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猫が美少女で実は俺?  作者: もこ
月光の夜、猫は旅立つ。
10/53

オークの王と忍び寄る影

ポイント、ブックマーク、レビュー等よろしくお願いします!


扉が勝手に閉まると闇が部屋を包む。

数秒後。

壁に並んだ松明が灯り、ボス部屋の全貌が明らかになる。


「……!」


石の地面と土の壁に覆われた薄暗い部屋。

中々の広さを誇る石畳の中央には巨大な生物が息を荒らげている。


緑の皮膚に荒々しい傷跡、筋肉質の腕と対比するように腹は出ている。

大きな牙が生えた口からは汚らしいヨダレを垂らして、豚の様な鼻は不快な音を立てている。

正にオークの王だ。

俺はステータスを呼び起こす。

そして宙に浮かぶホログラムを通して

オークを見る。


【キングオーク】


ダンジョンボス

レベル35


『棍棒の使い手』



自分のステータスの右下に配置されたスコープと呼ばれる部分。

そこを覗くとモンスターであればステータスを見ることが出来るのだ。


「グォォォォォ!」


4メートル程の巨体が唸りを挙げて、

手に持つ巨大な棍棒を振り回し始める。

今、戦いは始まった様だ。


「セナ!

私は足を重点的に狙うわ!

援護をお願い!」


ノアがそう言って走り出す。


「《メインリング》

来なさい『フラム・ウインク!!』」


炎と共に黄金の剣が宙に現れる。

ノアはそれをしっかりと掴み取りながら、オークの左足に一太刀入れる。


「グォォ!」


オークは煩わしそうに足踏みを繰り返す。

闇雲に棍棒を振り上げた所で、俺が魔法を発動させる。


「《リング》『閃光』」


眩いの光が部屋を包むと、オークはご自慢の棍棒を投げ捨て両手で眼を覆う。

ノアは事前に言っておいたので眼を瞑って耐え忍んでいた。


「ノア!

奴のレベル35です!

格上ですが動きは鈍いので手数で勝負しましょう!」


「了解よ!」


再びノアが斬りかかる。

俺も戦うぞ。

両足に力を込めて一気にオークの足元へ。


「《メインリング》『シャトルーズ・ムーン』」


金指輪をなぞり、宙には純白の剣が姿を現す。

柄の部分は漆黒に染められており、

刀身の白を一層引き立てている。

まるで闇夜に浮かぶ月の様な剣だ。

上手く柄を掴み取り、俺はより加速する。


「まずは足!」


ノアが斬りかかった足と逆に斬りかかる。

バチバチッと響く雷鳴。

少しばかりMPを注いでやると、この剣は雷を帯びるのだ。


「ガァァァ!」


「畳み掛ける!

《剣技》

『ボルトダウンッ!』」


より強い雷を帯びた剣でもう一手。

剣技は発動させると勝手に型が打ち込まれるので、それに身を任せれば良い。


「グォォッッ!!」


キングオークの目は回復した様だ。

必死に棍棒を拾い上げて、ノア目掛けて振り下ろそうとする。


「遅いわ!

はぁっ!」


ノアが棍棒を躱して一撃お見舞いする。

キングオークが遅くなったのは俺の剣技の効果だ。

『ボルトダウン』はMP効率が悪いものの、相手のスピードを下げる事が出来る優れものなのだ。


「セナ!

魔法打つわよ!」


「はいっ!」


ノアの声に合わせて、俺は一旦引く。


「《リング!》『炎の柱っ!』」


ノアが青指輪をなぞり魔法を発動させる。


するとキングオークの足元が赤く光り出して炎の柱が噴出される。

緑の巨体は瞬く間に火柱に包まれ、

業火に身を焼かれる。


「グォォォォォァァ!!!」


それにしても中々の威力だ。

青指輪というのもあるが、炎系統が得意なノアが放つからという理由もあるな。


「ガァッッッ!!!」


キングオークは火柱を振り払って思いっきり棍棒を投げ込んでくる。

自分の武器を投げる程、奴は追い込まれているらしい。


「《リング》『土壁』」


白指輪をなぞり地面が盛り上がる。

即席で作られた土の壁は、飛んでくる棍棒をキャッチして俺達を守る。


「今だ!」


土の壁を利用して大ジャンプをする。


「はぁっ!」


奴の両目目掛けて水平に剣を薙ぎはらう。


「グォグァッッッ!!」


これで両目は貰った。

奴は目で俺達を追うことは出来ない。


「ガァァァ!」


「なっ!?」


突然腕を振り払ってくる。

空中に居た俺は奴の一撃を甘んじて受け、地面に叩きつけられる。


「セナ!

