615②
【615】 末 っ 子 夫 婦 奮 戦 (2)
▼更に調査を進めると童貞で生涯嫁ひとすじのオトコには呪いは発動しないと言う伝説に遭遇。なんと謎の病原体の正体はオンナの嫉妬心の権化だったのか‼。
翌日智明は希実子に報告。其れを聞いて希実子は思った。智明は明らかに理想的な男性。若しかスルと今スグ結婚出来るかも‼。希実子は自分のヒミツを知ってもなんとか突破口を
探そうとして居る智明の気持が嬉しかった。此のハナシで希望を見出だし一気にコ~フンした希実子。『アナタにあげるワタシをあげる。アナタのワタシに為りたいの』智明は思わず
生唾ゴックン。しかし此処で一つ重大為る問題。確かに間違いなく男子も女子も生まれるとは思うが、所謂呪いが希実子に遺伝して居ないと言う保証は現段階ではまだない。
▼矢張りワクチンが完成しないと子造りはヒジョ~に高リスク。「取り敢えずエッチは出来るわ。念の為に混同夢二重なら更に安全よ」若しもお~し。希実子ちゃんホントに処女なの?。
もう止まらない二人は遂に契りを交わした。但し開通式のみ。其れから直ちに入籍。智明は更に工夫を重ね希実子の母紅実子と内縁の夫の協力を得て見事感染した雑麺を回収。
恩師尾塚教授に手渡した。其の夜に遂にお泊りエッチが実現。そして一週間後には病原体の正体が判明。教授は此のウイルスをメデューサと命名。此処で感染した雑麺の
作り方を特別公開。容器に回収したエッチ直後の雑麺に他所の夫5人分の是またエッチ直後の雑麺をアドオンメイコに再度注入。するとメデユーサは忽ち怒って活性化。
▼其の後二人はメデユーサの全容解明までは子造りを保留。しかし其の間ど~遣って耐えて来たのだろう?。智明の父智有は二人にアドバイス。一時避妊リングを着ける事を薦めた。
其れはホントにイイ事だ‼。そして更に自分の大学の先輩宗樹を紹介。宗樹は二年間北海道と神戸で離れて暮らした雅樹と愛実の事を話した。其れを聞いた二人は感激‼。
「二年間離れ離れでも待てたんですね」其れも逢えたのは基本精々がツキイチのみ。結局智明と希実子は2年間別居。週一の逢瀬で耐え抜いた。其の間にメデューサも遂に全容解明。
肝心の其のメカニズム。先ず雑麺を感知するとメデューサは調査モード活性。実はオトコの鬼頭細胞には仮令一度でも遣ったオンナはゲノム情報が刻印されて居る。
▼メデューサは鬼頭細胞に主人以外のゲノムの痕跡を感知すると途端に怒って活性化。是が殺戮モード活性。睾丸は即死刑‼。恐ろしいが一方遺伝は感染したオトコの精子ルート。
此処まで分かればもう是で子造りも安心‼。将来の不安も解消。すでに2年前にワクチン接種も済んで居る。劃して二人は出会って入籍してから2年後に挙式。すでに智明の
南播大学院スタッフ入りも決まり収入も安定。二人はマンションを借りて子造り開始。2022年現在。智明は39歳で希実子は35歳。結婚13年目。住居は結婚以来変わらず。
長女真実子は小学6年生で長男明正は小学5年生。希実子は週一ペースで実家のお手伝いに行くが子供たちは必ず着いて来る。イイことですね。 【第三のカップル物語終了】
▼和樹は末っ子。温和で呑気者で甘えん坊。処が高校生に為ると急に科学に目覚めた。勉強が面白いと言い始め大好きなマンガも止めて仕舞った、受験勉強に悩む様子もない儘に
スンナリと西京大学物理学科に合格。チャッチャと下宿。そしてまたまた知らぬ間に京都の医療機器メーカー河津製作所に就職。宇治の独身寮に入り職場は京都南部の開発研究所。
すると忽ち工学的才能が開花。将来が楽しみと三恵子は狂喜乱舞。処が結婚したのは38歳。ど~やら恋愛歴も振られた経験もない様子。ヤッパし呑気者だったのね。
