140話 デリベリ卵の卵焼き
「「「「「うおー」」」」」
「黄色いな」
「なんか盛り上がってるな」
「この透明なトロトロしたの、なんか弾力すげー」
「この濃い黄色なのも、太陽みたいに黄色が濃いな」
「この真ん中の黄色いところが黄身っていうの。周りの透明の物が白身って言うんだよ。今は透明だけど熱を加えたら白くなるの」
「「「「「「「「ほーっ」」」」」」」」
「あのね、これを混ぜていくよ。フォークで混ぜてくれる?」
すごい、新鮮だから凄く黄身が盛り上がってるっ、ボクも盛り上がってるっ⤴︎︎︎⤴︎︎︎♪
「はい、少し塩入れて。少しづつね。それくらい。もっと混ぜて~」
「はい、これくらい。次にフライパンに火をつけて強火で。」
油は動物だよな??ラードだ。これは美味しくなるぞー。
「あ、誰かガリガリクゥトマートゥソース作ってくれる?」
手を挙げた料理人たちには早速ガリガリクゥトマートゥソースを作ってもらいながら、次の工程へ。
「フライパンに油を多めに敷いてね。しばらくしたらフライパンから煙が上がってくるよー」
「はい、煙があがってきやしたっ」
ゴードンの手つきは流れるようで、リズミカル。
パパも気になるようで、ちょっとみんなの邪魔になってる。
「パパ、危ないからどいてて」
しゅんとして、ボクをチラチラ見ながら端っこに移動するパパを極力気にしないようにする。
「さ、これから一気にいくよー。ゴードン、卵をフライパンに入れて」
ジュゥゥーーーーッ
あー、入れた途端に、卵焼きの匂いが厨房に充満する。
匂いを堪能するまもなく
「はい、すぐにフォークで全体をざっくり、ざっくり、かき混ぜてー!」
はぁー、うまそー。
様子を見ると全体的に火が通っているから、これでよし!
「ゴードン、火止めて。卵をお皿にうつして」
「はい、卵焼きのかんせー。」
「「「「「「「「「「「ウォー」」」」」」」」」」」
みんな、なんか興奮しすぎじゃない?
パパも一緒に叫んでるしっ。
しかも、1番、声がでかい。
バン!
わお、ママだ。また怒ってるー。
んふふふって笑ってるけど目が笑ってないよ。
ダウニーのダウニー、ゴードンのゴードン、みんなのみんな、縮こまり中。ビクビク痙攣注意報なう!
ぐほっ。今この情報ダメじゃん。
鑑定眼君、みんなのみんな大丈夫?
《《多分、大丈夫でしょう!クスっ》》
あはは、鑑定眼君もウケてる~。
「貴方たち、何をしているのかしら?」
「厨房にカイくんがいるって事は新しい料理を作っているのよね?」
「「「「「「「「........」」」」」」」」
ボクはこっそり出来たての卵焼きを取り分けてママに渡す。
「ママ、鳥の卵焼きだよ、はい、どーぞ!」
ボクはママ譲りの最強スマイルでニコッ。
ママの悩殺必殺技で、コテッ。
「うっ、可愛いっ」
「天使が舞い降りた」
「はー、これはアレだな」
あれってなんの事?
「私の息子は、天使か?堕天使か?」
ってパパ祈らなーい。
「ま、カイくんの料理、ママが食べたいけど、1番はパパに譲るわ」
あれー、ママ、卵って聞いてちょっと躊躇った?
「んんっ、では、私が先にいただくとするか」
「........」
あれ?パパ食べないの?
「あれ、あれだな。先にカイトが食べてみなさい。」
あはは、パパも迷ってるね?
美味しいんだよー。
「はーい、では、ボク、いただきまーす」
1口パクッ。
なんてことでしょー。お口の中に濃厚なお味。卵のフワトロッ。お口中にとろける美味しさ、広がる美味さ。これこそ!これこそボクが望んでいた卵だよー。
くぅー!美味しい。
「はう、そんなに幸せな顔しおって。美味いんだな?」
ボクは味を噛み締めたくて、だからまだお口を開けたくない。だから、パパにはウンウンと返事をする。
ゴクッ!あちこちで喉を鳴らす音。




