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【⑨離模宇途(上)】 白浜海岸散歩する、宗樹と千秋の二人連れ、
急に思いが溢れ出し、リモートセックス始まった。
▼運命とは必然性に依って動くのか?。其れとも只の悪戯で動き出すのか?。此の日宗樹はまたまた千秋に呼び出されて妻鹿の甲府山城跡でも見に行こうかと言う事に為った。
其の前に海岸線を少し東へ行った白浜海岸の浜辺に立ち寄った。「此処には就職した22歳の時から毎年来て居るんだ」「200年前の今年にも来たの?」「ウン、家から自転車で
45分程走ると此処へ着く。其の往復で結構運動に為るし昼寝で自然に日光浴に為る」「真夏に来て居るの?」「イキナリでは死んで仕舞うから5月頃から毎週来て次第に
カラダを慣らして居る」「何故そんな事をして居るの?」「健康の為とストレス解消。昔は真夏でも半日ぐらい居て暑く為ると泳いでまた日光浴」「其の趣味も結構異常だわ」
▼「昔は今依り気温が低かったと思う。其れに浜辺は風が強くて案外涼しいんだよ」「水着の儘で居たの?」「実は全身隈なく焼きたいので特殊な自家製パンツを履いて居た」
「自分で作ったの?」「昔”こっとん鉄丸”と言うマンガがあってレジャーシートで作った水着なら紫外線は完全に通るので焼きムラが出来ないと書いてあった。其れをマネしたんだよ」
「アッハッハ貴方面白いわ。でも何故そんなに全身焼きたかったの?」「其処には何故自分が超未熟児だったのにしぶとく成長したのかのヒミツが隠れて居る」「其れは是非
聞きたいわ」「チョッと女性に言うハナシではないんだけどね」「イイじゃない。ワタシとアナタの仲に遠慮もジョ~シキも要らないわ」実は此の会話がすでにフツ~ではない。
▼しかしお喋りが楽しい二人にはそんな感覚はなかった。「自分が生まれた時、余りにも小さいので母親も不安だった。其の時医者は力強く宣言」「何と言ったの?」「此の子は
大丈夫‼。大きく為れる強い子だよ。見て見なさい。イサオが真っ黒だ」「ナ、ナヌ‼」千秋は一瞬驚愕‼。そして大笑い。「其れでお風呂屋へ行くと初対面の人は驚いて後退りする。
友達は冷やかす。其れで全身を同レベルにまで焼けば目立たないと思って其れ以来日焼けに勤しむ様に為った」「アッハッハ、ヤッパリ貴方は面白いわ」「でも其のお陰で体力が
ついて夏に強く為ったよ」「あ~其れは確かにね。其れじゃあ今年も夏は真っ黒に為って居たのね。でも今はそんなには黒くないわ」「そりゃあ11月にも為ると色も褪めるよ」
▼「一度見てみたいわね」「でも来年の夏にはもう此の世界には居ないと思う」「そんな寂しい事を言わないでよ‼」此処でチョっと千秋の悪戯心?。「でもまだずっと黒い儘の部分が
あるわよね?。一度見て見たいわ」「是は日焼けではないよ。大体から夫婦でもないのにそんなの不可能だよ」「一樹は見たの?」「ハイ、タウンの家族風呂で見ました。
ナナは撮影(盗撮です)したそ~です」一樹お前、また要らん事を言うなあ(嘆息)。あとで考えると余りにもヤバ過ぎる会話だったと思う。其の内に急に千秋は雰囲気が変わり、
「何時も押しかけて詰問して迷惑?」「そんな事はない。キミと話すのは楽しいよ」「ワタシ、嫌われては居ないよね?」「勿論スキだよ。キミは無邪気でストレートで可愛い人だよ」
▼「でも其れは友人か千秋名近江としてでしょう?」「何方かと言えば娘の先輩かな?。現に娘でもおかしくない年齢差がある」「そんなの全部イヤよ‼」(急にど~したのかな?)。
彼女の言葉は唐突だった。「ワタシ今はピルを飲んで居ないのよ」「再婚する心算なのかい?」「そ~よ。結婚したらスグ子供が造れる様に準備中なの」「其れはまたなんとも
手回しがイイねえ」「ワタシは其の人にダンナの四十九日の翌日に偶然に逢って、途端に未来が見えた様な気がしたの」何となくヤバそうな雰囲気?。「今からでも頑張れば
現在の医学なら二人くらいは産めると思う」「相手にも産んで貰えば?」「其れはムリなの。出産能力がない人なのよ」「子宮筋腫とか?」「違うの。子宮自体がない人なのよ」
