115話 魚骨の肥料の効果
カマチョの招きで、畑へ行く。
日当たりが良くて、屋敷の裏手のあの小さな森の手前に畑ができていた。たぶん25mプールくらいあるんじゃないかな?
なかなか立派。
「おー、ひろーい。これ全部使っていいの?」
「はい、お使いくだせー」
「じゃ、さっきの肥料を、この間の大きさの分だけに撒いてくれる?」
「へい」
すぐに畑を耕し、出来たての肥料を混ぜていく。どれくらい混ぜるのか考えたら、肥料をすくったコップを使うことにした。
まずはコップ1杯の肥料を混ぜた。
「畑に新しい肥料が混ざったわね。肥料を混ぜた土は色が濃いわね。」
「ところでカイくん、この畑に何を植えるの?」
「あ、それはね、これだよ」
ボクが植えたいもの。この間、パパとボクがかじった余りのトマートゥ。
1番初めに何を植えようかと考えた時、トマートゥを植えようと考えてたから、あのトマートゥを残していたんだよねー。
「これは?トマートゥ?」
「そうだよ」
ママ、食いついてきたね。
「カマチョ、これを等間隔に植えてくれるかな?」
「へい」
ボクからトマートゥを受け取り、小さく小分けしながら、間隔をだいぶ空けながらトマートゥを撒いていく。
水を撒いてっと。
「坊ちゃん、終わりました」
ポンポンポン。ポンポンポン。
畑を見るとさっき植えた土の中から次々と双葉が芽を出してるー。
えー?なーに?さっき植えたばかりよね?
「え?何事ですの?さっき撒かなかった?」
「うおー、なんですかい、これは?」
ボク達のびっくりな声を気にすることなく、芽はどれもこれも、全部が一斉にどんどん根をはり、茎をのばし、葉を茂らせ、最後は真っ赤な実をつけて成長が止まった。
ボクたちは、唖然として《《それ》》を見ていた。
うそでしょー。おかしいでしょー!
さっき種まき?したよねー。
トマートゥを撒いたばかりなのに、土は青々と生い茂るトマートゥの葉に覆われてもう見えない。葉の間からは真っ赤っかな熟れたトマートゥがたくさん顔を出していた。ツルツルの果肉は輝きを放っている。
「ママ、どうしよう?」
「信じられない。事件が起きたわ。」
「セバスいるでしょ?」
「はい、奥様。これはこれはまた見事なものですね、私も流石に驚きました。」
「これは大事件だわ。ダウニーを大至急呼んでちょうだい」
だよね?そうだよね?大事件だよねー。
どーしよ、どーしたらいい?
「かしこまりました」
スン!
「ママ、これはまずくない?」
「そうね、非常にまずいわ。こんなに沢山、早く食べなきゃ。当分チキントマートゥスープだわね。うふっ。今日はトマートゥ料理をたくさん作ってもらうわね。カイくん、いいわよね?」
「え?」 そっちー??
「こりゃ、どうなってるんですかい。こんなこと、初めてのことら、急に芽が出たかと思ったら、あっという間に実がなりおった。これは、夢ですかい?奇跡ですかい?」
「とりあえず、カマチョ、この事は誰にも話してはダメよ。旦那様の判断が出るまでは誰にも、何も、話しちゃダメよ。」
うんうん、まずは口止め必要だよね。
「へい、奥様、分かりやした」
けど、どういうこと?なんでこうなった?