次は今回のハナシのヒロイン玲名。先ず初めは『名前の事件』蘭ちゃんルーツで長女に「ラ行」の里名を着けた昇造。二番目も女の子と知って意外感。其れは玲衣子も同じだった。
▼去年玲衣子は妊娠に気付く前に突然の流産。余程悔しかったと見えて「あの子は男の子だった」と言い切った。其の思いは昇造も同じだった。しかし結果は大呆け。
全く予想して居なかった昇造。苦し紛れにパソコンで長女里名の「ラ行」を探ると出て来たのは月名。此の名前は実に魅力的で玲衣子も賛成。処が処が其の翌年に
「今度は間違いなく男の子」と言う予想を見事に覆して生まれたのがヒロイン玲名。またまたパソコンに縋る昇造。すると出て来た名前に見つけた玲衣子の一字を冠した玲名。
狂喜乱舞で文句なしに採用。玲衣子は「此の子は私が生む最後の子」と思い定めて(勿論家族計画の制約)。母性本能を全開‼。如何にも甘い親だが他にも理由は存在する。
▼其れで次は『突然暴走事件』『歩き始めたみよちゃんが』ではなくて玲名が家の前の四つ角で立ち止まった。すると無神経なクルマが無造作に接近。玲衣子がふと玲名を見ると
何時の間にか玲名はトコトコ道路中央。「危ない、止まって‼」すると玲名は立ち止まらずジェームスワット。ではなくワッと泣きながら走り出した。さあ運転手はもう顔面蒼白‼。
必死の急ブレーキが功を奏しスレスレで玲名は死地を脱出。「此の子はパニくると暴走するんだわ‼」是ではもう一瞬たりとも目が離せない‼。劃して何時も矢鱈抱き捲り
何時も繋いだ手を離さない過保護システムはこ~して成立。次女月名は里名と免目子が見てくれたので此の傾向は終わることなく続いた。こ~して甘えん坊玲名が形成。
▼次の出し物は『突然鍵っ子事件』1994年に里名は高校1年生。月名は中学一年生。玲名は小学6年生で何時も一緒に登下校して居た姉月名と急に離れ離れ。其のうえに
母の玲衣子が小遣い稼ぎで短時間アルバイトを始めた。なので家に帰っても誰も居ない所謂鍵っ子状態。実は祖父母は一階の一番奥の部屋に居るのだが祖父が脳血栓の後遺症で
自力で歩けないので祖母は介護で玲名に構って遣れない状況。気遣いの玲名は「ただいま」とは言うが其の声も多分奥の部屋にまでは届かない。黙って二階へ上がると其処は寂しい
孤独の世界。甘えんぼの玲名は半べそ。しかし玲衣子は此の家庭状況の激変を当初は気にも留めて居なかった。すると初夏にご近所の奥様からご注進。
▼玲名が友人数名に囲まれて虐められて居た。「エ~ど~して急に?。喧嘩の原因はナニなの?」調べると其れは喧嘩ではなくて此の年代のトレンドである処の虐め衝動活性化。
玲名は今までの仲良しが何人も次々に豹変してパニック。ただただ悲しかった。速やかに犯行者全員を特定した玲衣子。放課後近くの公園に全員を招集。『クロのパンダをどれでも
全部並べて』一瞥をくれると、「貴方たちうちの玲名を虐めないで‼」更に全員に恐ろしい眼光アタック‼。忽ち一同震え上がり其れ以来虐めはピタっと止んだ。やがて標的を失った
犯人たちの虐め活動も自然に衰退。其の内に翌年に為り全員中学生。玲名は月名と再会。虐め衝動の納まった連中もやがて元の優しい友人に回帰。玲名はピンチを脱した。
▼玲奈は末っ子で可愛くお人好しで甘えんぼ。しかし一方では好奇心旺盛で行動力抜群。時たま独断で暴走。姉妹で随一の試練と災難の経験者。しかし其の訳は分からない。
高校生に為ると次第に其の片鱗が発現。クラブ活動は先ず野外自然観察(名称不明)、アーチェリー、音楽部でトランペット奏者と中々多趣味。知らぬ間にバイトを始めた玲名。
目的を聞くと、「自分のトランペットが欲しい‼」玲衣子は納得し容認。すると今度は何時の間にか自動車学校を卒業。但し其れは二輪車の中免‼。怒る玲衣子に昇造は最早制止は
不可能と説得。中古のホンダレブルをローンで購入。すると屋根付き駐車場も借りる羽目に為った。是が8年後に大きな災厄と為って玲名に降りかかることに為る。
