第52話:満月前夜
「いよいよ明日ね満月」
生徒会室はいつもより緊張感が高まっているように感じる。
「やはり満月の夜に襲ってくるのでしょうか」
「えぇそうだと思うわ。ドキドキするわね」
会長はそう言うも目が据わっていた。
ジェイドが言う
「会長、あれから何も情報は無いのですか?」
会長は俯く
「えぇ、何も無いわ。私も探したんだけど、とにかく証拠隠滅が丁寧だったわね。一部を除けば」
そう言いながら、前に届けた魔力増幅剤の空を転がす。
「私もここまで緊迫した状態になったのは、生徒会活動として初ね」
途端に“命”という単語と“死”という単語が頭に浮かぶ。
「まぁ大丈夫よ。この2人がいれば」
部屋の角にいる二人は深く頷いた。
「今日は早く帰りましょう。その前に当日の事を言っておくわ」
会長はホワイトボードに体を向け、黒いペンを取り出した。
「まず、あなたたちの担任には話を付けてあるわ。朝から生徒会室に集合よ。
そして明日までここで待機しておくの。いいわね」
明日の予定が告げられる。
ジェイド達はそれに従うしかない。事件の真相は明日の夜にのみ分かるのだ。
副会長は立ち上がり言う
「会長、俺は信じてますよ皆の事….絶対に死なないと、そして絶対に犯人を捕まえると」
「当たり前じゃない。ねっ二人とも」
端の方へ言う。
「僕は…
「私は…
与えられた脅威を壊すだけ」」
「ふふ、息ピッタリね♪」
こうして活動が終わる。ただ気になるのは、何一つ犯人を追えていない事だ。
夜
ナブラ
「くそー 眠れねぇ!どうしたらいいんだよ!ネットで眠れる方法探そうかなぁ…ん~こうなったら片っ端から試してやるぜ!」
……
「うわー 10個試しても全然眠れねぇじゃねぇか! もう1時だしこれじゃあ明日起きれねぇよ!…
もう徹夜すっかなぁ いやいやいやそれじゃあ気分が悪くなっちまうって!」
ナブラの固有能力は気分によって強さが変動する。そのためナブラはメチャクチャ焦っているのだった。
ルーナ
「ん~ 今日もいっぱい食べたはずなのに全然眠れないよ….お気に入りの○○ちゃん抱き枕を抱えても眠れないなんて自分史上初なんだけど….こうなったら夜食して気分を盛り上げよう!」
……
「そういえば気分盛り上げたら眠くならないじゃん…最悪だよぉ~」
ルーナは夜遅くまでお気に入りのアニメを見ているのであった。
メルス
「よ~しそろそろ寝よっかなぁ….明日どうしよう….アァコワイコワイコワイ」
メルスはいきなりその事を思い出してしまった。
「あぁどうしようどうしよう…..そそそそうだっベッドに入ればこっちのもんよ!」
「….目がパッチリだわほんと、これどうしたらいいのよ….とりあえず目を閉じたらどうにかなるわ!」
「…………………………
…..zZZ」
意外と何とかなってしまうメルスであった。
副会長
「これが、人生最後の就寝とならなければいいが」
副会長は寝る前に瞑想をするのが習慣だ。
「……………………ダメだ集中できない。邪念の如く明日のことが頭に浮かぶ。このままではダメだな」
おもむろに読書を始める
「……………………ダメだ文字を読むのに集中できない」
おもむろに勉強を始める
「…………………..ダメだ計算できない」
無限に何かを始める副会長であった。
会長
「さぁて 明日の事でも考えながらぼちぼち寝ようかしら」
相変わらず豪華な家の豪華な部屋にいる会長。
お嬢様って感じの大きなベッドに横たわる。
「そういえば犯人の刀使いを特定できなかったのが残念だわね…」
「それは良いとして、やはり殺害された場所が不可解だわね」
1件目:第2体育館裏
2件目:中等部校舎
3件目:敷地内の森
「改めて考えるとバラバラだわ。次の場所だけでも特定出来れば良いのだけど…おそらく生徒会室に直接来るわね」
「……被害者の情報をもう一度確認しましょうか」
1件目:明るくてクラスの中心人物
2件目:話し上手でクラスのコメディアン的な存在
3件目:やんちゃで悪ノリをよくしていた
….
「ん?この下の “….”って何かしら?」
データベースには続きがあった。
[被害者同士は小学生の時から認識があり、よくお互いに遊んでいた仲だった]
「あら、完全に見落としていたわ」
カタカタカタ
カタカタカタカタカタカタ
カチッ
会長は中等部の情報を引き抜いた。
「これに確か….」
“アンケート情報”
「よしこれね」
カチッ
カチッ
カチッ
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Q19 仲の良い友達を一人挙げてください(答えなくても構いません)
3年 1
2
3
4
:
:
:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「よし、これで」
カチッ
3年3組 4番 エヴァン・ゾーワ
[2組のカインとは小学生の時から遊んでいる]
「1件目の被害者が3件目の被害者の事を書いているわ。確かに間違いなかったそうね」
カチッ
カチッ
ジェイド
「寝る前にもう一度調べた内容を確認しておくか」
パラパラ パラパラ
この前調査した20人あまりの刀使いの情報をまとめてあった。
「調べた所、全員のアリバイが証明されてしまった。やはり生徒ではないのか?」
「教員に刀を使っている人はいたが、その人ですらアリバイが証明されてしまった。もはや打つ手は無いか…」
会長
カチッ
カチッ
”去年度事件報告“
2年2組
2月の初め、ユウヒ・ヨカゼが自殺:
原因は不明。イジメがあったと推測されるも、関与があったとされる……(削除済み)は関与 を拒否。ストレスによる自殺と思われる。
「ふふ、こんなのすぐ修復出来るわよ~」
カタカタカタ
ジェイド
「そういえば一人本格的に調査していない人がいたな….」
会長
「これで全てのデータを修復…..」
カチッ!
ジェイド 会長
「「は!まさかあの人」」
出口が見えてきました。




