177話 ポテイトを畑に植えてみる
倉庫から出たボクはゴードンにホタッテを厨房に運ぶよう指示を出し、セバスにはポテイトゥーと紅芋を持って貰い、カマチョのいる畑に来た。
「カマチョいる?」
「はい、坊っちゃま、如何なさいましたかい?」
「あのね、魚骨の最初に作った割合の畑はどうしてる?」
「ああ、あれは今、そのままですら。」
「わかった、ちょっと実験したいから、このふたつをそこに植えて欲しいの」
「へい」
カマチョは、ポテイトゥーと紅芋を半分に切って、土に植えた。
しばらくすると、ゆっくり芽が出て、ゆっくり花が咲いて、そして枯れていった。
「え?枯れた?」
2人とも芋類を植えるのは初めてなのかな?
「枯れたってことは収穫できるって事だよ、工具で土を掘り起こしてみて」
掘り起こした先には、ポテイトゥーも紅芋もゴロゴロ実を付けていた。
「よし、思った通りだ」
では、これを厨房に運ぶように伝える。
保管庫にあったポテイトゥーは皮の色が薄いベージュ色で中身は薄い黄色だった。
紅芋は皮は薄めの茶色で、中は赤紫ぽかった。
厨房では、ゴードンが今か今かと待ち構えていたようで、待たせて申し訳ない事しちゃったな。
倉庫で別れてから、厨房で合流するまで2時間以上も時間がかかっていたのねー。
植物の成長見てるの楽しくてあっという間だったよね。
あの畑でのポテイトゥーと紅芋の成長は2時間近くかかるんだね。覚えておこう。
さ、お待たせしました。カイトクッキングの始まり、始まり~。
みんな、拍手しているからテンション上がるよね。
「まずはポテイトゥーから。先に倉庫にあったものから調理するよ。これは芽だから毒があるよ。だから、少し大きめにくり抜いて。次は皮を剥いてね。」
ボクが、指示した通りに料理人さんたちは皮をむいてくれる。そして早く揚がるように細めに切って水にさらす。
次はさっき採れたポテイトゥーを同じように処理してもらう。土から掘り出された芋のサイズもどれも大きくてずっしりとした重みがある。切ってみると濃い黄色をしていた、明らかに質が上がっている。きっと味も違うはず。
紅芋は倉庫にあったものから。皮をむいて小さく切ってさいの目状にして、鍋に入れ、水を加え、煮ていく。
さっき採れた紅芋も同じように処理をして別の鍋に入れ、水を加え、煮ていく。
これは、濃い赤紫だ、かなり色が違う。こっちも、こっちの方がずっしり重い。
バン!
はい、ママ今日は早かったね?
「ママ、来たわよ。ちゃんと新しい料理の時は呼んでって言ったじゃない」
「ごめんね、ママ忙しいと思って」
本当は忘れてたんだけどっ。
「カイくん、何を置いても新しい料理の時は立ち会うわよ、忘れないで」
あはは、ママ、食に対する気持ちが凄い。
「うん、わかった」
ママは機嫌よく調理を見ている。
「じゃあ、ポテイトゥーを水から上げて、綺麗なタオルで水気を拭いてね。鍋に油を入れて、たっぷり、ボクの指の長さくらいの油を入れて」
「そんなに脂を入れるんですかい?」
「うん。どう?入れた?」
「入れやした。」
「じゃ、先にポテイトゥーを入れて、次に強火で火をつけて」
うん、だんだん油がくつくつしてきたね。
やっぱり動物性油は匂うな。
ボクはそのところ気になるけど、みんなは気にならないらしい。
かなり油がグツグツしてきた。
ほら、ほんのりきつね色になってきたよ。
うん、こんなもんかな?
「よし、火からあげよう」
振りながら満遍なく軽く塩を振るう。
まずは毒味とばかりセバスが食べる。
ハフハフしながらも食べている。
その次にママ。毒味を終えたセバスの後すぐに手を伸ばしてきた。
僕も食べたけど、ほんのり塩の効いたボソボソのポテイトゥーフライだった。
次に揚がってきた改良したポテイトゥーは明らかに違う、香りもする。早速毒味のセバス。
はぁ~って幸せそうにしているから明らかに味が違うんだろう。
ママもボクも早速食べたー。
ホクホクして、甘みがありそこに振った塩の旨みが加わった。
「うぉぉーふ、これはさっきとは比べ物ならないうまさ。甘くて、しょっぱいですな」
「これは、このホクホクして美味しいわ、止まらない」