▼三年生に為った玲名は自分でインターネット調査に基き志望校を決定。すると其れは赤山の理科系私立大学、するとAO受験方式でお目当ての佐田教授が
学校へ面接に遣って来た。そして忽ち意気投合‼。劃して受験地獄の試練も経験せず玲名はアッサリと志望校に合格。国立大学よりも遥かに物入りで玲衣子はオンナの溜息。
三回生までは通学と言う玲名。しかし日辻、赤山間には新快速も快速もない。かと言って新幹線通学は下宿以上に物入り。すると7月に入って急に玲名からお悩み相談。其の理由。
県外の学友は全員下宿。此の儘では自分だけ蚊帳の外。其処で急遽下宿探しに二度遠征。9月に入居。すると玲奈はバイトを始めた。少しでも学費を稼ぎたい。親孝行だね。
▼処が二回生の夏休み。里帰り当日に玲名から緊急コール。「お父さん迎えに来て‼」行くと何時の間にか下宿にはオトコが居た?。実は人間ではなくニャンコ。何時の間にか玲名は
ニャンコを飼って居た。では其の経緯。京都出身の香川大学生が路上でニャンコ数匹を保護。里親を探して居た、玲名の学友が偶々保護者の友人で、此のハナシを聞いた玲名は
直ちに友人のクルマで駆け付けた。すると残って居たのは黒猫のみ。つまり最後の一匹。自分で飼う心算で居た保護者は避妊手術代まで玲名に託した。処で彼女はど~して
そんなにも優しかったのか?。其の訳はね。彼女の家にも飼い猫が居るからなんだよ。ニャンコに関わった人間はもう金輪際ニャンコを粗末に出来ないのだ‼。(あ~ナルホド‼)。
▼昔からペットが欲しかっ玲名。下宿直後に巡り合った事を運命と感じて居た。劃して黒猫志度クンがデビュー。やがて彼の魔力、魅力、霊力が道場、貴田両家の歴史を一変‼。
てなことに為る。実は玲名は春に風邪を曳き玲衣子にヘルプコール。すると月名も同行。一遍に全てが露見。アレルギー発症リスクを懸念する玲衣子は直ちに宣告。
「家には持ち込み厳禁‼」進退窮まった玲名はナニも知らない昇造を活用。「怖い家、二人で帰れば怖くない」結局志度クンは場所限定で受け入れ。処が夏休みが終わる頃には
月名と志度クンは相思相愛。玲名は「ワンルームの鍵っ子より実家の方が遥かに幸せ」と泣く泣く諦めた。劃して志度クンのパートナーは月名に昇格。 【2002年8月】
▼しかし玲衣子の懸念通り矢張りアレルギー発症。里名と玲名は目薬だが月名は深刻で呼吸障害。しかし月名は「吸入器さえ持って居れば大丈夫」と少しも怯まなかった。
更に志度くんを見に遣って来た友里は忽ちニャンコの魅力に取りつかれ、偶々三恵子の友人が保護した生後約二カ月の芝猫ロイドを飼い始めた。劃して忽ち貴田家の様相も激変‼。
4回生の秋に玲名は何故か日辻のコンピューター会社を受験。すると生物学科なのに奇跡的に合格。しかし結局は大学院に進んだ。そして院生2年目の秋に京奈公園を受験。
但しケ~ナとは言ってもフォルクローレでは有馬船(当り前田)。すると惜しくも職歴経験者のライバルに敗退。しかし二カ月後に追加採用通知。良かったね。
▼処が何分通知が来たのは3月下旬。偶々就職を決めて居た屋久島はドタキャン。下宿探しは3月31日のぶっつけ本番。玲衣子が同行して午前中に即断即決。
JR黒駒駅の近くで隣は交番。しかし辺りに駐車場はなかった。其れでも此処が気に入った玲名は決断。通勤は坂が多いので変速機付き自転車を買うと言う。車は捨て値で売却。
後日公園から歩いて10分の下宿の存在を知った昇造は激しくクレーム。すると其処は家賃が3000円高額。其れに余りにも近いので休日にも召集の懸念大と言う。
意外に細かいことに惑わされる娘だなあと昇造は思った。顧みれば是が玲名の迷走暴走の始まりだったのかも知れない。
