192話 美味しい食事の後、ボクは正体を明かす
「なんだかフワフワして面白い触感ですね。あむっ、はあー、食感もフワフワ。触感に食感、んふふ。私は最高」
あー、触る方と食べた時の《《しょっかん》》を言いたいんだねっ。あはは。
「この柔らかいのは少し抵抗があるが、しかし、うまいっ。これしか言えぬ。このトマートゥの酸味にガリガリクゥーの辛みに近い独特の、なんて言うかとにかくうまい。それしか出てこん」
あー、美味かった。こんなに美味い料理は初めてだな。卵とは美味いものなんだな。
なんだか、息子が羨ましい。
「では、次はメイン料理になります」
なんだと?これからメインが出るのか?
まだこれ以上にうまい物があるのかっ。
「ガリガクゥーのステーキでございます」
「なんだ、この匂いは、お腹が飢餓状態になるほど食欲をそそるな。」
陛下のおじいちゃんは目がギラギラしてる、肉食獣みたいになってるよー。
「はぁぁぁ、匂いだけで口の中が既に洪水です。ゴクッ」
宰相のおじいちゃんは言葉が面白い。
「これは、厚みに切り分けた牛肉でステーキと言います。塩とガリガクゥーを練り込み、焼いた料理になります」
「あい、分かった。では頂こう」
「私も、頂いてよろしいですか?」
「ああ、食べて良い。この匂いはわしも我慢ができん。」
おー、おじいちゃん達、1口食べて目を見開いたかと思うとすごい勢いで食べ始めたよ、2人とも2回はお代わりしたよね?
パパは5枚食べていたけど。
ボクは3人を見ているだけでおなかいっぱいだよね。
落ち着いたのか、3人ともお腹をさすりながら背もたれに背を預けてる。
寛ぎすぎじゃないのかなー?
「では、食後のデザートをお持ちします。」
「デザートとはなんだ?」
「あー、これは、食後の口直しと言いますか。まずは召し上がってください。冷たくて美味しいですよ、果実水とご一緒にお出ししますね。」
運ばれてきた紅芋もデザートの珍しさもあり目が釘ずけみたい。
「ほー、これはまた珍しい色をしておるな。我が家の髪色、薄紫ではないか?」
「はい、私も同じく思いましたよ。ではこちらは紅芋という芋を潰したものでございます。甘みがありますよ。」
「色に少し躊躇いがありますね。王家の髪色ですからね。でも、食べる欲求には敵いません」
「お、優しい味だな。これまでの食事の衝撃が緩和された気がするの。この果実水もさっぱりして良い」
「はい、最後の口直しとか、そんな感じで冷たいのも甘さが引き立っているような感じでしょうか?果実水もみかんでしょうか?」
「はい、これもこちらで取れる酸っぱいみかんですが、こうして薄めるとさっぱりするんですよ」
「さて、コースは、これにて終了となります。いかがでございましたか?」
満足しているとは思うけど、おじいちゃん達はなんて言うかな?
「わしは大満足だ。」
「私も本当に満足しました。」
良かった、2人とも満足してくれたんだ。
「さあ、そろそろ種明かしをしてもいいんじゃないのか?ダウニー。お前が全部考えたんじゃないだろ」
「ダウニー様、私も気になっております。」
パパはなんて言うのかな?ボクのこと話しちゃう?ボクの事を知ったら気味が悪いとか言われない?
ボクは一気に不安になりパパの顔を伺う。パパはボクに微笑んでくれた、きっと心配要らないってことかな?
「これからの話は、秘密にしてもらいたいのですがよろしいでしょうか?あえてお伝えしますが、場合によってはもしかすると私はおふたりを敵に回すかもしれません。」
「なんだ、お前は父であり、この国の王であるわしを敵に回すというのか?」
「それほどの覚悟を持って話さなければならないと思っております。秘密がバレなければ問題ございません。」
ちょっとパパ、そんなこと言って大丈夫なの?
「分かった。」
「アルフィーも、それでいいか」
「御意」
「これら全ての事は、このカイトがイカルダの女神様からのお言葉、知恵を授かった事により始まりました。」
「なんだとー!」
「なんですと?」
あちゃー、おじいちゃん達。ボクは女神でも神でもないからボクを拝まないで。




