148話 スライムでコーティング
さっきから思い出そうとしてるけど、さっぱり思い出せない。
でも、実験はしたい。
「パパ、これ、ボク実験してみたい」
「ん?どんな実験なんだ?」
「見てパパ。スライムが溶けたよね?そして伸びて固まったって事は色々な物に被膜を貼ることができるようになるってことかもしれない」
「被膜とはなんだ?」
「コーティングの事だよ。」
「コーティングとはなんだ?」
あーそうか。コーティングの技術ないもんな。
「物、例えばコレ見て」
スライムが溶けて一部《《コーティング》》されている部分を触りながら、確認する。
「パパ、これを触ってみて。ツルツルでしょ?」
「そうだな。」
パパは不思議そうに、撫でているけど、良くわかっていないみたい。
そうだ、あのモントレーのお茶碗、あれにコーティングしたら普通に使えるんじゃないかな?
「溶けたスライムが固まったでしょ?もしかしたら色々な物をキズから守る膜を貼れるかもしれないよ、保護膜はキズ予防の事ね。」
「キズ予防か」
この子はいったいどこまでの知識があるんだ?私らが考えつかないことばかりを思いつくぞ。
気にはなりながらも、話の腰を折らないようにしている。
それとだ、私らが何か否定することもできるだけ避けた方がいいだろ。カイトの自由な発想と、柔軟な思考は見守るべきだな。
パパも気になってるかな?考え出したぞ。
「あい、分かった。思うように実験してみなさい」
「ありがとう、パパ」
よし、実験しよう。
デリベリは魔力を使いすぎるから、夜にするとして、スライムの実験はボクが訓練を終えた後、午後に実験しよう。
「パパ、ボクは今日の午後、試してみたいことがあるのよ。だから、デリベリのニコイチは夕食後、ご飯食べた後なら万が一気絶しても大丈夫でしょ?」
「ああ、それで構わないが、午後の実験はなんだ?危なくないのか?」
「多分大丈夫だよ。午後の実験、そうね、騎士団の人数名貸して貰いたいな」
やっぱり気になるな。
「私も実験とやらに参加するぞ。あとはハンスと、それに数名手伝って貰うさ」
いや、パパとハンスがいたらそれで充分じゃない?
「パパとハンスがいれば多分大丈夫だと思うけど?」
「そうか分かった。では、とにかく午後だな。では、訓練してきなさい。朝ごはんも食べなきゃな。その後はマールとお勉強。お昼を食べて、午後は実験、夜食べたらニコイチ実験、カイト忙しすぎないか?大丈夫なのか?」
うわ、改めて言われるとなかなかハードスケジュールだよね。でも楽しいから頑張れるよねー。
「うん、楽しいから大丈夫だよ」
「そうか、ならいいが、無理はするなよ」
ボクを気遣ってくれるパパありがとう。
「うん、ありがとう、パパ」
「では、頑張りなさい。午後に会おう」
ボクはパパと分かれて朝のルーティンの訓練に行く。訓練は相変わらずの走り込み40分に、レベルアップのケンパーに最近ではルーク団長が石を投げてくる。
あれ?これは騎士団の訓練じゃないの?って口には出せない。口に出しちゃうとなんかレベルアップしちゃうからね。
セバスが言ってた護身術はどうなったかって言うとまずは身のこなしを良くしてからって事でケンパーがレベルアップしたらしい。
あとは、なぜかロープ飛びまで訓練メニューに加わった。二重跳びも、3回に2回は連続で飛べるようになった。
あれじゃない?ボクもそのまま、騎士団のアスレチック訓練に加わった方が良くない?なんて思い始めたけど、今は言わない。
毎日の訓練は初めは辛かったけど慣れてきたかもしれない。
「ルーク団長、今日もありがとうございました。」
「カイト坊ちゃん、かなり体力ついてきましたね。すばらしいですね。ちょっとメニューを増やしましょうか?」
「うーん、待ってよ」
ううう、辛くても頑張らなきゃ。
「分かった、よろしく頼むね」
「はい、考えておきます」
訓練を終え、ご飯を食べた。
じゃ、次はマールとのお勉強だ。




