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第53話: 空は蒼く・月は丸く

その時は来た。平穏な日常は明日から訪れるのか、今日命が失われるのか。


朝から生徒会室にメンバーは集った。

「もう分かってるわね。今日の事」

副会長が前に出る

「はい、俺は覚悟出来てます。必ずこの生徒会を、いやこの学園の日常を取り戻して見せます!」


「「あ、そういえば」」

ジェイドと会長は声が合った。


「あ、すいません会長」

「私の方こそ悪かったわ」

2人はお互いの非礼を詫びる。


「会長の方からどうぞ」

「いえいえ、ジェイド君が先でいいわよ」


……


「もしかして事件の犯人が分かっちゃったとか?」


「会長もですか?」


「ええ、奇遇ね じゃあ声を揃えて言いましょうか」


せーの


「「ヤヨイ・ヨカゼ


さん」

ちゃん」



「ふふ、決まりね」


生徒会室は物々しい雰囲気に晒される。


「え、どういう事?ジェイド」


「どういう事ですか会長」


「理由は後でいいわ、とにかく彼女を追わないと」


「は、はい分かりました会長!」

「俺も行くぜ 副会長!」

ナブラと副会長はダッシュで廊下を駆け抜けていった。


「とにかく私達も準備するわよ。いつ襲われてもおかしくはないわ」

双子がじっと構えてはいるものの、俺たちもそこ時に備えなくてはならない。


ガチャン!


「ダメです会長、今日は学校に来ていないみたいです」

「くっダメだった。家に電話をかけても出ないらしいぜ」

急いで帰ってくるも手遅れであった。


「夜までとにかく待機よ。下手に外に出たら危険だわ」

一同はじっと生徒会室へ籠ることにした。


「会長、誰かドアを叩いてきたらどうします?」


「その時は開戦の合図じゃないの?物騒なこと聞くわね、想像しちゃったじゃない」


「は、すいません。突然思いついたもので…」


「まぁないとは信じたいわね」

まだお昼にもなっていないにも関わらず空気は張り詰められている。


「ちょっとジェイド、肝試しの気分だわこんなの!」

メルスが小声で話しかけてくる

「別に小声で喋らなくてもいいだろ」


「イヤイヤイヤ もしかしたらと考えると小声になっちゃうのよ」


「緊張しすぎて会話になってないぞ….」


それと対称的にナブラとルーナは何故かワクワクしている

「おい、いよいよだぜ!昨日なんてよ!ワクワクし過ぎて中々眠れなかったんだよ!」


「奇遇だね!僕もドキドキで夜更かしして、こういうシチュエーションのアニメを見て予習してたよ!」

狂気の沙汰とも言える心臓に俺たちは感心するしかなかった。


「会長は昨日どんな気持ちで寝たんですか?」


「勿論、普通に寝たわよ?当たり前じゃない。また明日があるんだから」


「本当に凄いですね….俺なんて明日はないと正直思いながら寝ましたよ」


「まぁそれは今日分かることだわ。どう思って寝ようが変わらないわよ」


「そうですね。そのおかげで俺は睡眠不足ですが….」

会話をして恐怖を紛らわしている。そんなときそれは突然起こった。





コン

  コン

    コン



「ヒィ!」

思わずメルスは声を上げた。

「準備して」

双子はドアを見つめている。




ガチャン!





「お~いお裾分けだぞ~ ってん?」



ダンッ!



アズ先生の首元には2つの槍が付けられていた。


「いや、これ何の騒ぎた?俺は殺人鬼じゃねぇよ」


はぁぁ~

部屋の中の人々は安堵する。


「いや、普通に“その時”が来たと思いましたからね!ちゃんと名前を言ってから入ってくださいよ!」

メルスがブチギレる。


「あぁすまんすまん今度から気をつけるよ」


「こんな事二度とないわよ!」

恐怖のあまりか先生相手でもツッコむ。アズ先生は笑いながら答えた。

「まぁまぁ落ち着けよ。お前らが怪しんでいるヤヨイ・ヨカゼは昨日から行方不明だったらしくてな警察も調査をしている所だ」


「はぁすいません先生。気が動転してて….」


「大丈夫だ。」これも貴重な経験になるだろうしな。ではそろそろ俺は教室に戻るとするよ」

アズ先生は俺たちに背中を見せる。


「あ、そうだ」

再び俺たちの方へ振り返った。


「一つ言っておくとお前らなら大丈夫だ俺の目がそう言ってるんだ。自信を持っていけよ~」


ガチャン!


「あの先生いつも根拠のないことばっか言うわね….」

「メルス、ちょっと先生に厳し過ぎだよ。気を楽にして行こ!」

「気を楽にねぇ…」


そんな中一人の男が立ち上がった!


「一番 ナブラ・ラシアン!一発芸やります!」


…………普通に下ネタを披露してしまった。


ゴンっ!



「いってぇ」


「何こんな時にやってくれんのよ!しかも会長と書記合わせて3人も女子がいるのに何て事してくれんの!!」


「だからって殴る事はないだろ!」


「この事件が終わったら絶対にチクってやるんだから!」


ハハハハハ


男性陣は爆笑していた。

「メルスのツッコミ込みで面白かったよ!アハハハハハ」


「会長には分からないかもですけどこれ面白いですよ ハハハハハ!!」

もはや副会長すら笑っている


「でもナブラ君のおかげで空気が良くなったわ。ありがとうナブラ君」

会長はナブラへ感謝の言葉を言う。


「アハハ、どうもどうも会長さん」


「何あんた誇った顔してんのよ!」


バチンッ!


「あ、またやりやがったな!」

ナブラの一発芸?は大成功したのであった。


「あ、あとちなみに副会長の発言は録音してるから後で言い訳を聞かせて貰うわね」


「許してください会長!!」

もう一人悲劇の男がいたわけだが….





時刻は夕方を回る。


会長は一人でパソコンを打っていた。

カタカタカタカタカタカタ


そんな中ルーナが発言する。

「そういえば今日は皆既月食だね。こんなのが無ければ皆んなで一緒に見たかったなぁ」


「完全に今忘れてたわルーナ。さぞかしキレイなのかねぇ~」


カタカタカタカタカタカタカタカタカタ


タイピング音が空間を支配する。


“アンケート情報”


カチッ


ーーーーーーーーーーーーー

Q19 仲の良い友達を一人挙げてください(答えなくても構いません)


カチッ






3年2組 コンザ・ハイマーク

[ラズム・リッカード]







「ハッ!?」



「どうしたんですか会長、さっきからパソコン見つめて何してるのか気になりましたけど」

会長は冷や汗をかいていた。

「会長?」





「もしかしたら、次の標的は私たちじゃないかもしれないわ」






今日は最後まで投稿します

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