第59話: 物事の裏側で
ふと1話と2話を読み直したところ、キャラの名前が“ルーナ”から“ノーア”になっていました。当初の設定ではルーナなので何故間違えたのか分かりません。しかも、コンテストの要項に内容を変更するとその箇所は査定されないということでした。これならまだいいんですが、1話2話抜くと10万字を割り参加資格を満たさなくなる事態に陥りました。なので修正する事は出来ませんが、ルーナ=ノーアってことでお願いします。
「今日も協力ありがとう執行会」
「いえいえ、これも仕事の一つですから」
実習の後、アズ先生と執行会が話していた。
「私の傑作のハチちゃんすぐ倒されちゃったの悔しい!」
執行会のメンバーであるシェミカは、召喚士である。魔獣を好きに作り出す事ができるため、実習では引っ張りだこの存在である。
執行長とシェミカがこの実習の裏側で動いていたのだった。
「お前の作る魔獣強かったり弱かったりピンキリなんだよ」
「メッチャムズイの!ちょうどいい強さの魔獣!」
今日も元気に口げんかしている。
アズ先生はやれやれと頭を掻き言う。
「それはいいとして次も頼んだぞ執行会」
執行長はドヤッっと言う。
「もちろんです任せてくださいよ先生」
「ちょっとー魔獣作るの私なんだからね!」
晴天の日、空の下はいつもより活気に満ち溢れていた。
「ジェイド~」
ダルそうな顔のルーナが話しかけてきた。
「この魔術式全然分からないよ~」
「あぁこれは…こうして…こう求めるんだ」
「あ!解けた。ありがとうジェイド!」
「どういたしまして、ここの範囲は難しいからな」
“魔術式”とは魔術を放つ時に必要となる計算式で、どこに、どのような魔術をどのくらいの威力で放つのかを計算によって導き出す。勿論こんな難しい事は並大抵の人は実戦で素早く出来ないため補助装置を携帯している。
「大体補助装置付けてるんだからこんな難しい事しなくて良くない?」
「立派な魔術師になるためには詠唱時間を短縮するためには必須だぞ」
「とほほ…僕も前詠唱時間が長いって怒られた事思い出しちゃった…」
1番目立つのは実習だが、こうした座学も欠かせない。一般的には固有魔法の方が強力とされがちなものの、通常の魔法と組み合わせる事でより強力な魔法になるケースもある。魔術の世界は深いらしい。
すると教室の扉がガタンと開く。
「待たせたな。フフフ」
「あ、キルメ先生だ…」
次は魔法薬の授業だ。そしてこの授業を担当しているキルメ先生は大人ながら厨二を拗らせていることで有名だ。
「諸君っ! 今日も私が来てやったぞ。感謝しなさい」
いつもこんな感じである。
「せんせー 宿題忘れましたー」
「何っ!それは良くないねぇルーナ君。罰としてこの触手が生える薬でも飲んでもらおうか!ハッハッハッ!」
「っとそれは冗談で次は持ってこないとマジで飲んでもらうぞっ」
この先生は本当に頭がおかしい。テンションがおかしすぎてこっちが狂ってしまいそうだ。
「今日の授業ではこの魔力増幅剤を紹介するぞっ」
前の事件で使われていた薬で、俺らにも馴染み深い物だ。
「これはなぁ なんとっ 中毒性があるのだよっ。だから君たち未成年には程よく規制されているぞっ」
真面目なフェルノが質問をする。
「先生、それを飲んだらどうなるんですか?」
「良く聞いてくれたねっ コレを飲むと、魔力が増幅するのだよ!」
…名前の通りだ。
「内緒なんだけど実は私もっ さっき飲んできたところだよ!」
ガラン!
「それは聞き捨てなりませんね。ちょっと職員室へ来てもらいますよ!」
「な、冗談ですよ冗談 校長~」
「詳しく検査して貰いますからね!」
「そ、そんなぁ~」
ずりずりと校長に引きずられながら教室を後にして行った。
なんだこの授業
「あ、君たちは自習しといてね」
校長の顔だけはにこやかだが、明らかにその右手には怒りが込められていた。
「やったー!自習だ! ねぇ何するジェイド~」
「自習は自習だろ」
「イヤイヤイヤ学生でまともに自習する人なんていないよ!」
全国の学生に謝って欲しいところではあるが、確かに皆勉強を放棄していた。
バンッ!
外から大きな音がした。
「え、ナニナニナニ!? コワイコワイ」
メルスは相変わらずである。
「事件の香りがするぜ! 俺が一番乗りだ!」
ガシャン!
勢いよくナブラは教室を飛び出して行った。
「ねぇナブラ行っちゃったけどどうする?」
「仕方ない連れ戻すぞ」
こうして一同はナブラを追った。




