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あれから、3ヶ月ー
愛斗は、自由になった。
僕は、師匠にバレないように愛斗に会う日々を送っていた。
「十季、明日お見合いなんだよ」
「正美。こっちが似合うよ」
「そっか、ありがとう」
正美は、正美のやるべき事をすると言って、それをやろうとしていた。
「十季、お土産何がいい?」
「レーズン挟んだお菓子」
「わかった!」
「気をつけてね」
師匠と志吹さんは、北の方の払いで暫く家を留守にすると言った。
僕は、変わらず学生を満喫している。
まぁ、それも後、数ヵ月で終わるのだけれど…。
師匠と志吹さんを見届けて、部屋に入った。
「愛斗、内緒だよ」
『うん』
暫く、僕は愛斗を部屋に呼べる。
「これがね、こうでね」
『凄いね』
「それで、こうなるんだよ」
僕は、愛斗の前で紙を切って広げる。
『繋がってるね』
「そうなんだよ!不思議だよね」
紙を切っても、繋がってるという不思議なものを志吹さんに見せてもらった。
習得するのに、一年はかかった。
『十季、愛してるよ』
「しようか?愛斗」
『もう、そればっかりだよ』
「だって!!」
やる事がないのだ。
愛斗と僕は、とにかくやる事がなかった。
ゲーム機も持っていないし、カードゲームもない。
僕が持ってるのは、中学の教科書だけだ。
『暇なの?』
「遊べるものがないから」
『十季は、そんなお家だもんね』
「うん」
愛斗といると、誰かの悪意が気にならなくなった。
『でも、僕は、十季のエネルギーをすいとる方だよ。与えられないよ』
「そんなの関係ないよ」
『駄目だよ!だから、毎回は駄目だよ』
「愛斗、気にしてるの?」
『気にしてる。僕は、十季に生きて欲しいから気にしてる。』
そう言って、愛斗は僕の頬に手を当てる。
「わかったよ!二日に一回ね!」
『三日に一回』
「えーー」
『泣きそうな顔しても駄目』
「愛斗、酷いよ」
『酷くないよ』
「わかったよ」
チュッ
「愛斗」
『頬にキスぐらい、いいでしょ?』
「愛斗は、宇宙一綺麗だよ」
『何、それ?』
「本当だから、愛斗」
『ありがとう、十季』
.
.
.
.
あれから10年経っていた。
師匠に全てがバレて、罵倒され罵られた僕は、18歳で家を出た。
罵倒されてる映像を見つめる十季
『上手にコントロール、出来るようになったね』
「愛斗、おはよう」
『おはよう、十季』
十季は、愛斗に笑いかける。
あれから、正美はお見合い相手と結婚した。
師匠は、志吹さんと共に全国を駆け回っていた。
僕は、占い師ジューンとしての日々を送っていた。
「ヤバい、遅れる」
『気を付けるんだよ』
「ありがとう、行ってきます。」
チュッ…。
十季は、愛斗の頬にキスをした。
『気をつけてね』
「うん」
愛斗と、一緒に暮らし始めた。
何処にでも行けるのに、愛斗は十季の家にいてくれた。
十季は、人を愛した事がなかった。
でも、これが決められた運命ならば甘んじて受け入れようと思った。
あの日、椎名先生に首を絞められた日に決意をした。
幽霊達を、いや、愛斗を守れるだけの強い能力者になるのだと…。
占い師をしているけれど、能力は強くなっているのを感じる。
師匠なんかに負けない能力者に、なるのだ。
十季は、仕事を終えてビルの屋上に立っている。
ここから、飛び降りた幽霊を成仏させたのだ。
『十季、強くなりましたね』
夕日を見つめていると、隣に愛斗が現れた。
「ありがとう、愛斗のお陰だ」
『これからも、僕は十季の傍にいるから』
「本当に、嬉しいよ」
『十季、僕を愛してくれてありがとう』
「ううん」
『愛してるよ、十季』
「僕も愛してるよ、愛斗」
そう言って、愛斗は十季にキスをする。
あの日から、繋がり合った愛は肉体を超えて、強固な繋がりになったのを感じる。
この先、どんな事があっても愛斗は自分の傍にいるのを感じている十季だった。
END




