168話 カイト坊ちゃんは何者ですか?
(セルジュside)
私はもう少し確かめられずには居られなかった。
疑い深いとはよく言われるが、その疑い深いのがあって私は今の地位にいるもの事実。
街の治安を守るのが私の仕事だからな。
怪しい人物、怪しい場所、そこを見逃さずにとことん疑い、疑いが晴れるまで調べあげるのが私たちの仕事であり、私が心がけている方針であり、手段だ。
「カイト坊ちゃん、あなたは何者ですか?」
え?ど、ど、ど、どーしよー。
今までそんなこと聞かれたことないよ。
え?え?なんて答えればいいの?
と、とり、あえず…は、落ち着いて。
ボクが転生人って事は誰にも知られてないし。イカルダの女神様からのって事は一部の人しか知らない。だから、なんていえばいいの?
「え?ボクはボクだよ。」
そんなことしか言えないよぉー。
「どうしたの?」
「そうですね、いや、人が思いつかないような事を次から次へと考え出す発想力はどこから来るのか?と思いましてね」
やばい、やばい、なんか疑われてる?
「なんかね、ぽんぽん頭に浮かぶんだよね」
誤魔化せたかな?
「そうですか?4歳にしてこんな発想ができるなんて驚きですよ?」
「そう?なんでかな?不思議だねー」
「不思議…ですか?」
っておーい、セルジュ、考え込まないでー。なんか怖いからさっ。
この人にはあまり関わらない方がいいかも。
どーしよう、パパにも話す?けど、何者?なんて聞かれたなんて言ったら、パパ達にも《《何者だ?》》って疑問を持たれたら困るー。
「ところで、カイト坊ちゃん。祭りはどんな感じに進行を考えた方がいいですか?」
良かった、なんか話がそれたかな?
とりあえず話が変わったからよしとして。
「うーん、そうね。まずは司会はいた方がいいね。実況中継できる人、話を盛り上げる人がいいかも。それと、トーナメント戦も組み合わせたり、敗者復活戦とかしたら盛り上がるんじゃないかな。」
「あとね、そうだな。とりあえず準々決勝まではやってさ、間に個人戦を入れるのはどう?そして、個人や団体の準決勝や決勝戦は、最後に持ってきたら「楽しみは最後にお預け」にしたらきっと盛り上がるんじゃないかな?」
「なるほど。」
「あ、それとね、予選でそれぞれで戦って来るわけだから、それまでは各所できっと盛り上がると思うんだ。」
「今まで見てきた試合の結末を知りたいってのが人の心理だよね?当日の決勝戦を見たいって希望する人多いと思うんだ。そして本番、いくらかで入場料を取る事にしたらいいと思う。あまり高い値段でなくてもいいと思うの。試合を見たいって人はお金払うだろうし。見れたら満足感と、見れたんだという特別感と、優越感があると思うんだ。」
「入場料買えなかった人は、次は絶対に見たいって思う人がいるかもしれない。そんな人がいっぱい居たら次の祭りに繋がって行くと思うんだよね。」
「なるほどですね。」
なんだ、この子は?ダウニー様も凄いがこの子はなんだ?こんな事まで考えが及ぶのか?私には到底思いつかない、多分、どんなに考えてもそんな案は出てこないぞ。
私が悩んでいたあの数日を、こうもあっさりと考え出してしまうなんてな。
ここまで頭が回るのか?まさに神童。
「カイト坊ちゃん、本当に4歳なんですか?」
あっ、しまった。喋りすぎちゃった?
どーしよー。もっと疑い始めたかも。
「うん、あともうちょっとで5歳なのー」
子供らしく誤魔化しちゃえー。って誤魔化せてる自信なんてないよー。うあー、どうしよー。セルジュってねちっこいな。
あ、やった、ボクの部屋着くぞー。
無理やり話を終わらしちゃえ。
「セルジュ、ありがとう。もうここでいいよ。大変だとは思うけどお祭り頑張って楽しいものにしてね、期待してるっ」
「はい、了解です。頑張ります。また困った時にはカイト坊ちゃんに相談してもよろしいでしょうか?」
うーん、本当はセルジュと二人は今度から遠慮したいなー。この人苦手だよ。しかもなんがボク疑われてるぽいし。でもな。




