141話 ガリガリクゥートマートゥソースは卵焼きとの相性抜群なんです
「私も頂こう。」「ママも食べるわ」
パパとママはボクの表情で卵が美味しいと判断したようで、2人とも卵を口に運ぶ。
「「「「ンンッ」」」」
「うまいっ」
「美味しいわっ」
パパとママは夢中で食べ始める。
「待って。別の美味しい食べ方があるの」
「なんだと?」
「なんですって」
「カイト、それはどんな食べ方なんだ?」
「カイくん、これ以上どうしたら美味しくなるの?ママ、待ちきれないわ。」
「「早く教えて」」
あはは、やっぱり卵美味しいでしょ?
「あのね、この卵にガリガリクゥトマートゥソースをかけて食べてみて。」
ボクの声に、さっきガリガリクゥトマートゥソースを作っていた料理人にみんながいっせいに視線を送る。
「ヒィッ」と鶴の一声を上げながら料理人さんはガリガリクゥトマートゥソースを差し出した。
「あい」
そう言ってパパとママの卵焼きにガリガリクゥトマートゥソースをかけたら、2人とも一気に口に入れ、目を閉じ、口をもぐもぐさせたかと思うと、ニカッとボクに笑顔をくれた。
この一連の流れもほぼ同じ動作で、夫婦って似るんだねって可笑しくなる。
「どう?卵美味しかった?」
「カイト、素晴らしいぞ。卵はなんて美味しいんだ。これはこれは毎日食べたいぞ」
「本当に、ママ、また感動したわ。カイくん、ご馳走様」
うんうん。そうだよね、そうだよね。
「な、カイト、おかわりあるか?」
「ママも欲しいわ」
「おかわりはないよ」
そんな、毎回言ってるよね?おかわりないよ。あとあっちでお預けされてる男たちみてよ。かわいそうに。
「では、あと4つあるし、練習を兼ねても2個卵焼きを作ってくれる?」
「ゴードン、さっきの手順覚えてる?」
「はい、坊ちゃん。ちゃんと覚えました。すぐに作りますだ。」
「パパ、ママ、今日の夕食にまた出してあげるから楽しみにしていて」
「わかったわ、楽しみにしているわ。ママはガリガリクゥトマートゥソース付きでお願いね。」
「私も同じのがいいな」
「ゴードン、多分あの鳥。名前をベリデリっていいんだけど、夕方にまた卵を産むと思うから、また取ってきて欲しい。卵を割る前には《《必ず》》ちゃんと灰でよく洗ってね。作り方はさっきの要領だよ。」
「承知しやした。」
あ、そうだ!
卵の味噌汁も美味いんだよなー。
ゴードンに今度作ってもらおう。
今、出汁の代わりに肉を入れてるからね。
あ、魚の出汁もあるな。
「あのね、ゴードン。今日は《《オジサン魚汁》》作ってくれる?出来上がったら、ひと工夫加えたいから、ボクを呼んで。卵も2個残しておいて。」
「分かりやした。」
「ご飯ができるまで、パパお話があるの、パパの部屋に行っていいかな?」
「ああ、いいぞ。では、パパと一緒にパパの部屋へ行こうか」
再度卵焼きを作り始めたゴードンの動きひとつ、ひとつに料理人の歓声が上がる。
パパとママとボクのやり取りを見て、待ちきれなくなったのか?急かすようにやたらと大きな歓声が上がっているみたい。