大丈夫!?」


「平気です!」


ノアは剣を構え直して切り込みに行く。


「ーー!」


しかし暴れまわる奴の蹴りをモロに食らって仕舞い彼女の身体は吹き飛ばされる。


…視力を奪ったのが裏目に出たか?

奴は闇雲に暴れ回る事を選択した。

そしてそれには規則性など無い。


「《リング》『HPポーション』

《リング》『MPポーション』」


ノアは咄嗟に4つの指輪を取り出して、自分と俺のHPとMPを回復させてくれた。


「こいつは厄介ね。

死に際の悪足掻きが過ぎるわ。」


「遠距離で攻めたいですが、

魔法の指輪はありません。


近距離だとどうしても腕や足に吹き飛ばされてしまいます。」


どうやって止めを刺す?

奴の動きを一瞬でも止めれれば、俺の剣技で倒せる筈だ。


でもどうやって止める?


「どうにかして動きを止めれれば……。」


「私の技で動きを止めるわ。

恥ずかしいから人前で使いたくなかったけど…。」


ノアはそう言って一歩前に出る。


「耳を塞ぎなさいよ?」


俺は言われるがままに耳を両手で覆う。

何が起こるのか?


「《シンボルスキル》

『炎虎の咆哮』」


すぅーと息を吸い込む。

そしてこれでもかという大きな声で彼女は叫びだした。


「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


ビリビリと空気が震える。

それを聞いたキングオークは痺れたように動きを止める。

どうやら彼女の咆哮は敵を一定時間スタンさせられるらしい。


「セナ!今のうちよ!」


「はいっ!!」


俺は思いっきり加速をして奴の足元へ滑り込む。

そして足から腕、肩、頭と飛び移り、

さらに頭の上から上空へジャンプする。

全神経を刀身へ集め剣技を発動させる。


「《剣技っ》『三日月斬り!!』」


「グァァァァァッッッ!!!!」


頭から足先まで振り下ろした剣は三日月の様に弧を描き、ガタが来ていたキングオークの身体を切り裂く。

けたたましい叫び声を残して、力なく倒れこむ巨体。

すぐに光に包まれ宙に消えていく。

その光からは入れ替わりの様にドロップアイテムが姿を現した。



銅指輪《キングオークの牙》

銅指輪《キングオークの棍棒》

青指輪《キングオークの腰巻》

白指輪《キングオークの牙の欠片》

白指輪 《クラック》

白指輪《ダンジョン脱出用リング》×2


7万ゴールド


固有モンスターアイテム4つと魔法1つと

脱出用リング。

まぁまぁの成果だな。

指輪の確認が終わると、待っていたかようにステータスが現れてレベルアップを知らせる。


【セナ・フルムーン】

冒険者ランクF


シンボル 猫 (自由)

レベル 24

スキル

『新月の加護』

『誘惑の美』



ダンジョンボスを倒して

レベルが3つも上がっている。

そして新たな剣技も覚えた様だ。

よし!

頑張った甲斐があったぜ!


「倒せた!

やったわセナ!!」


ノアは嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねている。

ステータスが現れているので、彼女自身のレベルも上がったのだろう。


「私達良いコンビね!

クエストもクリア出来ているし、

ダンジョンも踏破出来た!」


金髪の美少女は目をキラキラ輝かせてガッツポーズをする。


「まぁセドナさんには会えなかったけど…。」


えへへ と頬を掻いて微笑む姿がとても愛おしく感じる。

男の姿に戻ったら会いに行ってあげようかな…。


「いつか会えますよ。

それよりダンジョンを出ましょうか。」


俺はそう言って白指輪をノアに手渡す。

彼女は頷きながら指輪を受け取る。

さぁ帰ろうか。

レベルは3も上がって金になりそうな素材も手に入れた。

これでノルマは充分達成出来たな。


「《リング》『ダンジョン脱ーー」


!!!

不意に背中に殺気を感じる。

俺はノアを突き飛ばして自分も横に回避する。


「チッ避けられたか。」


































ノア「胸はもめば揉むほど大きくなるらしいわよセナ。」


セナ「…そ、そうなんですか?」


ノア「ほらこんな感じに。」


ムギュ


セナ「やめて下さい!!」


ノア「か、可愛いわね…。」



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