▼「まるでオトコみたいだね。でもそんな人間はボクくらいしか居ないけど?」「ピンポーン、ハイ其れで正解です。ワタシと夫婦に為りましょう‼」「エ~?、チョっと待ってよ‼」
宗樹は大慌て。確かに千秋には強烈に惹かれて居る。しかし千秋に好かれる要素はカケラもないハズ。劃して擦ったもんだの宮沢りえの挙句にようやく謎が判明。あの頃の千秋は
トコトン弱り切って居た。其処へ現れた宗樹が千姫のハナシで感激させて仕舞い、千秋は一気に未来を見た様な気に為って居る。偶然にココロの隙間に滑り込んで仕舞った訳だが、
間違いなく錯覚です‼。其れに此のカラダは造り物なのでど~頑張っても生殖能力は有馬船。しかし其れは元依り言えるハズもない。そして一樹は正に顔面蒼白‼、な感じ。
▼其処で宗樹は作戦変更。「政府がオトコとの結婚を許すハズがないよ。イイかい?。若しも二人の子供が出来たらかなりの確率で男子が生まれる。そ~為れば我々の一家は
世界から完全隔離で住めるのは無人島か月か火星くらいしかない」「其れでもイイわ。男の子が生まれたら10代で結婚させて二人の孫をドンドン増やしたい‼」是はもう、
完全に恋愛ホルモン充満症です。「でも自分はすでに75歳で何時死んでもおかしくない老人だよ。其れに21世紀の世界では家族が待って居る」すると千秋は途端に泣き出した。
「でもワタシにはも~他に選ぶ道がないのよ」一頻り泣いたあとで、「せめて子供だけでも産みたいの」絹の靴下ではないが、間違いはこ~して生まれるのかなとしみじみ思った。
▼「誰か何とかしてチョ~ダイ‼」結局は、『オトコなら此処は逃げの一手だけだよ(サウスポー)』劃して宗樹は一樹のクルマで戦線離脱‼。妻鹿駅から電車に乗った。駅の北側には
灘のケンカ祭りの御旅所の御旅山。其の西側には是から行くハズだった甲山。川の西岸には早川神社。昔あのエリアに父の生家が在った。あそこも千秋に見せたかったのだが
最早其れ処では御座いません‼。「あとはワタシと紅葉で何とか説得してみます」一樹はそ~言って再び戦地へと旅立って行った。「スマンなあ。二人でなんとか頑張って頂戴ね」
一人で帰ると忽ちミミが驚いてワケを聞く。「チョッと千秋と揉めちゃったんだよ」是は何れバレるぞ‼。
▼一樹と紅葉に丸投げして逃げて来たが、千秋があんな事を考えて居るとは想像すらして居なかったのでメッチャ凄い衝撃‼。一緒に居ると楽しいのでついつい逢って居たのが
イケなかったんだろ~か?。随分悩んだが、夕方に帰って来た一樹はOKサイン。「ハナシは全て旨く纏まりました」と言う。其れに依りますと、「子作りは諦めさせました。そ~為れば
姫路城とも母親や娘たちとも別れ別れに為って仕舞うので其れだけは避けたいと言う事でした」随分冷静に為ったらしい。「では今まで通りの友人関係でイイの?」「其れなんですが」
「まだナニかあるの?」「一回だけエッチして欲しいそうです」ななな?、なんと言う露骨な要求‼。「でも直接ではありませんよ。リモートで良いそうです」「リモートって?」
▼「リモート手術のお仲間のリモートセックスの事ですよ」「あ~ヤッパし‼」ハナシは完全に着いて居るらしい。「でもそんな事をしたあとで元通りの友人に戻れるのかな?。其れに
千秋は明らかに恋愛ホルモン充満症だよ。先に医者に見せるべきだ」すると一樹は如何にもイコらしからぬ事を言う。「お医者様でも草津の湯でも、恋の病は治せません」
アンタも色々知ってるなあ。「でもよくリモートで承知したね」「リモートなら妊娠を疑われる懸念は全くありませんから」「ナルホド確かにね」勿論リモートセックスの言葉は
予め聞いて居た。しかし具体的な内容に付いては全くなにも知らない。
▼「だけどそもそもリモートセックスの説明は全く聞いて居ないんだ。ナニか注意点とかある?」「そ~ですね。まあシステムの存在を忘れ去る事がポイントですね」一樹に依るたとえ話。
「ビー玉遊びを知って居ますね?」「勿論知って居るよ」「右端の玉を手に取ってビー玉の列にぶつけるとど~為ります?」「左端の一個だけが弾き飛ばされるね」「そ~ですね。