▼やがて雨の田原坂ならぬ上り坂に負けた玲名は知らぬ間に中古のカワサキエストレイヤを購入。昇造は激しく懸念。趣味で乗るならココロの余裕もあるが、通勤と為ると
時間に追われて安全感覚がマヒする恐れ大‼。しかし玲名を信じるしか仕方なかった。其の後玲名の招待で玲衣子と月名は現地訪問。以前は自衛隊の土地で今は広大な公園。
動植物が豊富で野鳥も居る。夏には小川で蛍が乱舞。しかし其の世話は中々の大仕事。其の上季節に応じた数々の客寄せイベント。労働時間は長く残業制度はなかった。
梅雨の雨の中での野外作業。真夏の炎天下の除草と毎日が宛らアイアンマンレース状態。其れでも玲名は自分で選んだ道だからと頑張って居た。
▼院生2年間を経て就職した玲名は此の時すでに25歳。実は高学歴は結婚適齢期を侵食する。処が玲名は何故か矢鱈モテる。就職以来何度もオトコは寄って来たのだが、
まだまだ玲名は子供で只管相手に人格と信頼を求めて居た。其れでスグに仲の好い友達には為るが中々其れ以上には為らず、詰らないことで喧嘩別れの繰り返し。
2009年4月25日の通勤帰り。玲名は交差点で対向車にバイクを見落とされ、買物の卵は潰れて哀れ顔はドロドロ。大音響で目撃者は即死だと思ったらしいが、気丈にも玲名は
一度は立ち上がった。バイクは完全に全損。傷害も極めて深刻。偶々丁度GW休みだった里名が玲衣子に同行、際立った働きをしてくれた。以下は当時のメール原文を抜粋。
▼とうとう玲名が会社の帰路で事故に遭った‼。下宿のすぐ手前で買物を積んで居た。相手は交差点で玲名のバイクを見落として急激に右折し激突。避ける間も全くなかった。
同日深夜、脳挫傷で意識不明、予断を許さず。駆けつけた玲衣子と里名の二人は取り敢えず下宿に宿泊。26日の1時58分に里名からメール。「今、病院から玲名の下宿に
帰ってきました。玲名は脳に損傷を受けて、脳挫傷を起こして居ます。意識は取り敢えずあるけど、反応が寝起きみたいにぼーっとして居て、はっきりして居るとは決して言えない
状態です。今は腫れや炎症を抑える薬を投与して脳挫傷の進行具合などを経過観察中です。明日の10時にもう一度病院へ行くので其れからまた連絡します」
▼現役ナースの姉が介護してくれたのは本当に幸運だった。更に看護も涙ぐましい優しさ。弱って居る玲名の様子は極めて素直でメチャ可愛かったとか。次は翌日12時5分のメール。
「朝に呼ぶと返事はします」入院対応の準備でお昼に一旦日辻へ戻った。今度は23時20分に病院の玲衣子からメール、「玲名、目が覚めたよ‼」昇造は声を上げてうれし泣き‼。
一時は緊急切開手術の恐れもあったが最悪の事態は免れた。次は26日の12時5分。里名からのメール。「玲名、昨日夜から症状が安定しました。悪化や緊急手術の危険性は
もうありません。急激に良く為ることは先ずないらしいけど、徐々に良く為って行くみたいです。お医者さんの予想では入院期間は2週間から1カ月とのことでした」
▼次は生々しい現場の声。「玲名は昨日と変わりない感じでしたが、お母さんが最後に”玲名、判って居るの?”って聞いたら、はっきりした声で”判って居るわよ‼”って返したよ。
取り敢えずはちょっとだけ、ほっとしたかな?。其れで今は取り敢えず日辻へ帰って居る途中です」しかし其のあともまた現地へ出発した。ご苦労さん‼。此の時昇造は勤務中だった。
昇造は回想。昔、バイク免許を承認するように玲衣子に口添えしたのは自分だった。其の責任は重い‼。其の後5月4日から玲衣子の兄弟や宗樹たちが次々にお見舞いに来てくれた。
しかし退院したあとも玲名はやたら過敏に為り、季節の変わり目には変調が起こる。長い間通院と投薬が続いた。でも、生還してくれて嬉しかった‼。ホントに幸運だったと思う。
