101話 カイト、騎士団を知る
どう?どう?上手く言えた?
そばにいるパパを見上げたら、ニマニマしてる。
「カイト、敬礼、かっこいいぞっ」
なんでニマニマしてんのさー。
もうっ、そんなことよりっ、しゅっぱーつ、しんこー。
ボクとパパを乗せた馬車は、周りを騎士団の乗馬隊に囲まれて出発した。
高い高い石造りの塀にぐるっと囲まれた中央にある我が家の大きな門は、ボク達の馬車が近づくと、両開きに大きく開いた。門番が揃ってお辞儀している。
馬車の中ではパパが騎士団について説明してくれた。
ボク達の前にはルーク団長が率いる馬車隊が先頭で、パパの直下の第1騎士団の馬車隊だって。ルーク団長は一番偉い人で、いちばん強いらしくてボク達の馬車の右側の真横にいる。左側の真横には第5騎士団団長のセルジュさんがいる。
セルジュさんは初めましてだよ。
細マッチな感じで白百合の騎士ってかんじ。あ、白百合って《《アッチ》》じゃないよ。なんだか白百合が似合いそうな美丈夫ってこと。
ボクが手を振ると、ニコッって笑って手を振り返してくれた、あれはモテるな。
まっ、パパの方が何倍もかっこいいけどね。
馬車の横にも馬車隊が左右を固めている。
そこは、第1騎士団と第5騎士団が混ざっているらしく、より強固な守りで、馬車の後ろにはもう1台の馬車がついてきて、そこにはマールや数人のメイドさんが乗っているんだって。その馬車から後ろを守るのは第5騎士団なんだって。
そんないっぱい騎士団があったなんて知らなかったー。
ルーク団長は、全ての騎士団の総監督をしていて、騎士団の一番偉い人だって初めて聞いたよ。
第1騎士団は、当主やその家族を守ってくれる。つまりボク達を守ってくれるんだよね。パパ直下の騎士団らしい。
第2騎士団は、屋敷を守るんだって。
第3騎士団は、魔獣伐採をしていて。
第4騎士団は、領の境界を守ってるんだって。
第5騎士団は、街の治安を守っているんだってよー。
そして、第0騎士団があるんだって。通称【ゼロ】。なんかかっこいー。きっとゼロはシャドー達なんだよね。ゼロは影らしく普段何をしているかは不明。ただいつも近くにいたり、色々してるらしい。
今回は、前衛はルーク団長を含め第1騎士団、中央から後衛は第5騎士団がついてきてくれてる。多分、ゼロもどこかにいてくれるんだろうなっ。
うん、たくさんの人に守られてるから安全だよねっ。
馬車の窓からは騎士団の人達の間からの景色が見える。初めて見る外の世界にワクワクしちゃうよね。
さっきパパが騎士団の説明をしてくれた時にはあまり見れなかったけど、まだ我が家の敷地内だったらしい。さっきの門は内門だって、今はやっと外門らしい。外門は内門以上に頑丈な感じですごく趣や厳粛さを感じる、厳重で頑丈な門だった。
ここでも門番が揃ってお辞儀をしていた。
やっとでたー。外の世界。
閑静な建物がならんでいて、そこには大きな屋敷が立ち並ぶ。
しばらく行くと官署かな?騎士さんがいる、門扉をくぐっていく。
どこも、フリーパス。止まることなく馬車は進んでいく。官署を過ぎるとさっきまであまり気にならなかったけど、段々と道が悪くなって行った。ここは一般の平民が暮らす場所だって。建物も小さいけれど、活気があって賑やかだ。
ボク達の馬車に気づいて、帽子を脱ぎ一礼する人々。手を振る子供たち。
みんなみんな嬉しそうに笑いながらボク達を歓迎してくれてるようだ。
「カイト、よく見なさい。これが私たちのマーシュ領だ。みんな笑顔だろ?みんなが私たちに手を振ってくれている。カイトも手を振ってあげなさい」
「はい」
ボクもみんなに手を振り返した。そんなボクにみんな笑顔を見せてくれた。
「さぁ、これから立ち寄りたいところがあるんだろ」
ボクは行きたいところの一番にこの街の市場に行きたいっていったんだよね。
「市場に連れて行ってほしいのー」




