク達が扱っているどっかから漏れた物なんだと思うのよ」
「そうだな。今、そのルートも調べてる。本当に悪いやつは居るもんだな」
「うん」
「だかな、カイト。悪いやつは大人がどうにかする。だからあまり心配するな、明後日はイカルダの女神様の祝福を受ける日だ。あまり嫌なことは考えないでいいぞ。楽しいことを考えよう」
「そうだね。パパの言う通りだね」
「さぁ、カイト、夕食はうまいものが食べたいよな。お願いしてもいいか?」
「うん、厨房に行ってみよ、その前に食料庫見たいな。」
「わかった、パパも行くぞ」
「セバスチャン、話は聞いていたな、私とカイトを食料庫に連れて行ってくれ。料理長も同行させるように」
「承知しました。」
セバスチャンはしばらくして戻ってきて、早速パパとボクを食料庫に案内してくれた。食料庫には1人の男性が礼を尽くしてボクたちを待っていた。
「サラマン、久しいな。」
「旦那様、お久しぶりです。こちらがカイトおぼっちゃまですね。私が王都マーシュ家料理長のサラマンでございます。なかなか美味しい料理が作れず失礼致しました。今日は初心に帰って学ぶつもりです。よろしくお願いします」
うわー、めちゃ低姿勢だし、子どものボクにも丁寧だし、凄く好感度高いよー。
「初めまして。サラマン、今日はよろしくね」
「はい、では、早速案内します。」
サラマンに案内された食料庫はマーシュ領の我が家と似た作りでいくつもの食料があった。
その途中に木があってどうやら実をつけているぽい。連なる実に、ボクには見覚えがあった。
「ねぇ、あの木」
「ああ、あれはいつの間にか生えてましてね。ツル草です。あれは、実がなるんですよ。ほらあれ、あの赤い実です。連なって実をつけて、不思議な見た目でしょ?実だから食べられるかと思たら、とんでもなく辛すぎで誰も食べません。そろそろ伐採する予定です。」
あれ、もしかしたら?
ボクは駆け寄ると、まじかー?
これ、コショウじゃん。
やったー、嬉しい。
「だめたよ、伐採しちゃダメ。今赤い実あるでしょ、これは全部丁寧に採って厨房に運んで」
「なんかに使えるんですか?あ、余計な事でしたね。今、誰か呼んで摘ませます」
「こればなんだ?」
「パパ、これはね、スパイスだよ、香辛料の一つだよ。塩、味噌、砂糖、コショウ、嬉しいねー。味の幅が広がるよ。」
「本当か?そりゃ、楽しみだな。」
「これが香辛料?ミソは最近届きました。これは分かりますが、砂糖とか、コショウとかなんのことですか?」
「あのね、料理とかに色々使えるんだよ、今日使うから楽しみにしていて」




