118話 カイト、肥料の作り方を提示する
「あの大きさくらいを作るとしたら300位に分けられると思うの。それに番号を付けたらどうかな?」
何故そんな計算ができる?
「1番目の畑に肥料はコップからこれくらい、とか。」
「2番目の畑には、肥料はさっきの倍とかにしてって、区分けした畑の1つ、1つにいろいろ肥料の量を変えて植物の成長具合をみたりしてみたらどうかな?」
「そうしたら最終的にどれくらいの期間で成長したものを売りに出すのがいいとか判断できるんじゃない?」
あー、カイトには驚かされてばかりだな。
坊ちゃん、あなたの頭の中はどのようになってるのか気になりますねぇ。
カイくん、あなたはこんなに賢いなんて想像以上だわ。本当に驚いちゃうわ。
なんだ、カイト坊ちゃん、すげー事考えるんだなー、貴族様はすげーなー。
「そうだな、まずはそうして色々試してくれるか?カマチョ、頼めるか?」
「へい、庭師をやめてこの畑仕事に集中したいくらいでさ。旦那様、農師にしてくだせ、オラはこれからのゆく道を手伝って行きたいですよ、お願いですら」
そうだな、最初から手伝ってるカマチュはこの肥料の専任にした方がいいな。まずは飼料ができるまで管理をしていたほうがいいだろう。
「あい、わかった。カマチョは今から農師になってもらう。さっきカイトの話していたように、畑を分けて、その1つ、1つに異なる分量の肥料を撒いて、その結果を教えてくれ。カマチョは字が書けるか?」
「へい、こちらで働くようになった時は字は書けなかったですが、辺境伯家で働く人は字の読み書きは必要とセバス様に言われて、教えてもらいやした。」
へー、そんな教育してるんだね。
「そうか、書けるようになっているなら問題ない。では成長記録を付けて提出してくれ」
「へい、了解ですら」
「ああ、頼んだぞ。」
「あのー、細すぎたら大変だからあの300分けた分を、50をトマートゥにしてね、区切りのいい50づつを別の野菜でも試していいんじゃない?」
「それに肥料は、魚だけじゃないしね」
「どういう事だっ」
「どういう事かしら?」
「どういう事ですかな?」
「どういう事んですかい?」
みんなー、被ってるよー、あはは。
「魚の骨だけじゃなく、肉の骨も肥料になるよ。鳥や、豚、牛の骨。骨は出汁にもなるし、肥料にもなるんだよ。肥料にする時は魚より手間がかかるけどね」
「わかった。では、肉からとれる骨も次からは実験するぞ。今後は肉から取れる骨も捨てずにとって置くようにゴードンに指示を出すんだ」
「承知しました旦那様。ゴードンに伝えてまいります」
「その前にカイト。鳥や豚や牛の骨が《《出汁》》になると言ったな。それは本当か?それをなぜもっと早く言わないんだ。そうしたら今まで以上に美味いご飯になったかもしれない。パパは早く知りたかったぞ」
そういうとパパは話す口調のように優しく大きな手でボクの頭を撫でてくれた。
そーだよ、他の骨も出汁になるの、忘れていたよ、今思い出したよね。忘れていたとはいえないけど!またこれから忙しくなるね、きっと。
「あのね、昨日見た夢で、イカルダの女神様が、動物の骨も、出汁にも肥料にもなるわよって言っていたのよ」
イカルダの女神様って言えば信じてくれるよね?
「そうか、イカルダの女神様はカイトに色々な事や知識を教えて下さるんだな。感謝しなきゃダメだぞ。今度お祈りをしに行かないとな」
え?なになに?イカルダの女神様に祈る場所があるの?そか、転生する前にたしか神殿があるって言ってたな。神殿がイカルダの女神様と連絡が取れる唯一の方法だとか、……たしか、言っていたな。
んー。あのイカルダの女神様、なんか残念なんだよな、ちっぱいだし?鼻水垂らした顔を思い出したら、んー……別に連絡は取らなくてもいいような気がするけどー。でも転生してから一度も会ってないしな、1回くらいは神殿に行ってみるかな?
あ、でも5歳にはたしかイカルダの女神様に祈りを捧げてから魔法が与えられるんだったよね。
それなら神殿に行かなきゃダメじゃん。
「うん、そうね、ボク神殿に行きたい」




