テーブルトーク同好会を立上げました
初めて書きました。
初投稿です。よろしくお願い致します。
今俺たちは真っ白な光の空間。そうとしか言えない不思議な空間にいた。
そこにTRPG同好会メンバー全員がいる。
そして俺たちの目の前にはこちらに向けて、それは見事な土下座をした少女らしき人物がいた。
なぜ(らしき)かと言うと、おでこを地面にこするぐらいの体勢でいるからだ。
顔が見えない。
「本当---に・・・申し訳ありませんっ・・・!」
「「「「「「・・・は?」」」」」」
全員口を揃えて聞き返した。どうやら俺たちは、この新米女神様のうっかりミスで死んでしまったらしい。
う~ん・・・冷静になろう・・・元はと言えば、このテーブルトーク同好会は俺が発足した同好会なのだ。こうなるまでの経緯を、順を追って思い出そうと思う・・・
・・・・・
・・・・
・・・
最近よく同じ夢を見る。
剣と魔法がある世界で、仲間と一緒に冒険をしている夢だ。
その夢の中での冒険では成功することもあれば、失敗して散々な目にあうこともある。
子供の頃はそんな冒険に夢見ることは、健全な男の子としては当たり前のことだったと思う。
しかし大人になると、仕事やプライベートに追い回されて、なかなかそんな夢を見る訳には行かなくなってくる。
だけどそんな、ワクワクするような冒険をした夢を見て目を覚ました朝は、今日も一日頑張ろう!って気にさせてもらえるのは、俺のTRPG魂がなせるモノだと勝手に思っている。
そんな中二的な夢を頻繁に見てしまう俺は太田貴幸25歳独身。
大学を卒業し旅行会社の企画部に所属する、ごくごく一般的な社会人?である。
彼女いない歴=お察しと言うところだ・・・
趣味はアニメ鑑賞とTRPG(テーブルトークRPG)を気心知れた友人達と月に2~3回ペースで開催すること。
いわゆるオタクである。
TRPGとは、GMの用意したゲームのシナリオをテーブルを囲ってそれぞれのPCがキャラクターになりきってプレイするゲームのことだ。
モンスターとの戦闘や、ダンジョンの罠発見や解除などは、賽子を使ってその出目により成功や失敗が決まる。
時にはゲームマスターの予測の斜め上を行くプレイヤーの行動や想定外の賽子の出目に一喜一憂しながらシナリオを達成するのがこのゲームの醍醐味だ。
TRPGにどハマりしていた俺は、何とか新しいグループを結成することが出来ないかと一念発起し、入社した会社の同僚に仕事の合間を見ては布教しまくったのである。
TRPGはどうしてもプレイに半日近く費やしてしまう。
学生の頃は時間はいくらでもあった。
しかし、社会人となってからは一緒にプレイしていた仲間達も徐々に疎遠になってしまい、社会人になってからのグループは1年も掛からずに自然消滅してしまった。
それでも諦めきれずに会社の迷惑を顧みず、同好会を布教し続けたのだ。
時は流れて、とある日の月曜日、一週間の始まりだ。
いつものように会社へ出勤する。
日曜日は久しぶりに添乗業務もこなしたので疲れは残っている。
「太田先輩っ!おはようございます。」
そう言って声をかけてきたのは大学の二つ下の後輩で、田中健一郎君23歳。
TRPGサークルでも一緒に活動していた。
学生時代から何かと先輩先輩と俺を見つけては声を掛けてきてくれる。
今はTRPG同好会の同士だ。
同じ会社に入社すると聞いたので、速攻で確保した!
本人も大学在学中はサークル活動を続けていたみたいだったから、喜んで参加してくれた。
「おはよう・・・」
「昨日は添乗だったんですか?」
「そう・・・伊豆の日帰り。」
「お疲れ様です・・・振り替え取らなかったんですか?」
「今日提出の企画書があるからどうしてもね・・・」
「あちゃぁ~、それはご愁傷様です・・・。」
「まあ、今週乗り切れば、週末はテーブルトークが出来る!」
「先輩もテーブルトークに関してはブレ無いっすねぇ・・・」
そんな会話をしていると先を歩く同僚に目にとまる。
「長谷川君おはよう。」
「あっ!おはよう。」
「昨日はどうだった?確か長谷川君も高山の添乗だったよね?」
「行ってきましたよ!高山は初めてだったけど、聖地めぐりで時間が足りませんでしたよ。普通の商店でグッズが販売されていたのには驚きました!」
「ん~・・・チョット待て、お客さんより堪能してないか?」
「いや~・・・そんな事は無いと思いますけど・・・」
「・・・散策は高山市内だけだったよな?」
「・・・あっ!用事があったんだった!先行ってますね!」
「・・・いくら自由散策でもそこまでは無いでしょ?」
田中がフォローするが、
「イヤ、チャンスがあればどうだろうな?・・・」
慌てて会社に駆けて行く彼は長谷川裕樹、同期入社だ。
最初の頃は知らなかったのだが、実はアニメの聖地めぐりが趣味。と、とある情報筋からのタレコミがあったことから本人に接触し、飲み屋に連れて行きTRPGの面白さを延々話し続けて説得。
最初は、
「聖地めぐりが忙しいし・・・」
とか、
「添乗業務もあるから・・・」
などと断られたが、俺の力説に最後は渋々了承してくれた。
今ではTRPGの面白さにすっかりハマってくれている。
彼ら二人は会社の同僚だ。
と言うより、俺が集めた同好会のメンバーだ。
現在の同好会(会社非公認)メンバーは4人。内訳は、俺を含めて男性4人だ。
今は、一人二役などこなしてゲームを楽しんでいる。
