244話 ふたりへの疑惑
去っていった2人をパパとボクは睨みつけた。
なんだったんだ、なんて不愉快な親子なんだろうね、気分悪いね。
それにだよ。おかしくない?
ボクの誕生日に一気に料理を広めることになっているはず。
グランドメゾンもあの祭りだけで、まだオープンしてない、なのに何故、あの二人は《《今から》》ガリガリクゥーステーキやトン汁を食べに行くって言ってるの?
「カイト、不愉快な気分になっただろうが気にしないようにな。パパがあの女を好きになる事なんてないから安心しろ」
「大丈夫、パパを信じてるもん。」
バパはよくママの部屋から朝出てくるもんね、だから、仲がいいのは知ってる。
「そうか。」
「ねぇパパ?さっきから引っかかってたんだけど、ガリガリクゥーステーキとトン汁って祭り以外で出してる?」
「ん?我が家で食べているんじゃないのか?」
「そうだけど、それ以外にだよ。」
「いや、ビストロはビービーとダブルジーの塩焼きとガリガリクゥー焼き、トマートゥの冷たいのと温かいの、あとはビービーとダブルジーの骨から出汁をとったチキントマートゥスープに今メニューを限定しての提供だ。持ち帰りはそれだけだな。」
「ビストロは連日人が並んで大盛況だ。だから今予約制にしてある。そうしないといつまでたっても人は並ぶからな。材料が足りなかったり閉店時間までに案内できそうにない人には帰って貰ったりしていたんだ。店内は、持ち帰りメニュー以外には、トン汁だな。店内で食べる特別感ってやつだ」
「トン汁は人気がありすぎだ。さすがにとんでもなく美味いって評判で1日30杯限定食ってのも特別感あるんだろうな。《《トン汁としては出しているが、味噌としてはまだ販売開始前だ》》」
「あとは、ガリガリクゥーステーキは原材料不足になるし、原価が高いから出してないぞ」
「だよね?なのにおかしくない?」
「そうだ!!!おかしいぞ。カイト、あいつら《《今から》》ガリガリクゥーステーキとトン汁を食べに行くって言ってたよな?どこに行くんだ?マーシュ領に行くにも2週間はかかる。そんな言い方じゃなかったぞ。あの言い方は、《《今すぐ》》食べに行くって感じの雰囲気だったぞ。」
「ボクもおかしいって思ったよ。」
「これは調べなきゃいけないな」
「セバスチャン」
ん?セバスチャン?
「はい、旦那様、お呼びでしょうか?」
え?今、どこから来た?《《こっちの執事》》も瞬足?もしかしてシャドーの一味?
「悪いが、あの二人をつけてくれ。今から行く店と、その店の料理内容、その店の店主、ひと通り調べてくれ」
「はい、承知しました。」
あれ?もう居ない。すごーい。
「カイト、今、あいつら調べてもらうよう手配をした。怪しいってよく気づいたな。」
任せろって言ったパパはボクに優しい笑顔を向けてくれた。ボクに心配かけないためのパパの優しさを感じて嬉しくなる。
「じゃあ、気を取り直して、次は綱引きだな」
そして、未だにケンケンパーで盛り上がっている騎士団のみんなを一旦、おちつかせて。
「さあ、次は綱引きをしてもらう」
そして綱引きのやり方を教えて、いざ、綱引きをスタート。どっちも必死にどっちも互角。周りは、やいのやいの盛り上がっている。
まあ、確かにこれはこれで盛り上がるんだけどなー。もっと盛り上げたいな。
あっ、そうだよ、そうだ、あれあるじゃん。
「パパ、あの綱と同じものを、あと4本用意させて」
「ん?どうするんだ?」
ボクは、説明する。5本の綱を等間隔で並べて合図と共に綱をひく。
5本あるからそのうちの3本を自分の陣地に引き入れた方が勝ちとなる。
パパはニヤリと笑って賛成。
団員に4本綱を用意させた。
「さあ、楽しんだか?これは瞬発力はもちろん、仲間との協調性、知能も使うな。これからは進化した綱引きをしたいと思う。これは今思いついたものだ。マーシュ領でもまだしていない綱引きだ。やってみたいか」
「「「「「「「「「「おーっ」」」」」」」」」」
熱いね、王宮騎士団も盛り上がってる。
単純で、勝敗があって、楽しみながら体力、能力の向上ができるってなると盛り上がるよねっ。
「では、始めるとしよう」




