129話 魔力欠乏症の翌日
コケコッコー!
ん?ニワトリ?朝?
まどろみの中でボクは徐々に覚醒する。
いつの間に寝たんだろー?
あれ?なんだかお腹空いたなー?
ニワトリが鳴いていたなー。
ん?鳥?あぁぁぁー、そういえば合体?してたはず。確かめようとしたけど、具合が悪くなって、、、気分悪いってボク倒れそうなとこ、マールが抱きかかえてくれてから?あれ?その後の記憶がないよ、そのまま気を失った?やばい、やばい。
あの鳥どうなった?
「鳥、どうなったのー」
つい大きな声出ちゃった、やばいっ。
ガバッ。僕は毛布を外し、鳥の様子が気になるから鳥小屋に行こうとドアに向かっていたら、ボクの部屋からのボクの声と起きる物音に反応して、いつもより勢いよくドアが開いた。
「カイト坊っちゃま、起きられて良かったです。倒れて気を失ってマールは心臓が止まるかと思いましたよ、良かったです。良かったです」
苦しいよ、マール。大丈夫だよ。
心配かけちゃったんだね、ボク。
泣かないで。
「マール、心配かけてごめんね。なんだか具合悪くなっちゃったの。泣かないで」
「今は、全然平気。昨日より元気なくらいだよ」
ボクを抱きしめ泣き出したマール。
そんなマールの、ボクを想ってくれる気持ちが嬉しくて、くすぐったくて、温かくて。
今のボクは子どもだ。だからかな?子どもの状態に感情が引っ張られているんだろ、ボクもつられてしまって涙が溢れてきた。
「グスッ、ウッグッ、マール、マール、ボクしんばいしてぐれて、ありがどー」
上手く話せない、涙があふれてくるから。
「坊ちゃん、心配しましたよ。元気な坊ちゃんを見れてわたくしセバスも嬉しく思いますよ」
セバスを見上げると、少し目が潤んでた。みんなに心配かけたんだね。
「セバス、心配かけてごめんね、ありがとう」
ボクはマールから離れない。
だってマールの柔らかさに包まれてるし。
セバスは硬いからやだし。
メイドのみんなも心配かけてごめんね。
みんな泣き笑いしてるね。
心配してくれてありがとう。
ボクはお礼の気持ちで小さく手を振る。
みんな、うんうんとしながら、小さく手を振り返してくれた。
「ユーリエ。さあ、カイトお坊ちゃまが目覚めたと、旦那様達にお知らせしてくれるかしら?」
「はい、マール様」
ユーリエがボクの部屋から出ていきしばらくすると急ぎ足の大きな足音がして、小さめの足音、パタパタとした足音が近づいてくる。その他大勢の足音が迫ってくる。
バン!
ちょっと勢い強くない?
「カイト!」
「カイくんっ!」
「お兄たまー、よがったー、わーん」
パパもママもボクを抱きしめてくれる。いつものように安心する、けど苦しい。
アリは涙と鼻水でいっぱいのくしゃくしゃの顔でボクに飛びついいてきた。
避けたかったけど、ボクを心配してくれたアリ。ボクの大好きな、大事な妹だから、我慢して受け止めたよ。
ばっちーっ、アリの涙と鼻水がボクの頬をベタベタにする。
ちょっとげんなり。
マールが濡れたタオルでボクの顔を拭いてくれた。良く気がつくね、マールありがとうって意味を込めて頷くと、マールは頷き返してくれた。
「良かった、カイト、びっくりしたぞ」
「本当に、カイくん、ママ、凄くびっくりしたのよ」
「うん、みんなに心配かけてごめんなさい」
今、ボクの腕の中でエグッエグッ泣いているアリを抱きしめているから、軽く頭を下げるだけだ。
みんな、笑顔でボクたち家族を見守ってくれている。マーシュ家最高だ。
「さぁ、カイト、着替えたら朝ごはんを食べよう。その後、カイト、私の執務室に来るように」
やばい、なんか怒られそうな雰囲気だよ。ちょっとパパの気温が下がったのは気のせいかな?気のせいって思いたいな。
ボクの朝ごはん、その後のパパの執務室に行くことの緊張できっと味しないのかも。




