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彩られる作品【仮】  作者: 三愛 紫月
シークレット作品②
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【温度】④

家に帰宅した一輝。


リビングのテーブルの上に置かれた離婚届けをビリビリに破いた。


洗面所で、歯磨きをして、パジャマに着替える。


スマホを開いて、花香さんにメッセージを送る。


【明日、七時に。今日のbarの前で待ってます。】


不思議な程に、同じ温度だった。


ベッドを2つ買って置けばよかった。


寝室に入って、桜の隣に横になった。


「一輝、おかえり」


「ごめん、起こした?」


「ううん、トイレ行ってくる」


桜は、トイレに行った。


俺は、スマホを見つめるけど花香さんからのメッセージはなかった。


サイドテーブルに、スマホを置いた。


目を瞑る。


「なんで?能力ないのに、最後まで出来ないのよ」


「ごめん、疲れてるんだ」


「ちゃんと私の中でっていってるじゃん」


「わかった、次は頑張るから」


「今日、排卵日だって言ったよね!ただでさえ、一輝はうっすいんだから、何の為に我慢させてると思ってんのよ」


「わかってる。ごめん」


「役立たず、もう何回目よ」


「ごめん」


自分の体に自分も、ガッカリしてたんだよ。


「私、罵ったの。流産して、だから、離婚されるの仕方ない事だと思うの。一輝さんが、奥さんに言われたような事、私も彼に言ったのよ。だから、私も酷い人間だよ。」


花香さん………。


俺は、起き上がってメッセージを見る。


【わかりました。宜しくお願いします。】


それでも、傷ついてる。今は、花香さんが傷ついてるのが俺にはわかった。


【はい!おやすみなさい】


【おやすみなさい】


おやすみなさいを言い合えるだけで、救われた。


「一輝、まだ起きてた?」


カタン…。スマホを置いた。


「もう、寝るよ」


「ねー。しよう」


「えっ!いらないだろ?」


「離婚したら、しちゃ駄目なの?まだ、出してないんだから」


「いや、いいよ。寝るから」


布団に潜りこんだ、俺のに触(ふ)れる桜。


触(さわ)るなって言えない。


まだ、俺に愛があるのがわかってる桜は、布団に潜りこんできた。


「やめて、桜」


「いや」


それを、花香さんの旦那さんにもやったんだろ?


花香さんを傷つけたんだろ?


避妊せずにしてるんだろ?


もう、妊娠してるんじゃないのか?


俺は、目を閉じる。


「花香さん、俺が慰謝料とってあげるから」


握りしめた手は、同じ体温だった。


「一輝さん、頑張りましょうね」


涙を拭ってあげたかった。


淡いブルーの服が、よく似合っていた。


「もう、苦しむのやめましょう。お互いに…。」


「はい。勿論です」


俺は、泣いていた。


「凄いね、一輝にしたら…。まだ、出来るね」


「えっ?」


あっ、俺。


今、花香さんの事考えてたか…。


桜とは違って、声も体温も同じ場所にあった。


「凄いよ、一輝」


滑稽だな。


目を瞑ると花香さんが、出てきてしまった。


最低だな、俺…。


「最後まで、いけたね。」


「おやすみ」


「一輝」


「おやすみ」


離婚する旦那としてどうするんだよ。


何がしたいんだよ、桜


俺は、何考えてんだよ。


「一輝、冷たいね。また、凄いよ。もっかい出来るね」


「いらない」


「いや、私がいるの」


だから、何がしたいんだよ。桜


何で?そうなるんだよ、俺


「ここ、払いますよ」


「あっ!ごめんなさい」


花香さんと手が触(ふ)れ合った。


心地いい体温だった。


桜みたいに熱くなくて…。


もっと、手を絡ませてみたかったかも…。


俺は、花香さんに触(ふ)れた手を自分の口に入れた。


綺麗だった。


凄く綺麗だった。


桜とは、違った。


なんで?


あんな綺麗な人、手放せるんだろう?


男なら、絶対抱きたいって思うような綺麗な人だった。


「一輝、また凄いよ」


まだ、やってんのかよ


「こんなの新婚の時、いらいだね。凄いよ」


桜の事なんか、考えてなかった。


ごめん、俺は桜の浮気知った日から、少しずつ嫌いになってた。


ごめん、桜。


それで、ズルいよ。


まだ、俺の奥底に好きな気持ちあるの知ってるんだろ?


セフレにでもしようと思ってるのか?



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