変化
オレの見ていた夢はタカの家での出来事なのか?
これまで夢の中で起きた事を思うと急に心拍数が上がっていく。
「あれ?タカ、スマホ落としたの?」
平静を装えているかはわかないが、オレはタカに聞いた。
「いやー、それがよく覚えてないんだよ
朝起きたら割れてたから多分寝てる時に落としたんだと思う。l
タカの反応から何か探れないかとおもったwが無駄だった。
動揺する様なそぶりはなく、本当に心あたりがない様子だったのだ。
仮に、夢と同じ出来事が起きていたとしても本当の事を言うとは思えないが、本当に分からない表情をしているのこれ以上の追求を諦めた。
「寝ぼけてたのか」
そう言って会話に区切りをつけオレは自分の席へと向かった。
お昼休みにも聞くタイミングがあったがスマホの画面のヒビ割れに何回も質問していたらオレが変な奴に思われるので諦めざるをえなかった。
結論なんて絶対でないと分かっているがモヤモヤが晴れる事なく放課後を迎えた。
「そういえば、2人とも今度塾の見学来るんでしょ?」
タカがオレとアスカに聞いてきた。
「そうそう!まだ入るって決めたわけじゃないけどね」
アスカが答える。
「タカとナオキは同じ授業受けたりするの?」
オレはアスカに続いて聞く。
「化学と英語は同じ授業だけど、数学は別だよ。」
タカはあっさりと答えてくれた。
「医療系だからって全部同じ授業ってわけじゃないのか」
夢との因果関係はここでもないかとオレは諦めた。
「科目数も範囲も違いがあるから、結構細かく別れてるんだよ」
タカは丁寧に教えてくれた。
そんな会話をしていると、トイレに行っていたナオキが戻ってきた。
「塾の話?」
「うん。今度俺たちが見学に行くからさ」
アスカがさっきまでの会話の流れを説明してくれた。
「もちろん違いはあるけど、タカなら医学部も目指せるレベルだよ。
本人が行きたいかは別の話だけど」
ナオキは前から同じ事を言っているが、毎回タカは医学部に興味は無いと答えている。
この時点で夢の人物とは違う。
タカが本心を隠している可能性もあるが、行きたい学部をオレたちに隠す必要があるのだろうか?
医学部行きたいと言ったからといって、それを茶化したりする様な人間は周りにはいない。
「俺は薬剤師になって、ナオキの病院で雇ってもらって楽して生きていくからいいのよ」
タカはヘラヘラとして答えた。
「怠惰な奴は雇う気ないぞ」
ナオキもタカに調子を合わせる。
2人の様子を見ていても何の違和感やピリつきも感じない。
幼馴染のナオキの発言的にも、タカは本当に薬学部に行きたいと推測をするしかない。
そんなやりとりもひと段落したところで、いつもの様に2人は塾へと向かって行った。
今日は勉強以外の事で頭を使って疲れた気がした。




