新作テーブルトークRPGが発売されました
某日、新作のTRPGが発売された。
前評判が良かったことと、ネット情報を精査した結果、是非プレイしようとみんなの意見がまとまったので、発売当日に俺が代表して購入した。
この頃には新しく入ってくれた女性陣2名、佐藤さんと小鳥遊さんともだいぶ親しく話をすることが出来るようになった。
何せ男性陣4人は女性への免疫すらゲキウスで、最初のうちはテーブルトークにも支障を来したほどだ。
会話が成立しないんだよな・・・それが最初の難関だった。
それを払拭してくれたのは、佐藤さんだ。
テーブルトーク経験者でもある佐藤さんは小鳥遊さんも巻き込んで、積極的に俺たちに話しかけてきてくれた。
姉御肌気質とでも言うのだろうか?GMとして大いに助けられた。
そんなメンバーの為にも次に集まる日まで世界観やキャラクターの作成などの基本を熟読した。
内容的には今までプレイしてきたTRPGものとさほど差異は見かけられなかったのだが、大きく違っていたのは、戦記物のラノベにある世界背景や国同士の情勢までもが載っていたことだ。
ロールプレイにここまで必要か?とも思ったのだが、ここもチェックしておくのもシナリオに生かせるなら良いだろう。
今までプレイしてきたゲームよりも細かな世界設定や、種族、職業があり、なかなか楽しめそうだ。
特に種族が豊富にあった。人族が主なようだったが、亜人関係も多く設定がある。
魔族というのがあったのには驚いた。
バンパイアなんて昼間は活動出来るのか?と思って読んでいくと、日差しのある場所ではペナルティーを受けるが、夜や日の当たらない場所では能力が大きく上昇するとなっている。
他にも、人型で変身能力が無い代わりに肉体にその動物の能力が転嫁される種族があったり、逆に動物に変身出来る種族なんかもあった。
最初から出来る訳では無いようだが、レベルを上げていくとそういった特典も付与されていくようだ。あと、選択する種族によってはクラスアップもあるらしい。
そのレベルも最大に設定されているのが50となっていた。
そこまで上げられるものかと疑問にも思うが、このゲームの内容から察するにやりこみ度を上げて長く続けてもらおうという狙いだろう。
しかも親切なことに、シナリオも10本ほどセットになっていたので、キャラクターを作成したあと、すぐに始めることも可能だ。
俺はGMをよく務めていたことから、シナリオのストックは数百を超える。
ネタ元は俺の仕事にも関係する。
俺の職業は旅行業。部署は企画部だが、添乗業務にも従事している。
添乗業務とは、旅行に出かけるお客様に同伴し、その旅行を円滑に進めるのが仕事だ。
必然的に、俺は国内の(数年に1回は海外もあるが)観光名所はあちこちに行った。
シナリオのストックもその観光名所やら史跡などからアイデアをもらっている。
テレビ番組の名所当てクイズでは8割り方正解出来る自信がある。
(残り2割は行ったことが無い場所)
アニメの舞台になった場所も何度か行ったな・・・
逆に行ったことがある場所がアニメの舞台になっていたことに驚いたこともある。
特徴的な駅やモニュメントが映し出されればあらかた場所は特定出来てしまう。
同僚の長谷川君にも場所の特定に聞きに来られるくらい何だから、もうここまで来ると特技だよね・・・話が逸れた・・・
はじめから自作でシナリオを用意すると、ゲームバランスが解らずプレイ時間が超過してしまうこともあるので、キャラクターを作るだけでも時間が掛かってしまうかもしれないし大変助かる仕様だ。
この基本パックに慣れてもらいながら俺の方でも、シナリオストックをこのゲーム用に微調整していこうと思っている。
微調整に内容は、地名の変更や、登場するモンスターがゲーム内にも登場するかの確認。
いなければ、ゲームのモンスターにあわせていく。
早速メンバーを招集して来週の週末にキャラクターの作成をしようと思う。
そして時間に余裕があればシナリオも一本こなしてみたいな・・・
グループメールも作ってあるのだが、折角だし週末仕事終わりにメンバーで夕食会を開いた。
「みんな来週の週末は時間とれる?」
俺はメンバーに確認してみる。
すると全員から時間は空けてあるとの回答をいただく。
やはり新作TRPGは気になっていたようだ。
「じゃあ、事前に種族や職業なんか決めておこうか?そうすれば当日能力値だけ決定すれば良いだけだし、シナリオも一つ出来るんじゃ無いかな?」
俺がそう話すと、
「俺はレンジャー系一択だから」
と、鈴木先輩のいつものセリフ・・・
うわ~先輩はブレ無いなぁ~!
「種族とかも色々あるって言ってたよね?」
と言うのは、佐藤さん。
「そうだね。今までやったTRPGには無かった種族なんかもあったから、いろんな組み合わせが出来るんじゃ無い?種族と職業の一覧表はみんなにメールするよ。」
と答える。
「じゃあお願いね。あと、種族によって使えない魔法や、武器なんてあるの?」
やっぱり、なんだかんだと気にはなるようで、質問が飛んでくる。
「そういうのは無かったかな?魔法は知力が影響するから、低いと火力が出ないだけで使えたはずだよ。あと武器や防具も筋力に見合えばペナルティー無しで装備可能だったはず。だから原則としては全種族が使えるし持てるみたい。あと、種族によっては基本ステータスにプラマイのボーナスがあるみたいだよ。」
「いくら筋力があっても、敏捷重視のキャラクターに重い防具を装備させると、良さを殺しちゃうかもしれないかぁ・・・」
佐藤さんの質問に答えていると、
「そのボーナスって、ドワーフだと筋力にプラスとか敏捷にマイナスとか?」
同僚の長谷川君もあわせて確認してくる。
「そうそう。そんな感じ。プラマイが無いのは人族だけだった気がする。」
俺もまだまだうろ覚えだ・・・
「妖精さんみたいな種族ってあるんですか?」
小鳥遊さんも気になる種族があるのか聞いてくる。
「確かあったはず・・・」
ここもうろ覚えだ・・・
「空って飛べるんですか!?もし飛べるならそれになりたいなあ・・・」
確か空を飛べる種族もあったはずだが、妖精族って言うのがそうだったかは覚えていない。
メルヘンチックな想像をしているようだが申し訳ない。
「先輩はいつものようにアタッカーかタンクですか?」
後輩の田中はニマニマしながら聞いてくる。
(こいつ酒が進んでるな・・・?)
まあ、GMこなしながらだと、どうしてもバランス調整という意味で、タンクに徹する方が何かとストーリーは進めやすい。
「みんなが作るキャラクターにもよるなぁ。」
「ただ、タンクっていつも皆なりたがら無いから、そっちになるんじゃ無い?」
と、曖昧に答えておく。
「じゃあ僕、今回は戦士系じゃなくて魔法を使える職業にしてみようかな。」
おや珍しい。いつも前衛で目立ってナンボと言いながら剣振り回していた後輩君とは思えない発言。
何か思うところでもあったのか?はたまた何か思惑があるのか?
「良いんじゃない?あとは皆とちゃんと相談して、バランスが偏らないようにすれば。」
と、当たり障りの無い返答をする。
だってここで決めちゃうのも勿体ないし。
せっかく一覧を送ると言ったのだから、各自時間のあるときにしっかり検討してもらいたいと思う。
なんやかんやと、その日の夕食会は大いに盛り上がった。
夕食会を終えたあと自宅に戻りグループメールで一覧表を一斉送信。
その後の一週間はグループメールが賑やかでした・・・




