145話 いただきますは、感謝の言葉
「ああ、実はカイトがいい事を教えてくれた。私たちが日々頂いている食事には、必ず命があることだ。その命を頂いて私たちも生きておるな。頂いている命には感謝しなければならない。それをカイトが教えてくれた。だから食事の前には、食べ物に感謝する意味を込めて「いただきます」と言おうと思う。良いな?」
「まあ、素敵ね。食べ物の命に感謝だなんて考えたこと無かったわ。そうね「いただきます」いい言葉ね。これからはそう言いましょう」
「ああ、そうしよう」
テーブルには色々な料理が並び、その中には卵焼きのガリガリクゥートマートゥソースがけ、魚と卵のおミソ汁が並ぶ。
「さあ、カイト、食べる前に、ただ「いただきます」と言えばいいのか?」
「あのね、より感謝の気持ちを込めて両手を合わせて、こんな風に祈る気持ちを表してもいいかも。」
ボクは、両手を合わせている。
「なんだ、カイト、祈る時はこうだ」
え?合掌じゃないの?お祈りなんだー。
うん、それでもいいよね!
「分かった、祈るように感謝して、だね」
「そうね、その方が気持ちが伝わるわ」
「では、感謝して頂こうか、いただきます」
「「「いただきますっ」」」
パパとボクは早速、ミソ汁を。
「お、これが魚と卵のミソ汁?なのか。これも美味いな。」
「え?魚と卵のミソ汁?カイくん、ママに内緒で新しいミソ汁作ったの?もう。あら?でもすごくいい香り。早速いただくわ。」
おー、怒られるかと思ったら、食欲に勝てなかったんだねー、ママ食いしん坊確定だねっ!
「お兄ちゃま、この黄色のふわふわしたの、これなーに?」
アリ、お目目キラキラ。期待に胸膨らませてる?あ、まだ、真っ平らだった。
「あのね、これは卵焼きって言うんだよ。そのソースにつけて食べてみて、美味しいよ、きっとアリの大好きな味だよ」
「うん、美味しそだから、食べてみる。
ふーっ、ふーっ」
そう、熱いから気をつけて、ほら?どう美味しい?アリ、もう卵に夢中じゃん。
慌てなくてもいいよ。貴族のお嬢様はそんなに慌てちゃダメだよ。
そんなボクの話も聞こえない様子。
ゴクッ、ゴクッ。
パパ、ママ、そうだよね。心に沁みるよね。卵のミソ汁、美味しいよね。魚汁に溶き卵最強に最高だよねー。
ボクも美味しさに震えながら、みんなが幸せそうに食べている姿を見て、やっぱり思う。
ご飯が欲しい。これもずっとずっと願っていること。
「はー、やっぱりこの卵焼き、美味しいわ。ガリガリクゥートマートゥソースとのこの組み合わせは最強ねっ。」
「ああ、卵はこんなに美味しいなんてな」
「ねー、美味しいねー」
「お兄ちゃま、やっぱりアリはお兄ちゃまと結婚するー」
「兄弟では結婚できないよー」
なんか、新しい料理を出す度にアリに結婚するーって言われてるよ。
「卵料理にはまだまだ色々な卵料理があるんだよ。甘いおやつも作れるよ。だから、新しい料理作る度に「お兄ちゃんと結婚するー」って言っていたら、アリはお兄ちゃんと何回結婚するのかな?」
ん?ボクなんか変なこと言った?
なんで、みんなしてボクを見て止まってるかな?
「カイくん、なんて言ったのかしら?」
「え?「新しい料理作る度に「お兄ちゃんと結婚するー」って言っていたら、アリはお兄ちゃんと何回結婚するのかな?」のこと?」
「違うわ、その前!」
「カイト、色々な卵料理っていってなかったか?」
あ!
「うん、そうね。」
「それはいつ作ってくれるのかしら?」
ママー、猛禽類ですかー?
デリベリは1羽しか居ないこと理由にしてー。
「えっと卵はそんなにないから、そんなに作れないよ」
「え?そんな、なんてこと」
ママの悲壮感ったら笑える。
目うるうるしてるじゃん。




