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第5話実験開始

5話目です! 面白かったら評価の方お願いします!



 「あれ? おかしいな、確かにここにゴミ箱があったのに」



 勇気は机の下やベッドの下を除きこむがそこにはゴミ箱はなかった。



 「勘違いって事ないよな、記憶力の悪い俺でもしっかりと紙の内容は覚えてるし、冬美とアダムリーダーの能力は見えなかったけど。 

 何もせずこのまま指示に従うのが無難だな」



 勇気にとって大事なのは、月に行って実際に月の色々な事を知る事。


 地球が隠している重大な秘密とやらも後回しにしてしまうほど月にしか頭がいってないのだ。



 

◆◆◆◆◆◆◆◆



 宇宙生活1日目。



 勇気は興奮からいつもより少し早く目が覚め、歯を磨いてからロビーに向かった。


 そこには優雅に足を組んで自作の背中に1号と大きく書いてある人型のロボットにコーヒーを注がせてコーヒーを飲む夏の姿があった。



 「おはよう、バイト君」


 「おはよう、夏、いい加減バイト君はやめて貰えるかな?」


 「嫌だ」



 そういうと夏は、1号に砂糖を何個か要求し、砂糖がたっぷりと入ったコーヒーをちびちびと飲み始めた。



 勇気が呆れて、まだ眠い目を擦っていると扉が開き、りんごさんが入ってきた。


 「2人とも朝早いのね、私はもうひと眠りしたいよ」



 りんごさんは大きくあくびをしながら席に着いた。


 勇気もそれにつられ大きなあくびをするとりんごさんと目が合いお互いに笑顔を浮かべた。


 それを見ていた夏は、この世の終わりのような顔を浮かべた。



 「おはよう!!」



 突如船内に響く耳をつんざくほどの大きな声、アダムリーダーだ。



 「今日も良い天気だな! 外は真っ暗だけど!」



 船内は重力がマイナスに働いてるんじゃないかと思うほど重たい空気になった。



 「冗談、冗談! 宇宙ジョークってやつ! 言ってみたかったんだよね。 冬美は? まだ起きてきてないの?」


 「そろそろ起きると思うよ、冬美ってばいつもギリギリまで寝たい派の人間だから」



 ロビーの後ろの扉が開き、か細い声が聞こえてきた。



 「おはようございます」



 冬美は寝巻きのままきたのか、ダボダボのサイズの合っていない服を着ていて、綺麗な短い黒髪もボサボサの限度を超えてパーマがかかっている。


 夏の隣の席に座り、眠そうにしながら夏の肩に頭を預けた。


 「ほらね」



 夏はいつも通りといった感じでそう言った。



 「遅刻しないだけ良しとしよう! じゃあみんな揃ったし朝ご飯にしようか」



 アダムがそう言うと、また別の扉から人数分の朝ご飯をトレーに乗せた男が出てきた。


 「みんなおはよう、今日のご飯は上手く作れた気がするよ、さあ食べてくれ」


 「おや、君が勇気君かい?」


 「そうです。 大気さんですよね、よろしくお願いします」


 「あれ? どうして名前を? 会ったことあったっけ?」


 「いや、スタッフとかみんなに聞いたんですよ!」


 「そういう事か、君の料理派まだ好みが分からなかったので、和食にさせてもらったよ。 

 口に合うと良いんだけど」



 勇気はトレーに乗っている鮭、ご飯、みそ汁、漬物の中からみそ汁を選ぶとゆっくりと味わった。



 「これは美味! 五臓六腑に染み渡るこの旨味! どんな味噌を使えば、大気さん! あなた天才だ!」


 「それほどでもないよ、でも嬉しいな、やっぱり料理を褒められるのは」


 「鮭も漬物もご飯も全部美味い! もう食べれないと思ってたから初日からこんな料理を食べれるとは」


 「いつでも食べれるよ! あらゆる食材を2年分ぐらいは備蓄してあるからね」



 6人はあっという間に朝ご飯を食べ終え、各々作業に移っていった。 ロビーに残っているのは勇気、アダム、夏の3人だ。 冬美はささっと自室に戻った、睡眠という至福の時を過ごしているだろう。



 「腹も膨れた所で、勇気、お前のΩの作用部位を調べるぞ」


 「それは良いんですけどどうやって? 検査とかですか?」


 「違う、こうやってだ!」


 「うわぁわわ!」


 

 勇気はその場で背中が引っ張られるようにプカプカと中に浮き始め、部屋の上に登っていっている。



 「何ですかこれ!」


 「何ですかって、無重力状態だよ」

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