210話 王妃からの爆弾発言、セバスとマールの関係と正体
「母上、本当に突然過ぎますよ。公務はどうされたのです?父上も忙しいでしょうに」
「ダウニーったら、そんなふうに言わないで。すごく会いたかったのよ。孫に。お茶会するとき、みんな孫自慢するんですのよ。この人がダウニーに辺境伯なんて爵位を与えるから、あなたとアマナはこんな僻地に行っちゃったじゃない。」
「孫が生まれたって知らせだけ。連れても来ないじゃない。私たちが行けないのなら、連れてきてくれたって良かったんじゃなくて?」
「貴族が陛下や王妃に子どもをお披露目するのは5歳の誕生日と決まっているじゃないですか。その決まり事に沿っただけですよ。」
確かにー。そんな決まりがあったらしょうがないよね?
「ダウニー、私たちは陛下や王妃の前にあなたの父と母なのですよ。悲しいこと言わないで」
そうね、そうね。パパのパパとママなのにって言われたら確かに悲しいかもね。
僕たちを連れて王都に行く方法もあるけどなぜ行かなかったんだろ?
「ずっと公務、公務、公務。最近やっと落ち着いてきたわ。ジルバートの引き継ぎもあったし。」
「兄上は、お元気でしょうか?」
兄上って事は王太子?ジルバートがお兄さんなんだよね?
「元気よ。頑張っているわ。」
「それは良かったです」
パパの柔らかい表情だ。兄上大好きなのかな?
「忙しさも落ち着いてきて、ジルバートに任せてきた。少しの間なら抜けても大丈夫だからな」
え?抜けてきたの?大丈夫?
「そうね、大丈夫よ。それはそうと、アマナとアリアーナちゃんはどこ?」
「おー、そうだな。アマナとアリアーナにも会えてないからな。どこにいるんだ?」
コンコン!「セバスでございます」
「ああ、入れ」
「失礼します」
「あら、セバス、お久しぶりだわ。相変わらず若いままだこと。」
「お久しゅうございます。陛下に王妃様。陛下には祭りにご挨拶できずに大変申し訳ありませんでした。」
「いや、あれはお忍びだったからな」
「王妃様こそ今でもお美しいままですよ」
「ンフフ、相変わらず女性を褒めるのが上手ね、セバスは。マールが妬くわよ」
ん?なんでマールが妬くの?
「大丈夫ですよ。妻にはちゃんと毎日愛を囁いていますので、妬いてる暇はありません」
え!?えっ、えっ、えーっ!!!
「え?セバス。え?マールが妻?え?2人って夫婦だったのー?えー、うそっ」
「あら、内緒だったのかしら?」
「いえ、知っているかと」
「カイトはセバスとマールが夫婦なのは知らなかったのか?」
「えー、聞いてなーい、びっくりなの」
「そうか?主治医のグローはマールの兄だ。言ってなかったか?」
うそ!あ、でも髪色も黒だし、2人ともふくよかだよね?グロー先生はメガネだし。
よく考えると目元が似てる気がするー。
「えー、2度びっくり!!」
けど、1番は、マールとセバスがねー。
2人が確かに仲がいいなって思った事あったけど、まさか夫婦だっただなんて。
「カイト、おじいちゃんがもっと驚くことを教えてやろう。多分知らないことだ」
えー、なに?まだあるの?
「なんですか?」
「セバスとマール、そしてグローは、エルフじゃぞ」
なんだって!!!
「えーーーっ!!」
「ほら、びっくりしとる」
「あらあら、驚いてる表情も、ダウニーの小さい頃に似てるわっ。そうねー、ではおばあちゃんからも驚く事を教えるわ」
まだあるの?驚いてばっかりよ。
「えっと、なんでしょうか?」
「実はね、王家のご先祖様ね、すごい人なのよ。誰もが想像できなかった偉業を次々に起こしたそうよ。カイトちゃんはセセリーヌ川は知ってるかしら?」
「その川は昔はね、大雨が降ると氾濫して、その度に多くの人の命が奪われたそうよ。その川に堤防をつくり、遊水池を作り、雨が降っても川が氾濫しないように色々対策をしたそうよ。誰もが想像出来なかった技術を使ってその土地を守ったの。」




