104話 市場には色々な食材がありました
「パパ」
あ!人前だったー。
「父上、ボクは歩けます。だから、下ろしてください。」
「たが、カイトが攫われてしまうかもしれないじゃないか?」
「大丈夫です。父上も騎士団のみんなもいるから、安心してます。だけど、不安なこともあるし、迷子になってもいけないから、手をつないでもいいですか?」
うーん、パパそんなに悩むこと?
大丈夫だよってパパの肩を叩く。
渋々だけど、仕方ないように肩をすくめてパパはボクを下ろしてくれた。
そして、ボクと手をつなぐ。
ね?パパ、これっておかしくない?
これ、恋人つなぎじゃない?
なんかヤダ!でも、パパはガンと離さない。
ありゃー。
仕方がないからそのまま歩くしかないよねっ。
ボクは諦めて、恋人繋ぎのまま、パパを引っ張るように歩き出した。
「領主様、カイト様、良かったらお店見ていってくださいよ」
「良かったら、こちらも見てくださいな」
あちこちからボクたちを誘ってくる。
この辺り一体は野菜中心だね。
ゴーヤーあるー。パプリカ?ししとう?
これは冬瓜かな?らっきょう?
空芯菜ぽいのも、ニラかな?もしかしてヘチマ?あー、南国の野菜だねー。
なんだか、懐かしい。
あ、もしかしてこれは唐辛子?
なーんだ、季節関係なくあるんだねー。
でも不思議だよ、野菜はまあまあ、ある。
けど、果物が見当たらない。
ないのかな?
でも、たしかナップルはあったよね。
めちゃ高くて希少で、3切れで屋敷建つくらい値段が高いって言ってたもんねー。
あ、これは、かぼちゃじゃん、たしかボッチャンだったよねー。
カリフラワーとかも、ピーマンあるじゃん。
けどトマトが見当たらない。
あれ?ないのかな?
色々お店はあるけれど、あちらこちらで似たような野菜たちが所狭しと並んでいた。
なんでそうなのかっていうと、店の商品は基本自分たちで育てている自家栽培のものばかり。自分で作って自分で売るスタイルだね。
両サイドあちらこちらに目配せしながら端から端へと練り歩く。
特に変わったものはないかな。
我が家の食料庫と変わらない。
よし、次の区域に行こう。
お肉ブロックだねー。まさにブロック、塊がぶら下がってる。
鳥も皮を毟られて吊るされてる。
これは何かな?
「お坊ちゃま、これはさっきまで元気に走り回っていた鳥だねー」
えー、さっきまで生きていたの?
うっうっ、ってなっちゃう。
ワニ、鹿、クマ、猿、豚、牛、羊、ヤギ、前世でお馴染みの肉の種類もあったり、もちろん魔物肉もあるみたい。
肉屋は新鮮さが大切だから、欲しい肉があったら数日前までに注文して、受け取る前に捌くらしい。
確かに、こんな南国では生もの置いておけないね。けど、不思議。南国なのに、南国では見かけない北の生物もいるんだね。これはファンタジーなのかな?




