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第21話: 魔法の殴り合い

 コンテストに出場する。ナブラとルーナの直接対決だ。


「ルーナ覚悟しとけよ 今日の俺は絶好調だぜ!」


「僕も、いっぱいご飯食べてきたんだ!...いつもだけど」


コンテストで両者があたる可能性は少ないが、本気の戦闘に熱が上がる。

円の中心に集まる両者。


「さ、<ディオス>もかけたことだし早速始めるぞ」


「始め!」

試合が始まる。先ほどは冷静に両者が分析したが、今度は素早い展開となった。


「よそ見している暇はないぜ! <レイジア>」

ナブラは風をその身に纏い、高速で移動する。


「わわっ 速い速いよ」


「そこだ <フーシャ>」

ナブラが詠唱すると、空気の流れが急速に変化した。


「突然 風がっ おっとっと」


暴風がルーナを襲い、危うく円の外に出るところだった。


「危ない危ない こっちもいくよ<ゼイラ>」


広範囲の雷撃は、対象の速度など関係ない。ナブラは気合で避けようとするも


ビリビリビリビリ


「イダダダダダダ くっそー防御魔法使っとくべきだったぜ」

「こうなったら気合でどうにかするぞ <オーヴェン>」

霧が当たりを包み込む。


「フフ、こっちだぜ見えないだろうけどな!」

霧の中を駆け回る。


「どこにいるか分かんないよ でもこれで<ゼイラ>!」


雷が周囲を焼き払う。だがナブラがくらった形跡はない。


「えぇ くらわないの? どうしよ」


そうしていると

「<エンクレーゼ>!」

霧が晴れたと思えば、巨大な衝撃波が押し寄せた。


「<ペクト>!」

突然ではあったが反応するルーナ

だが、すぐにバリアは破れる。


バンッ!


「くっなんてエネルギー」

「これを使う! <ゾーク>」

ルーナの手には雷を纏ったムチがあった。

「中級魔法だから、少し魔力は使うけどやるしかない!」


「おもしれじゃねぇか こっちもいくぞ”マジックソード”」


先の対戦にはなかった至近距離戦闘。


「こっちからいかせてもらうぜ」


カンカンカンカン


武器の取り換えしは、剣のほうが良い。ルーナはその武器を防御にしか活用できない。


カンカンカンカン


「凄い猛攻だ...何か手は...そうだ!」

「<ゼイラ>」


至近距離での詠唱、リスクはあったものの無事に発動し、あたりに雷撃が落ちる。


「くっ 危ねぇことしやがるぜ」

ナブラは少しルーナと距離を離した。


「この距離ならこっちのもの!」


ビュンビュンビュン


「なんだあの鞭クソはええ」

鞭の先端部分はマッハの速度を超えるという。当たれば鞭のダメージに加え、そこから発する電気の餌食となってしまうだろう。


「その手には乗らない! <レイジア>」

今度は高速移動を駆使し、安全圏まで脱出する。


「やるじゃねぇかルーナ! その調子もここまでだぜ<オーヴェン>」


っと言いながら何か特別なことは何もしない。

ただ、霧を発生させ衝撃波を与えたり、急襲をすることにより相手にペースを渡さない戦法だ。


あたりは霧によって地面がグシャグシャになる。


ここまでまともに魔法を打てていないルーナだが考えがあるようだ。

...「さっきから至近距離で攻撃することを好んでいる。あえて近づけさせトラップを仕掛ける」


「<モスカ>」

金属板のようなものが生成される。


「なんだそりゃ 意味あんのかそれ」


「どうだろうね」


「意味ありがちだな」


「さらに<モスカ>」

今度は、遠くの場所に生成する。


「ペースはこちらの方だ。マジックソードをくらえ!」


そのときだった。


「そこだ! <ライヴォン>」

先ほどは広い範囲で雷を降らせていたが、今度は、一点集中型の雷が降る。


「おっとあぶね」


かろうじて雷の直撃を免れる。

「それはどうかな」

落ちた雷は金属板に誘電する。あまりの電流の強さにより金属板から放電した。


ビリビリ バチン


放電した金属板は、もう一つの金属板へと電気の道を作る。

金属板と金属板の間にいたナブラは、強力な一撃を食らった。


「グハッ ドン」

その場に倒れこむ。


だが意識はあるようだ。

「なんのこれしき、俺は負けてられねぇんだ!」


この男、根性があまりにも強すぎる。

どんな攻撃をくらおうが起き上がる。不死身の男だ。


「まだ、まだ終わらねぇ!」


「あれ?どこいったルーナ」

再び剣を構えるもルーナの姿が見当たらない。


「ふわああ もう限界」

その場にルーナは倒れていた。


「おい、どうしたルーナ」


「魔力使いすぎちゃった」



...


「勝者!ナブラ!」


突然決まった勝者に、呆然とする。


「えぇ、魔力くらい管理しておけよ...」


「いやいやいや僕だって意識はしてたけど、なんか最後<ライヴォン>を放った時、想定より何倍も魔力を吸われたんだ」


「どういうことだよそれ」


お互いに困惑しあうも、アズ師匠がこちらに来る。


「原因はおそらく、周りが電気を通しやすい状態だったことだな。周囲には霧による水たまりが、たくさんあったことでそこに電気が通り、そこであまりにも多くの物質に電気が通った結果こうなったと言うわけだな」


「...よくわからないや」


「<ゼイラ>は発動すれば、一回の魔力消費で済むが、<ライヴォン>は物体が電気を通し続ける限りずっと魔力を食うタイプの魔法だからだな」


「なんか普通の魔術の授業みたいだね」


「よく分かんねぇが 俺の勝ちだってことだ」


……..


「ってことで今日の実習は終わりにしようと思う」

「今日の経験を生かせるように」


生かす場面は中々ないと思うが….


だが、この実習でもっと本番が楽しみになってきた。




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