187話 変な男の人、実は陛下でした
「お、なるほどな。スライムは雑食だったな。それを利用して汚物処理をさせようと考えたのだな。よく発見したな。今までそんな発想は誰からも出なかったけどな」
「はい、素晴らしい発見でこれからこのマーシュ辺境伯領に広め領内をキレイにしていくと申してました」
「そうか、そうか。それは素晴らしいな」
「ありがとうございます」
「あの祭りの競技の1つ1つも変わった物が多いな」
「あれは、騎士団の実際の訓練で使われてます。今の競技よりも更に厳しい物です。」
「そうか?実際の訓練でのう。足腰や俊敏性、計画性、柔軟性、躍動的で無駄のない訓練をしておる」
このおじさん、よく見てんじゃん。
「あと、妙にキレイな騎士たちからみんななにか受け取っている?いや、お金を払っておったから何かの売買をしているな?食べ物のようだが、何を売ってたのかな?」
あー、このおじさん、一般席から来たんだね。かなりの売れ行きでまだ全部は回れてないからな。
「はい、食べ物を販売しております。観戦中に食べて貰えるようにと、販売は騎士団の方々が販売してます。食べ物としては今回初めての物がありましてガリガクゥーという植物を塩と練りこんだ焼き鳥、あとは普通の塩だけの味もあります。それと、トマートゥを販売しております」
「ガリガクゥーとトマートゥか?美味しいのか?」
ガリガクゥーとトマートゥを《《知ってはいるけど食べたことがない》》んだねー。
「はい、すごく美味しいです。おすすめです。興味があればぜひ召し上がってみてください」
「ああ、食べてるみんなが驚きはしてるようだが、その後美味しそうにしておるから興味があるな、ぜひ食べてみるとしよう」
「はい、おすすめします」
「あい、分かった。」
愛嬌はあるんだよな、このおじさん。
「あと気になるんだが、あのセバスとやら、貴族がいるのに敬語を使っておらんが不敬にはならないのか?」
「それに関しては、事前に招待状に「今回の祭りは領民に娯楽を楽しんでもらうため、領民のための祭りです。盛り上げるために砕けた口調での司会進行になります。その点は理解いただくように。」書いてます。ですからその点はご理解頂いてることになってます。」
「なるほどの。しかし、領民のための祭りによく貴族たちが集まったな。貴族の中には領民を人とも思わない人もおるようだ。」
「はい。仰るように祭りというだけで貴族の方々は来ないでしょう。祭りと言うよりも今回色々出すものを宣伝していると言ってました。」
「ああ、やはりそうか。目新しいものに貴族は敏感だからのー。」
「はい、それが狙いです」
「あい、分かった。ところで」
なんなの?ん?ボクを見てる、なにかやらかした?ちゃんと受け答えしたし、敬語もちゃんと使っていたと思うんだけど?
「お主と話していると《《大人と話している》》気がするな。お主は本当に4歳なのか?」
え?なんでボクの年を知っているの?え?やっぱりこの人怖いんだけど。え?え?
あ、パパこっちに向かってきた、遅いよ、早く助けて。
「申し訳ありません。うちの息子が粗相をしましたか?陛下?」
「え?」
へいか?陛下って、陛下って言ったよね?
え?怖い、怖い。なんでこんな所にいるの?ボク、普通に話しちゃったよね?
え?大丈夫?不敬って言われない?
「いやなに、話をしていただけだぞ。ダウニー、怖い顔するな」
え?パパを名前呼び?
「怖い顔はしていません。今日は招待をした覚えがありませんがどうして来たんです?」
え?パパ、そんな風に言っちゃっていいの?この国の1番偉い王様よー。陛下よ。
「それは、ちゃんとチケットを買ったからに決まってるだろ」
あれ?話し方が砕けてる。もしかして??パパと陛下は仲がいいのかな?
「変装までして、チケットまで買ってわざわざ王都から2週間もかけていらしたんですか?」
パパー、そんな言い方ないじゃない。
なんかパパ、陛下に冷たくない?




