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隣の人は青い  作者: EVE
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変化

塾の体験授業の日はあっという間にやってきた。


土曜日の午後から行われるのだが、その前に4人で塾が入っている建物の隣にあるコンビニに集合した。


「なんか緊張するな」

オレは少しソワソワしている。


「俺もだよ。 絶対にみんな頭良いし」

アスカも落ち着かない様子だ。


そんなオレ達の様子を見てナオキとタカは笑っている。

「最初だけ最初だけ。」


「本当かよ、、。」

アスカは疑っている様だ。


「そろそろ行きますか!」

タカがそう言うと、オレ達はタカとナオキについて行き塾へと向った。


体験授業が行われる教室まで案内してくれたところで解散し、オレとアスカは2人で大人しく教室の机に横並びに座った。


周りを見渡すと、オレ達の様に友人と来てる人達も結構いたので安心した。

それもあってなのか、教室内にピリついた雰囲気はなくリラックスして臨む事ができた。

始まってしまえば時間はあっという間に過ぎ去った。


体験授業ぼ後には、塾に関してのパンフレットが配布され個別に質疑応答の時間なども確保された。

アスカはかなり興味を示した様子で、個別に質問をしに担当者の所に向かって行った。


オレは先に塾を後にし、コンビニでアスカを待つ事にした。

「どうだったー?」

コンビニの入り口付近にはナオキとタカがいて驚いた。


「あれ、待ってくれてたの?」

終わった事はまだ連絡してなかったのでオレは少し驚いた。


「何となく終わる時間は予測できたから、休憩がてらね」

そう言うとタカはチョコをくれた。


「チョコサンキュー! アスカは担当の人に質問があるみたいでもう少ししたら来ると思うよ」

オレはありがたくチョコを受け取る。


「実際に体験してみてどうだった?」

ナオキも感想が気になるようだ。


「自然と気が引き締まるというか、緊張感を持てる感じが良いなと思ったよ。正直、入りたいって気持ちがかなりある」

周りの雰囲気に流されてる気もするが、この環境なら自然と

頑張れる気がしたのも本心だ。


「おぉー、良いね!」

それを聞いたナオキは嬉しそうだった。


「お待たせ!」

遅れてアスカも合流し、タカからチョコを受け取った。


「お疲れさん。アスカも入塾に前向きな感じ?」

チョコを渡した流れでタカが聞く。


「かなりね。まぁ、あとは親がオッケーしてくれるか次第かな」

アスカは一瞬だけ、悲しそうな表情をした気がする。


「何はともあれ、好感触だったのは嬉しいよ。

このまま、自習室でみんなで勉強してから帰ろうぜ!」

ナオキはそう言ってみんなの勉強モチベを高めてくれた。


みんなもそれに賛成し、塾へと戻って行った。





帰宅後、俺は今日の塾の事を母親に話した。

「もし、可能なら塾に通いたい。授業料はこんな感じ。」

そう言って今日もらったパンフレットを渡す。

母の返答を聞くのが少し怖かった。塾の授業料は決して安くはないからだ。


「分かったわ。父さんにも話しておくわ。」

パンフレットに目を通しながら母は言った。


「ありがとう。」

俺は塾に通える嬉しさと同じ位の申し訳なさを感じた。

俺のわがままでまた両親に迷惑をかけてしまう。

胸が苦しくなり俺は自分の部屋へと逃げた。



塾の体験授業で疲れたのか、オレは帰宅後すぐにリビングのソファで寝落ちしてしまったようだ。

そしてまた、誰かの夢を見ていた。


知らない誰かのはずなのに、オレはアスカを連想してしまっている。

明確な理由はないが、今日見たアスカの悲しそうな顔が頭から離れない。

アスカの家庭の事情を詳しく知っているわけではないので断定はできないし、そんな根拠もない。

しかし、タカのスマホのひび割れの件も含め何か夢には意味があるんじゃないかと考え始めるようになった。


これまでに夢をまとめると

父親からの暴力→タカ

学費で悩む→アスカ


そうなると残り1人。

「まだそんな事してるのか。」と言われていたのは消去法でナオキとなる。


けれどこれが分かった事で何か変わるのだろうか?

それに、夢での出来事が現実で起きているという証拠もない。


例え本当の出来事だとしても、みんなは友達だしオレに優しく接してくれる。

それならオレにできる事は1つだ。

もし困っている事があるなら、その時は全力で友達を助ける。


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