先の二人以外に、27歳になる鈴木浩先輩がいる。TRPG経験者だそうだ。
社会人になってからは、なかなかメンツも揃わなくなってしまったことから、ゲームそのものを諦めてしまっていたそうだ。
再開した切っ掛けは俺がTRPG同好会のメンバーを集めていると知ったことから。
先輩から声を掛けてきてもらえた。
使うキャラクターはいつも決まってレンジャー又は盗賊系スキル持ち。
前にそのこだわりを聞いたところ、
「罠探知や解除のスリルがたまらん!」
とのこと。
こだわりは人それぞれ・・・
俺はどちらかというと前列に出る戦士系が好みだ。
ゲームマスターを務めることも多いことから、兼任するキャラクターはどうしても前衛職が多くなる。
とある日の平日、会社内で新規企画ツアーを練るふりをしながら頭の片隅で、あともう一人増えるとゲームの幅も広がるんだけどな・・・などと考える。
いつものように昼休み中、サンドイッチ片手にテーブルトークのシナリオを作成していると一人の女性に声をかけられた。
「あれ?それってテーブルトークのシナリオじゃ無い?」
「!?」
こっそりテーブルトークのシナリオを作っていることにバレたことを驚きつつも、声のした方へ振り向いてみると、そこには一人の女性が俺のノートパソコンをのぞき込んでいた。
「なんでテーブルトークのシナリオだって解ったの?」
と、聞いてみると、
「だって、私もテーブルトークはやったことあったし・・・」
とのこと。
その声をかけてくれた女性は、佐藤順さんで、確か俺と同期だから25歳だ。
美人で人当たりも良く、社内では『彼女にしたいランキング』(会社非公認)上位を常にキープする。
髪型はサラサラのショートボブで、身長もそれなりにある。街で見かけたらモデルと間違えそうなほどの美人さんだ。個人的印象は大人にした綾○レ○。
TRPGに執念を燃やす俺には、ご縁がなさ過ぎて近寄りがたい存在だ。
その彼女が声を掛けてきてくれたって事はチャンスなのか!?
それとも、玉砕フラグなのか!?
しかしメンバーは多いに越したことは無い。
一瞬考えてはみたが、一か八かでアタックしてみる。
「今、メンバーを集めているんだけど、まだ俺を含めて4人しかいないんだ。もし興味があったらメンバーとして一緒にテーブルトークやってみない?」
そう聞いてみると、
「ん~・・・女性メンバーはいるの?」
と返された。
痛いところをついてくる・・・俺は正直に、
「いや、今のメンバーは全員男性。やっぱ、女性一人で参加ってのはマズいよね・・・」
と答えた。
「確かに一人じゃちょっとマズいかも・・・あっ!でも女性も二人いれば参加しても問題ないでしょ?」
と、にっこり微笑んで、こともなげに言ってくる。
「心当たりがあるの!?もし参加してくれる娘が居れば6人揃うから助かるよ!」
「あるある!期待しててちょうだい!」
マジか!もしそうなれば6人そろう。
念願の同好会(会社非公認)が本格的に始動出来るぞ!
「是非お願いしますっ!」
と、スーパー丁重にお願いした。
そうして連れてきてくれたもう一人の女性はと言うと、その子も社内で『妹にしたいランキング』(会社非公認)上位の小鳥遊萌衣さんだったのには驚いた!
彼女に対する印象は、髪型が肩口で揃えられた髪が少し内側へカールしフワフワしていることも相まっておっとりした感じだ。彼女が近くにいると目が離せない、典型的な守ってあげたくなる系美人さんだ。
短大を卒業して入社したから、たしか20歳だったはずだが、コンビニでアルコールを買おうとすれば、年齢確認をされてしまいそうな幼い印象を受ける。
そんな彼女は初顔合わせの時に、この同好会のことを佐藤さんから何も知らされていなかったのか、
「TRPG同好会へようこそ!」
と、俺が歓迎の声をかけると、小鳥遊さんがあたふたしていた表情でビックリしていたのが印象的だった。
きっと佐藤さんは何も教えずに、ここへ連れてきたのだろう。
したり顔の佐藤さんの顔も印象的だった・・・。
美人は何をしても許されるとはこのことか?
なんでも二人は、現役のコスプレイヤーさんだと言う。
一緒にコスプレイベント参加もしているらしい。
その為、優先順位はコスプレイベントになるとのこと。
それでもありがたい。
彼女たちはネットでも紹介されるほどの有名レイヤーらしいが、会社では秘密にしているらしい。
一度コスプレの写真を見せてもらった(佐藤さんは格好いい系、小鳥遊さんは可愛い系の衣装に身をつつんだ姿が写っている。)が、コスチュームの完成度にも驚かされた。それとそれを纏った二人の格好良さが際立っていた。
普段社内ではそんな素振りも見せないから、本当に本人なのか、写真と比べて二度見してしまった程だ。
そんな社内でも有名な女性2名と親しくしていると、社内の男どものやっかみが鬱陶しい。
だけどそんなやっかみも、TRPGの為ならスルーする。
奇跡にも近い出会いを経て、苦節2年、俺は新しい仲間達とGMをしたり、PCを演じたりと、TRPGを満喫出来るようになったのだ。
まあ、ここまで執着するのだから、ファンタジーな夢を見てしまうのも仕方の無いことなのかもしれない・・・
ご一読頂きありがとうございます。
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拙い文章ですが、皆さんに楽しく読んで頂けるよう、
頑張って続けていきたいと思います。