▼8月16日。突然玲名が会社で発作‼。事故の後遺症か熱中症か?。玲衣子が現地へ急行、病院で付き添う。結果は大丈夫でヤレヤレ‼。医者は季節の変わり目にも要注意とアドバイス。
結局玲名が通院生活を脱却したのは3年後だった。しかし其の後も、お湯にのぼせる、不整脈、神経の信号が途絶える感じとかの過敏、不安定モードが長い間尾を曳いた。
一方玲名は職場復帰後スグにまた中古バイクを購入。実はバイクとトランペットは高校以来の大切な趣味。赤山でも京都でもツーリンググループに所属。アマチュアバンドで活動。
是では中々止められないのも当たり前かも知れない。玲名は多趣味で不安定な体調の時期でも生け花、習字、英会話と精力的に活動。流石は玲衣子の娘だね。
▼行動的な玲名だが婚活は貧弱。玲名は生来生真面目で潔癖症。勢いガードは強固でスグむきになる性向も容易くケンカ別れを招く要因。此処で昇造が聞いた貴重な失敗例を公開。
公園ボランティアで知り合ったのは4歳年上で中々の好青年。優しく穏やかで静かなヒトだった、処がかなり仲良くなったあとで急にケンカ別れ。原因は彼の何気ない一言。
其れは、「大学院まで出たのに毎日肉体労働は可哀想だね」勿論彼には決して悪気はカケラもないハズなのだが、其の瞬間玲名はアタマにカッと来て忽ち彼に嫌気がさし絶縁‼。
其れを聞いた昇造は、「お前が何故今の仕事を選んだのか。何故仕事にプライドを持ち情熱を燃やすのかをチャンと説明すればよかったのになあ」と残念がった。
▼玲名は其の言葉を理解し反省したが持って生まれた性格は治らない。お次の相手は近隣の医療機器メーカートムロンの社員。二歳年上でこれまた中々の好青年。男らしいタイプで
リーダーシップに優れるが優しいフェミニストな側面もある。当初は玲名も結構其の気に為った。処が或る時彼は自分の実家の事情を打ち明けた。実は彼の実家は大きな宗教団体で
「若しかすると跡を継ぐ為に定年前に退職することに為るかも知れない」アッと驚く玲名五郎(其れナニ?)。しかしもう一歩踏み込み実態調査。すると昔からの仕来りで邸内には
女人禁制の部屋がいくつもあると言う。更に彼は「女性はか弱い生き物。オトコが護らなければ生きて行けない」と言う。玲名は忽ち怖気づいてハイ其れまでよ。
▼此のハナシを聞いて昇造は嘆息。「其れはなにも差別発言ではないと思うよ。むしろ或る意味では究極のフェミニスト的思考かも知れない」「でもワタシは夫婦は何処までも
対等でないとイヤなのよ」なんでも率直にホンネで話す玲名。理想的な親子関係と言えるが其処には其れなりの背景が存在する。当初家から独立しても玲名はなんでも玲衣子に
相談するイイ子だった。しかし或る時昇造に、「此のごろお母さんはスグに怒るのよ。昔はずっと話を聞いてくれたのに寂しいわ」昇造は驚いて早速玲衣子に打診。すると玲衣子は、
「あの子は喋り出したら底なしで疲れちゃうのよ」そ~言えば二人とも高テンポでアッサリサッパリ型だが玲名は更に四方山話タイプ。喋るほどドンドン盛り上がる。
▼処が玲衣子は案外男性的で速やかにハナシを整理してチャッチャと結論を出すタイプ。何方かと言えば強気で性急で短気。近頃では玲名から電話が来ると軽い恐怖症が発現。
其れで猶更スグにイライラ。ど~やらそ~言うことらしい。其処で昇造は提案。「自分なら何時でも」何時まででもハナシを聞いて遣れるんだがね。ハナシの要点はあとでお母さんに
チャンと伝えるよ」劃して昇造は中継係に昇格。話して居るといいムードで忽ち30分、60分、90分が経過。やがて完全に友達同士の会話に進化てか変貌。ど~やら
玲名が電話してくる目的は軽いお悩み相談若しくはストレス解消の為のセラピー?。其れでも父親としては嬉しい。此の父娘の交流は結婚後も続くことに為る。




