236話 パパと一緒に王宮騎士団へ
「甘いと酸っぱい、どっちも感じるのよね、なんて表現したら良いかしら」
「甘酸っぱい、じゃない?」
「そうよ、それよ!」
「なんだ、カイトは言葉も作れるのか?」
ピコン!《《ご主人様、言葉も合体されたのですね?》》
いやいや、普通に使ってない?
あー、そういや、甘いって感覚ないかもね。
甘酸っぱいが造語ならさ、ニコイチもここも造語になるんじゃん?
《《そうですね。これも合体になるのでしょうか?》》
いや、疑問形で聞かれてもボクには分かりませーん。
「ちょっと作ってみました、甘酸っぱい。このジュースにはピッタリじゃない?」
「そうだな」 「そうね」
穏やかな雰囲気に包まれ、ボクは眠くなって来た。
気がつくと見慣れない部屋にいて、そばには書類に目を通すパパがいた。
「ん?パパ、ボク寝ちゃったんだね。」
「ああ、ずっと忙しかったからな、疲れが出たんだろ。もっと寝てていいぞ」
「うん、もうちょっと寝るね」
「ああ、おやすみ」
そっとボクの頭を優しく撫でるパパの手はやっぱりおじいちゃんの手と似てるなーなんて考えてたらまたまた眠りに落ちていった。
「んんん、朝?」
柔らかな日差しが差すベッドで目を覚ますと目の前には、まつ毛の長い美丈夫が寝ていた。パパ、かっこいいね。寝てると幼く見えるな。ボクはよくパパに似てるって言われるけど将来はこんな顔になるのかな?
まじまじとパパの顔を眺めてると思わず声に出ちゃった。
「パパってかっこいいな。将来はボクもパパみたいにかっこよくなれるかな?」
「なれると思うぞ」
急に目を開けてニヤつくパパ。
なんだかちょっと恥ずかしい。
「パパおはよう」
「ああ、おはよう。ゆっくり眠れたか?」
「うん、ぐっすり寝れたよ」
「そうか、良かったな」
「ここはどこ?」
「ここは王宮で、パパの部屋だな」
「パパの部屋なんだねー」
我が家のパパの部屋とはなんとなく違った。なんか、若い。壁かな?本かな?
ベッドも違うからかな?
「さあ、カイト、昨日は寝てしまったからな、夕食食べてないからお腹空いただろ。ご飯食べたらパパと一緒に王宮騎士団のところに行くぞ。その後に、王都の我が家に行くからな」
「うん、分かった!王宮騎士団なんてあるんだね。何しに行くの?見学?」
「いや、うちの騎士団のようなアスレチックを作るって張り切っていてな、そのアドバイスが欲しいらしい。大体の形はできているそうだぞ。なぜかな!我領と、王宮は馬車で2週間かかるはずだか?不思議だ。」
「あ、もしかしたら宰相のおじい様じゃない?」
「ああ、そうだな。居たな、すっかり忘れていたな、あはは」
宰相のおじいちゃんかわいそー。パパの印象薄いのかな?薄いのは髪だけでいいのにね。
さ、ご飯も食べて、今は来たよー。
王宮騎士団の訓練場。いるね、あの頭は宰相のおじいちゃんかな?
「ダウニー辺境伯様、ご子息カイト様がおいでになりましたーっ」
大きな声でパパとボクが来たことを、騎士団のみんなに知らせる人、この人も風の伝令の人だよね。
みんな、一斉に並んで敬礼したよ。
それに応えてらパパが台に上がり敬礼。
おー、ビシってかっこいい。
よし、今度はボクの番。
トコトコトコ
「敬礼!」 ビシッ、どう決まった?
あれ?みんななんで生ぬるーい顔してるの?パパも宰相のおじいちゃんまで。
「孫が、可愛すぎるっ」
「カイト、かっこいいぞっ」
「ダウニー様の息子っ、やば、チビダウニージュニアだな」
「やばいな、可愛すぎるっ」
「親の真似してるよな、可愛いな、くそっ」
ん?なんかみんなちっちゃい声でなんか話してる?笑ってない?
「久しぶりだな、みんな、元気にしてるようだな。今日は君たちに我が領の訓練を覚えてもらう。良いな」
「「「「「「「「「「はい、よろしくお願いします」」」」」」」」」」
周りを見渡すとある程度の形はできていた。よく出来てるねー。
「ダウニー様、マーシュ領で見たあのアスレチックを忠実に再現してみました。これでよろしいでしょうか?」
「いや、足りないものがあるな」