では逆だと?」「今度は右端の玉だけが弾かれる」「其の時中間の玉は動かないですね?」「ウン全く動かない」「力学上両端の玉以外は其の存在が消えて居る訳です」
「そ~だね。子供の頃は不思議だった」「此のシステムでは貴方と千秋の間に二体のイコが介在します。処がエッチが始まると其の存在は直ちに完全に消え去ります」
▼前置きのたとえ話で増々ハテナかな?。では愈々具体的な説明。「千秋と実際に遣るのは貴方其の儘に変身した千秋のイコの紅葉です。一方貴方と実際に遣るのは千秋其の儘に
変身したワタシです」「ゲゲゲ‼}なななんと、実際にエッチする相手は一樹とな?。「夫婦が単身赴任で離れて居る場合。夫は行く前に自分のイコに妻の姿カタチを読み取らせます。
一方妻は自分のイコに夫の姿かたちをコピーさせます。リモート回線は夫、其のイコ、妻のイコ、妻の順に繋がって事実上中間に介在する二体のイコは直ちに消滅します。
両端以外のビー玉状態に為ると言う訳。「其の存在を忘れ易くする為に姿カタチをコピーして於く訳です。実際に遣ってみればスグに理解出来ますよ」
▼「此の望みさえ叶えばも~二度とムリな要求はせず、自分の想いも封印すると約束してくれました」今の千秋にしてみればギリギリの選択なのかな?。と思いなにか可哀想に為った。
不本意ではあるが、一回だけのリモートセックスで丸く収まるのなら仕様がないかな?。と、多少は思った。「しかしこ~言う事は両者の合意がなければアカンだろう?」
すると一樹は笑って、「貴方が千秋名近江と口走った時から、ハハ~ン是は一目惚れかな?。と思って居ましたよ」そ~なのか?。やはり好意を持った自分の罪なのかな?。
「紅葉とデートコースの設定をして来ました。明後日のお昼に昼食会。其れからリモート対応の露天風呂付の温泉で遣って貰います」愈々覚悟するしかない‼。 【11月13日】
▼『明後日は、明日の次だがスグに来た』劃して4人で昼食会。其の後公園を散策。宗樹はなおも其れとなく千秋の最終意思を探るが、「2時間しかないけど大丈夫?」
などと聞いて来る。是はもう明らかに遣る気満々‼。最早あと戻りは不可能。温泉に着くと其処は別棟の造り。南面の庭に露天風呂。部屋は浴室を挟んで東西に二室。
「西側の部屋です。東側には千秋と紅葉が入ります」そして一樹は部屋を出て行き、代りに紅葉が入って来た。「今からワタシは貴方のコピーに為ります」促されて二人共全裸姿。
瞬く間に紅葉は宗樹と瓜二つに変身完了‼。「セロスーツには顔やカラダや構造を変化させる機能があるんです」そして部屋を退出。すると代わりに千秋が部屋に来た?。
▼其の様に見えたのだが、しかし其れは千秋に変身した一樹だった。「今からワタシは一姫よ。ヨロシク」声も言葉遣いも変わってるよ‼。「流石に一樹の儘では
決まりが悪いものね」ま~確かに、如何にもご尤も。元が一樹だと思うと流石に頑張るのはややムリ。彼女は部屋着を脱ぎ、全裸で布団に滑り込んだ。「ねえ、早くアナタも来て‼」
ドドドド、ドッキーン‼。「そそ、そ~言うお前は?、其の声はあ~?」何時の間にか千秋の声に変わって居る。「もう回線は繋がって居るのよ。早く始めましょう」劃して宗樹も全裸。
布団を捲ると確かに紛れもない千秋の全裸姿、のハズの。イヤイヤ、是は確かに千秋本人なんだと最後の一押しの自己暗示。「よお~し遣るぞお~‼」(もう完全に其の気だね)。
▼枕元灯を点けて部屋の明かりを消すと辺りは黄金色の光に包まれた。其れはつい此の間、千秋と安らぎの色だと言い合った光。「ヤッパリ此の光は癒されるわね」
其れは確かに千秋自身の声。本当に今抱いて居るのは千秋本人だとしか思えない。「宗樹イイ?。アナタが今抱いて居るのはワタシよ。そしてワタシを今抱いて居るのはアナタ。
余計なことを考えたらダメだからね」「キミは経験があるのかい?」「昔ダンナが単身赴任の時に屡利用したわ」「初めてではないんだね」「全てアナタに任せるから
アナタの何時もの夫婦生活のようにワタシにシてね」も~完全にヤバ過ぎる‼。でもそもそも何時もの夫婦生活のように初バトルの千秋に出来る訳はないのだ。而して其の背景は?。




