229話 継承権あったなんてー!おじいちゃんはシャーベットに感動
さあ、誕生日も間近になってきたのでいよいよボクが王都に向かうことになったのだけど、なんでも馬車で2週間かかるらしいの。そこを陛下のおじいちゃんが迎えに来るらしい。
陛下が家臣としかもその息子を迎えに来るなんて、いーのかな?
それについては陛下のおじいちゃんとパパが話していたよね。
なんか家臣の前に、お前はわしの息子であって、そして王族だ、悲しいことを言うなって陛下のおじいちゃんはプリプリ怒っていたらしい。
その話の流れで知ったんだけど、なんでも、パパって実は継承権持ってるらしいよ。
そして、ボクにも継承権あるらしい。
いやいや、ボクは王様って器じゃないからその点は王太子とその息子ちゃんに任せたいよね。って思ったけど、継承権順位は
1.王太子
2.王子(王太子の息子)
3.パパ
4.ボク
だから、継承権なんてあってもないに等しい。
それよりもボクはいずれ旅に出たいんだ。
この世界がどんな世界なのかも見てみたい からね。
パパの嫡男だからってみんなボクがマーシュ領を継ぐと思ってるようだけど、できたら継がずに気ままに旅してみたいな。
アリアーナがパパの跡継ぎでもいいと思うんだけどどうかな?
そして、家族揃って王都に行く予定と思っていたらアリは、アリの誕生日にしか王都に行けないらしい。
それで、ママも行かないんだって。
ママは最近気分が良くないんだって、まだ春だよ、たしかに暑いけど、もう夏バテ?それか食べすぎで太った?
前にもそんなことがあったような?
そんなんでアリとお留守番するらしいよ。
ボクはパパと一緒に、陛下のおじいちゃんの転移魔法で行く事になっていた。
ボクの誕生日に合わせて王都に行くって話だったのに、誕生日の2週間前近くになってもやけに出発がのんびりしているなって思ったら、転移魔法で王都に行くから、移動時間に時間を取られないで済むからなんだって、それ以外にも、安全を考えてって事もあるらしい。
最近、マーシュ領を出ると危険がいっぱいだってよ。なんでも、イヌマはマージン商会の本店の立ち上げや、商業地域の選定、立ち退き交渉、色々任されてるからマーシュ領に居たらしいけど、マージン商会の馬車が強盗に狙われたらしい。騎士団が付いているから襲われても問題なかったってことだから良かった。ルーク団長は騎士団の数名をマージン商会の護衛につけていたから大丈夫だったんだって。
出来たら時間かかっても馬車で王都まで行ってみたかった。その方が色々な場所見ながら観光気分を味わえたはずなのにって残念に思っているのは秘密。
陛下のおじいちゃんがショックを受けそうだから。それと、ママとアリと往復1ヶ月、滞在1週間も離れるのは寂しい。
パパがいるけど、寂しいのは寂しいから、だから転移魔法で時間を短縮できるのは良かった。
んー、まだかな?パパがママとアリに行ってきますって挨拶したいって行ったよ?
ボクはもう先に挨拶終わったから待ちぼうけ。
「カイト、お前の父は何をしておるんだ?遅い。わしを待たせ過ぎだろ?全く」
「ね、遅いね。パパはママとアリと離れ難いんじゃない?待ってる間にこれを食べてみない?」
「ん?なんだこれは?」
「シーレモンのシャーベットだよ。冷たくてシャリシャリで美味しいの」
「シャーベットとはなんだ?」
「シーレモンのジュースを凍らせたものだよ」
「そうか、美味そうだな、どれ、食べてみるかな………うまい。冷たい。頭にキーンって来た。けどうまいな」
シャーベットを食べながら感想が忙しい陛下のおじいちゃん。気に入ったようで良かった。
「カイト、ここだけの話だ。お前とわしだけの話だが、出来れば私はお前に王位を譲りたいと思っているんだ。お前はイカルダの女神様からの祝福も受けて、先見の明もある、柔軟な発想や、人が考えたこともない知識も持っておる。この国をもっと豊かにして、人々の暮らしをもっと豊かにしてやりたい。」
「今は、だれもがジルバートが王位を継ぐと思っているが、わしはジルにはその器ではないと感じておってな。」
「あの、ボクは王位にはふさわしくないと思います。」
「なぜそう思うのだ?」




